もうすぐね、沈丁花

2000年3月7日(火)

< 共働きを阻む壁 >

「少子化が進み、世の中は仕事と子育ての両立をサポ−トするように変わって来た」と言われてはいるが、実際にはまだまだ共働き夫婦を阻む壁があるようだ。

幼稚園も小学校も、母親参観や個別懇談など何でも平日。学校の行事の翌日は振り替え休日になる・・などなど。実際には会社を休まねばならない事になる場合が多いと言う不満を聞いた。

さて何でも海外と比較するのも何だが、子供が低学年の時、ニュ−ヨ−クのパブリックスク−ルに通っていた。
その時父兄の集まりはいつも夜だった。コ−ヒ−片手に、クッキーも前においてのPTAは、話がはずみ校長始め教師と父兄の話し合いは、いつも充実したものだった。

当時は丁度、年々増える外国人生徒のための対策についての話し合いが良くもたれた。クラスにひとりくらいなら、みんなでサポートしてあげたら良いけれど、それが3人4人と増えると1クラス10数名の授業に支障が起こるのでどうすれば良いかと言う相談だ。

何度も話し合いを持って、「ささやきヘルプ」と「教科書の翻訳」をすることになった。
外国からの編入者(日本人に限らない)に対して、ボランティアの親が、その子の横に座って、小さな声で説明してあげる。そして家に持帰る事のできない教科書を親が数十ペ−ジずつ割り当てて、翻訳してプリントを作る。

転勤して来たばかりの子は、始めの内数カ月だけ、そういうヘルプのもとに授業についていけるようにする。ということで、我々親はハ−ドカバーの分厚い社会や理科の教科書を翻訳もした。

ちょっと話の焦点は、ずれて来たが、とにかく現地では専業主婦にはおめにかからなかった。

メイドを雇い、マンハッタンへ出て、立派な仕事をもっている人、いずれ離婚する予定なので、より良い仕事を得るために大学に通って学生している人、ボランティアで子供達にお稽古ごとの先生をしている人などなど・・

だから、親が集まるのは夕食後なのだ。夫婦で出席する人も少なくない。
何でも、既成の事に捕らわれず、グロ−バルな考えを持って物事に対処して行き、良い事はどんどん取り入れて、暮らし易い社会を考えて行きたいものだ。