2000年3月11日(土)

< 沢渡庵 >

家族でゆっくり食事をしょうと思って、沢渡庵を予約して訪れた。
ここは初めてのお客様をお連れするのにも格好のお店だ。

懐石料理は材料を吟味して、いつも季節感を充分味わえる。
お料理を楽しみながらの話題にも事欠かない。

民家の並ぶ場所の普通の建物であるが、其のデザイン設計、建築、内装、等全てオーナーの沢渡芳治さんの手作りだと云うのだから楽しい。

そりゃもう、人任せではこんな手のこんだ造りは不可能だろう。
にじり口のある茶室には、炉が切ってあり、本格的に茶懐石、炭手前を満喫できる。控えの間には水屋に茶道具が全て準備されてもある。

天井の板ひとつ、床柱のひとつ、小窓ひとつとっても、その一つ一つに沢渡さんの好みや、熱意が感じられて、それぞれの事で話題が弾む。

足の弱くなってる母には、座敷きに座っての食事は少し辛いようだったが、春の気配いっぱいの素材の美味しいお料理の一品ごとに目と舌を喜ばせていた。