2000年5月28日

< 加賀のお酒 >

旅人トットから、石川県のお酒が届いた。
大吟釀
『夢おぼろ』と、純米吟醸『雪月花の舞』

きれいな、和風の化粧箱に加賀を感じ、スッキリした形のビンに、粋を感じ、和紙のラベルに落ち着きを感じた。。

石川県は全国でも指折りの銘醸地として知られている。寒冷な気候、白山水系の良質な水、そして酒造好適米「五百万石」の産地という好条件が揃ってるから。

能登杜氏さんが仕込む酒の 味わいは、ふくよかな濃醇型で、甘口の傾向が強いのが特徴だったそうだが、年とともに全体的に辛口化してきているそうだ。
特定名称酒の割合も全国でもトップクラス。吟醸酒造りにも熱心で、全国新酒鑑評会金賞を受賞する蔵が多いのも石川県の特徴だそうな。

この二つのお酒の大日盛醸造元は、大日山を源とする動橋川のほとりにあるとか、ル−ツをたどれば、平忠盛の子孫の一人が、この動く橋の近くで酒造を始めたそうだ。

おせつが、転勤で金沢に住んでいた時、何度か訪れたが、石川県はとても魅力的な所だ。海の幸山の幸に恵まれ、お酒も水も美味。

特に金沢は江戸時代、前田百万石の城下町として繁栄をつづけ、日本一の雄藩の財力を文化面に投入し、加賀文化を育てた。その歴史は今日まで息づいている。

町を歩くと、土塀のある武家屋敷があり、曲がりくねった細い裏の小路には、細かい縦格子の「むしこ」の家があり、三味線の音や謡の声が聞こえてくる。
美術工芸のお店も多く、一軒一軒のぞいていくと、時間がいくらあっても足りない。

加賀友禅の絵付けも見せてもらったし、夜には薪能も見に行った。そこでは大変驚いた事に、着物を粋に着こなした旦那衆が大変多かったこと・・
商社の支店長だったおせつのダンナさんも、お客様接待の折には、芸のひとつも御披露できないと肩身が狭かったと言う。琴や三味線の会もいつも盛況だそうだが、大阪では考えられない事だ。