アカプルコ浜辺

2000年7月16日

< 自然に帰る >

「成長の限界 人類の危機レポート」 より

「近年における科学技術の急速な進歩は、社会、経済に大きな インパクトを与え、とりわけGNPの進展に大きく寄与し、豊かな社会、日常生活の向上に多大の貢献をしてきた。 しかし、この豊かさの背後には副産物として各種の深刻な不調和を惹起せしめている。

これらは、核戦力のエスカション、相次ぐ人口増大、広がる環境汚染、天然資源の枯渇、農業生産の停滞、増大する社会不安、青少年の疎外感の助長、伝統的な価値の崩壊」などであって、このままで推移すると、人類はその生存上、きわめて重大な危機に直面していると受け取らざるを得ない状態までさし迫ってきた。

1972年、"人類の危機に関するプロジェクト"を扱う法人として スイスに設立されたローマクラブ出版

Flowerさん談

あれから、30年経って多少の遅れを伴ってはいるが危機は、徐々に進行し、今我々が何らかの対応をしないと人類滅亡の瀬戸際に立たされている。 この間に、予期されていたとは言え、共産主義世界の崩壊と言う出来事が有り、二極対立は資本主義世界の勝利に 終わった。

しかし、資本主義経済が経済成長を前提として成り立つもので有る限り、人類の危機は更に加速することになる。これを避ける唯一の手段は、世界の先進各国がゼロ成長あるいわ、マイナス成長でも良い社会を目指した政策を 展開することである。

これを、我々個人の問題に戻すと、ワークシェアをして収入減と、それに伴う生活レベルの低下を容認すること を受け入れることが必要になる。そして、身も心ももっと自然に帰る生活様式を確立して地球にやさしい社会を作る努力をしなければならない。

ドイツが、原子力発電を停止すると言う政策を選択した 背景には、この様な考え方が絡んでおり、将来使用電力量が削減されても良い生活様式に移行しょうとしている。

我が国において、我々は、その様な賢さを持てるのだろうか。国民一人一人が、この様なことを理解し政策を選択出来る場は作れるのだろうか。

「限界を超えて・・生きるための選択」 ダイヤモンド社 から

この30年を無駄に過ごした結果、人類が資源を消費し、汚染物質を出す速度は、すでに限界を大きく超えてしまった。もう後戻り出来ないのか? と言うのが主題であり、結論は、まだ可能であるとして 持続可能な社会を実現する条件を示している。

「誰かなんとかできないの!?」と思っていたことを、ちゃんと考えてくれている人はあるのですね。