2000年7月27日

< 村治 佳織 >

半年も前にチケットを頼んでおいた、クラシックギターリサイタル。
クラシックギターリサイタルの観客は大抵ギターに関わる人に限られているからそんなにいっぱいになることはないし、いつもどんな演奏会でも特等席を確保してくれる友人に頼んだので、いつものように安心していた。

所が何と手に入ったのはB席のW列・・・それもさる筋から無理して手に入れたという。
何となく心配ではあったが、
何と舞台の裏側、村治さんの後ろ姿しか見えない席とは驚いた!!座席は満席。再後列には立ち見の人々がいっぱい。

それにしても、舞台の後ろの席とは!!
好きなオーケストラの指揮者の場合は、舞台の横の2階席を求めることはあるが〜〜 (ブツブツ・・・)

しかし演奏が始まったら、その音に魅せられて、いつしかその不満も薄れていった。繊細で透き通った音色、文句なくすばらしい、しかもいかにも軽やか・・・
「難曲に必死に取り組む」という風ではなくて、「楽しくて弾いている」という雰囲気。後ろからは残念ながら左手の指づかいしか見えないのだが、それがいともスムーズに動いている。

まあ、無理して言えば、前から顔の表情など見ながらよりも、より良く「音」に集中できたと言えるかも知れない。

十代で、パリに留学する前に、彼女の演奏を聞いた時その腕前に驚いて「ただ者ではない、留学して広い世界で修行すればきっと世界的なギターリストになれる人だ!!」と確信していた。

昨年テレビCMで彼女の演奏が流れて以来、従来のクラシックギターファン以外に、多くの人の心をつかんだようだ。

うれしいうれしい・・・

私の大好きなギターを愛する人が彼女のおかげで増えたってこと・・・
すばらしいクラシックギターの世界の理解者が増えたってこと・・・
ギター演奏会にこんなにたくさんのお客さんが来てくれるってこと・・・

かわいい村治佳織さんに感謝と、盛大なる拍手を!!!