クアーハウスのメッカ  西ドイツ バーデン・バーデンの温泉とカジノ

2000年9月10日

< クアーハウス >


日本人の年齢構成が年々高くなるに及び、厚生省では国策として「医療中心の政策」から「健康増進中心の予防医学」に移りつつあるそうだ。

欧米においては早くからそういう面で対策がこうじられ、KURHAUS(クアハウス)が発展してきたという。

建築設計家の吉田さん(テニスとゴルフのお仲間)は、その視察のために西ドイツなど欧州5カ国、10ヶ所以上のクアーハウスを回り体験してこられた。

最近アメリカでも人気が有り、日本でもいくつか出来ているとはいえクアーハウスのメッカで体験してこられたお話は大変興味深い。そのレポートやビデオも拝見し、そのりっぱなクアーハウスの数々や、設備を見て大変驚いた。

吉田さんの報告から・・・

その立地条件は、
・ 温泉があり森林浴が出来るところ。
・ スポーツ施設があり(インストラクターも)、医療的な配慮や(医療、看護婦)、
宿泊設備とレストラン、健全な娯楽施設などを伴ったもの。

*ヨーロッパでは、医者の診断書にもとづいて処方箋が書かれ、30日から90日ぐらいの療養期間を取ります。その間、滞在費用(食事代・クワー代など)に補助が出ます。向こうでは滞在時間が長いので、飽きない為にショッピングやカジノが併設されています。

いくつかのくァーハウスを体験しましたが、日本の様に温泉に入って騒ぐのではなく、本当に一人でリラックス・瞑想?をするような感じでした。温泉の効果と森林浴又レマン湖などの素晴らしい景色の中に溶け込むとかの、心のケアーを大切にしています。

もちろん食事のメニューも医者の指示によります。
私の印象に残ることは、サウナでも自分の汗は自分で処理すること。プールなどでも帽子をかむらなければ入れない。リラクゼーションルールでに私語は絶対行けない。など当たり前のことですがそれが厳しく自主的にマナーとして確立されていることです。

温泉の定義は日本では「ある一定の成分を含むこと・若しくは25度以上の温かさ」でしたね。向こうはほとんど冷泉です。日本の様に40度近いお湯は出ません。従って長時間はいることが出来ます。もともと、傷ついたローマの戦士が治癒の為残していった場所ですからいつの時代も重宝がられたと思います。

ドイツなどでは、施設も公的なものが多く、補助は建設段階から出ます。日本でも老人健康施設の建設に補助が出るのと同じです。ドイツは20年ほど前、医療費が嵩み、国の医療補助が限界に成り財政がパンクしました。今の日本そのものです。その為、病人を出さな施策に変更しました。すなわち、地域に健康スポーツ施設を作り、予防医学で対処したのです。

日本では厚生省の所轄で、マル適マークと呼んでいますが、私が調べていた段階では厚生省お墨付き施設は3件しかありませんでした。いわゆる治療のための施設内用に合格して、そこで治療を受けると一般の病院と同じく医療控除の対象に成ることです。

お話を聞き、実際病人が増えて医療保険がかさむよりも、まず健康作りに援助のあるほうがお互いの身のためだと、つくづく感じ入った。