Harley Road King

2000年10月26日

< ライダー >

「すぐ大型の免許取る手続きした方がいいっすよ。」と、真史君が言う。
今日検定に合格して、今やっと無事卒業できたところだというのに・・・

「絶対すぐに大きいのに乗りたくなります! ゼーーッタイに!!」 となおも断言する。
真史君は3年前から400ccに乗っているが、今回大型免許をとった。
1300ccのを買うって・・・

「250なんて、車でいえば1200ccくらい、400で2000ccくらい、600、ナナハンでやっとバイクですよ・・走りが全然違う。。」
そう言われると心が揺れる。

ナナハンの体験走行させてもらったけれど、車体は大きくなっても、走ると軽く感じる。その軽いアクセル捌きがいいんだな・・・
「加速がちゃいます、ビュン、ビューン!!」

「あのね、あたし別に暴走族する気はないの・・ チミは危ないね〜暴走族やりそー。良くあるじゃん、高速道路や山道でのスラローム(蛇行運転)のタイヤの黒い跡!」
「あ、ボクそれやってます、暴走族。気持いいっす、あの緊張感、たまらん!!」

「その内怪我するよー」
「あ、怪我なんてしょっちゅう・・。こないだも入院して、出てきたばっかりっす。スピード出し過ぎで、コーナーで曲がりきれず、倒れる瞬間バイク痛めるのんいややから、ヒザでガードレールにぶつかりました。」

「なんちゅうこというの、あんたはー、バイクは修理できるけど、生身の体はどうなるのーー」
「この3年間で大怪我4回、その都度入院。」
「おー、こわ!! 痛いのんいややわ・・」

「イヤー、やめられません、あの緊張感の気持ちよさ!!!」
危ない、あぶない・・・
でも夢中で語る瞳を見てると、かわゆいのだ。
高校時代殆ど学校へ行かず、ダメの道を歩んでたけど、空手を始めてから、人の道や礼儀も身につき、立ち直れたとか・・・
手のひらいっぱいのタコと、分厚い胸が自信を語る。

「妹、1300に乗ってる。18歳、かっこいいっすよ。」
「えーーーっ、1300! すごいね、きっと彼氏も乗ってるのね。」

「彼、いません。妹、男嫌い。男は絶対嫌い、寄せつけません。」
「へぇーーー。じゃ、自分の趣味で?」
「そうです。」

「そういえば、若い女の子で大型取る人多いね。(教習時のゼッケンの色で分かる)しかも聞いてみれば、みな自分自身がバイクが好きだからで、、人に勧められてと言う人はいない。」

「そうっすよ、みんな始めから大型・・」
「勇気あるねー、あんな華奢な体で・・」
「女は強いっす、男負けてます」
イヤー、今回つくづくそれを、実感した。


帰途、通りがかったバイクショップに立ち寄った。
チラッと見てなんだかみな大きい。お店の人に「何かお探しですか?」と聞かれて、つい
「250は、ありますか?」
「今時250は需要がないので、店には置いてません、注文あれば取り寄せます。」あ〜あ・・

それにしてもかっこいいのが並んでる。良く見れば、どのバイクもHARLEYではないの!
かっこいいはずだ。
アラマ、HARLEY DAVIDSON の専門店だ。どうやら場違いなところへ来たようだ。
でも折角だから鑑賞していこう。
お店の女性、親切に説明してくださる。自身も883ccに乗ってるそうで詳しい。。

FLHRCI Road Classic Injection だってーー
FLSTC  Heritage Softail Classic  だってーー
FLHTCUI Electra Glide Ultra Classic Injection  だってーー

美しい・・・惚れ惚れ・・・
よだれが出そう・・・
でもみんな、200数10万・・

「昔の事思えば買いやすいお値段になりましたからねぇ〜、若い人もファンが多いです。
1ドル360円の頃には、本当に限られた人たちしか買えなかったですけどネーー」
なぁーんて言われても、、おいらにゃ手が届かない・・

でもホントにいいものはいいネーー

卒業式を待つ間、食事の時同席した人は、もうHarley に決めておられた。
他の人もみんな卒業前にキッチリ買う機種を決めている。今からカタログ集めするなんてオイラだけのようだ。。「当たり前ですよー、○○に乗るために免許取ったんですから、もうずーーと研究してます。」だって・・・