2001年9月23日

< 祖谷・緑色回廊 >

先日予定していたのに、台風のため延期していた四国・祖谷峡あたりへのツーリング。今度は天気予報も問題なし。しかし何かと仕事がたまっているので、1日しか日がない。

まだ真っ暗な夜明け前、近所にエンジンの音を気遣いながら、4時50分に家を出た。もっちゃんと「淡路ハイウエイオアシス」で待ち合わせ、6時過ぎに出発。

R28(神戸淡路鳴門自動車道) → 徳島に渡り → R11(吉野川バイパス)で吉野川まで行き → 穏やかな川の流れを左に眺めながら、川沿いを走った 

 

「通行禁止」のたて看板が並んでるけど、川沿いの細ーい道は時々車も通る。
相棒の「大丈夫!」という言葉で土手を駆け上がってGO !
車とすれ違うのもやっとの土手道だけど、さすがに間近に川を眺められて、次々表情を変える吉野川の流れに感動した。

広くゆったり流れているところ、少し細くうねうねするところ、河川敷がひろ〜〜〜くて、緑がいっぱいのところ、ちょっとダムのようにせき止めたところ・・・
「♪川はいいなぁ〜〜〜♪ルンルン」と、眺めと走りを楽しんだ。

 

 

徳島県・阿波では、「阿波の土柱」なるものを見るために、ちょっと川からそれて北上。
ただでさえ、未知の道や本道からそれた細いわき道などの走行を好む相棒の後ろについて、「細くて、くねくね曲がってて、急勾配の坂で、路面はボコボコ、枯れ松葉や木切れがいっぱい落ちてる道」を、冷や汗かきながら走っていたのだが、突然「この道違うみたい・・・引き返しましょ」と言われた時には、「が〜〜ん!!」

「そ、そんな、、、無理無理!!  こんな急な下り坂のヘアピンカーブで方向転換なんか出来ないよー」
「僕が後ろについてます、練習です。大丈夫、そのまま後ろに下がって、切り替えして、、、ハイそれで行けます。」
ムムムー、停める事も出来ないこの傾斜、後には引けないこの状況、、決死の覚悟で走り抜けた。そういう難所が3回、とにかく何とか平地に脱出。

あー、こわかった!! しかしこういう所は1人の時には立ち入る事も出来ず避けて通る。「頼もしいもっちゃんが後ろについてる、何かあれば助けてくれる。」と思えばこそできたことだ。いい体験が出来た。

で、もいちど別のルートから「土柱」に向かった。
苦労してたどり着いた割には、予想に反して大したものではなかった。

この土柱は段丘礫層が流水の浸食作用をうけて生じたものである。土中礫層は、およそ130万年前に、吉野川が現位置よりも150mほど高い位置を流れていた時に、当時の川底に堆積した礫、砂が団結して出来た地層である。
アメリカ・グランドキャニオンや、ブライスキャニオンでは、こういう景色が延々と果てしなく続くのだが・・・

井川からR32を南下 → 本日の第一の目的地山城町『大歩危・小歩危』で小休止。「曲がりくねった清流の変化が楽しい渓谷」のうたい文句通りではあるけれど、やはりすこーし期待はずれ。「これだけのことか・・・」という印象。
橋の上から見る川は、美しいヒスイ色、いかにも切り立って深ーーい川底が想像される。色とりどりのラフティングを楽しむ若者や、川下りの船が通り過ぎてゆく。


 

 

さて坂の多い西祖谷山・山城線を通って → 祖谷渓のシンボル・日本三大奇橋のひとつ『かずら橋』へ。
これはまあ、人がいっぱいで風情も何も感じられない。まるで遊園地の「アドベンチャー何とか」というイメージ。ぞろぞろ並んで、ゆらゆら揺れながらとにかく渡った。
ここへはまだ朝もやたなびく早朝、人影もない頃に訪れたい。

 

竜ヶ嶽(西祖谷):天高くそびえる断崖は東洋一と言われている。特に紅葉の時期は絶景だそうだ。

県道32(山城東祖谷線)を祖谷川に沿って、美しい渓谷を進む → 祖谷渓が作り出す断崖上を走ってなかなかの眺め。 そしてまさしく『緑色回廊』と呼ばれる如く、緑、緑、緑・・・・滴るが如く・・・

吉野川の河口からずーーと、流れをたどってきていろんな表情の川を見ながら、すばらしいツーリングを楽しめた。
R32に戻って北上、池田町・猪ノ鼻峠辺りで、睡魔が襲ってきたので、缶コーヒーを求めて小休止。悩みなど何もなさそうな明るいもっちゃんから、ちょいと人生相談を求められ、話してるうちに目もさめた。

あとはR32 → R438 → 坂出から瀬戸大橋を渡って → 鷲羽山へちょっと寄り道 → 県道21 → R430 → R30 → 県道22 → 県道45 → R22 → 岡山ブルーラインを通って「日生町」へ向かった。
日生では、新鮮な魚で遅めの夕食をとり、後一気に家路に向かった。

  鷲羽山から黄昏の瀬戸大橋を眺めて

帰宅    11:45pm
走行距離  630km

* 感激したのは、「ブルーライン」を走ってる時、真っ赤に沈む夕日が、両方のバックミラーにはっきり写り、夕日を2つも見ながら走った事! 感激のため息をつきながらの走行。

* 1日の走行距離としては、今までで一番長い。1日に1200km(明石から青森まで)も走ったと言うもっちゃんには及ばないけど、「きょうは走った!」という実感は得られた。それにいつもながら地理に明るいもっちゃんの先達は面白い。

 

    

祖谷のでこまわし(ジャガイモ・豆腐・こんにゃくの味噌田楽)      日生の「はましん」大将のパープル頭は粋だった