2002年2月20日b

< 桜井屋 >


梅見に時間を忘れ、駐車場に戻って時間を見るともう1時を回っている。急に空腹を覚えてふと見ると、すぐ前に「湯どうふ」という旗が立っている。
これ幸い・・と、のれんをくぐるが、なんと3組のお客さんがお待ち。でもこの時間だからすぐあくだろうと思い、末席に座った。しかし、お客さんの入れ替わる気配は全くない。食事が終わってものんびりおしゃべりの声が聞こえて来る。

お店の人も「待ってる客があるから、お食事終わったら出てください。」と言うような無粋な事はおっしゃらない。「どうかゆっくりくつろいでお行きやすぅ」という雰囲気。配膳に回る女性が急ぎ足で前を通るたびに「すんまへんなぁー、長いことお待ちいただいてぇ〜」と、頭を下げていかれる。

厨房を覗くと、(わざわざではないのだが、おいらの椅子の後ろが厨房なので、待ち客用の椅子に座っていると、のれんの下から中が良く見えるのだ。)割烹着を身につけた女性が、3人、はんなり落ち着いて調理やら盛り付けをしておられる。

お腹がすいてるので、最初は「ま、、スローだこと・・」と言う気もしたが、段々そのペースに慣れてきて、こちらの気持ちもゆったりして来た。待ってりゃいつかは何とかなるだろう・・・と、のんびり待つことにした。

その間、待ちきれずに出て行ったカップルも、2組あったが、又戻ってきて待ちなおしている。きっと近くに食事処が、なかったのだろう・・・

 

 

席に着いたら、あとは早かった。品書きはひとつ「京湯どうふ」しかないので、選びようもない。(懐石などは要予約)「ほんとにおまっとうさんでした〜」と、着物にたすきがけのお姐さん、 決まったご膳が運ばれてきて、ゆっくり頂いた。やっとこさ口に入ったお豆腐と湯葉は、ほんにおいしかった!!

「京に入らば、京に従え」、、、ちょっとちがうかナ・・・
お陰で、はんなりまったりしたひとときをすごせたものだ。


『桜井屋』 京都・北野天満宮東側
電話  075−464−0810