2002年4月3日b
< ザゼンソウ >
兵庫県の西の端に、標高1221mの鉢伏山がある。
その南斜面「ハチ高原」はアウトドアスポーツのメッカであり、冬にはスキーヤーやスノーボーダーで賑わう。
そしてその反対側「ハチ北高原」に、ザゼンソウの群生地がある。
日本の分布地域では、但馬が最も西とされ、中でも1.5ヘクタ−ルの規模があるハチ北高原の群落は兵庫県の天然記念物に指定されているそうな。
主に熱帯に分布するサトイモ科に属しながら、形の似たミズバショウと共に、
寒冷地に生育する例外的な種で、ここハチ北でも水辺に仲良く並んで咲いていた。。深山の湿地に、足を踏み入れよーく見ると薄暗い平地に、そしてせせらぎの周囲に濃い紅色のころんとした花型が、一面に見えた。名の由来通り、お坊さんが袈裟を着て、座禅をしているような形がほほえましい。
くつはずぶずぶと湿地に入り、すぐにずぶぬれになってしまった。しかし、懲りずに一帯を歩いて回った。行っても行っても先に赤いものが見えるので、ついつい誘われて奥へ奥へと踏み入ってしまう。こんなにたくさん群生しているのを見るのは初めてだから、足元の悪いのも忘れて興奮気味なのら。
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