窓辺の花
 

1999年9月1日
 

< 夫婦の形態 >

みや子さんから、残暑見舞いと近況報告のお便りを頂いた。しばらく逢ってなかったし、今日丁度、「彼女どうしてるかな〜」と、フト気になっていたところなので、夕食後電話してみた。

みわ子さんの御主人は、長い単身赴任が終って停年になられても、「マ−ジャン友達が居るから」と言う理由で自宅と元赴任先を言ったり来たりしておられ、ちょっと珍らしい生活形態。
今夜は御主人不在ということで、長いおしゃべりと相成った。

テーマは、何となく色んな夫婦の生き方について・・・
結婚して、子供を育てている内は、色々あるようでも、今から思えばどこの家庭も良く似たものだ。
しかし、子供達が自立して去り、夫婦二人になると其の二人の生き方は、ものすごく変わって来る。
 

その1: 珠子さんは、とても可愛く明るい美人。学生時代から彼女の周りはいつも華やかな雰囲気に包まれていた。その後立派な方と結婚、二人の息子に恵まれて、良妻賢母の見本のような生活を送っていた。特に子供達には熱心な教育ママであり、総ての情熱を息子達に注いでいるように見えた。

ところが息子さん二人が大学・就職と家を出て行くと、突然空しい日々に…
元来仕事ひとすじの御主人とは趣味も話も合わず、二人きりの生活が始まると、彼女の興味は外へ外へと広がって行ってエスカレート。

豪快にお金を使って老後の資金も減るばかり、それが普通ではないので、御主人が病院へ連れて行かれる。それで精神安定剤のようなものを与えられ、しばらくはウツ状態で家に閉じこもる。そして叉ソウ状態に…と躁鬱を繰り返している。その彼女の変わり様に、ヒドク心が痛むのだが、私にはその彼女がそう状態の時にかけて来てくれる電話の話し相手くらいしかしてあげられない。
そしていつも聞かされるのが「主人との性格の不一致」。何年一緒に過ごしても、合わないものは一生合わない。子供がいる内はそれをごまかしていただけだと言う。
 

その2: ゴルフ友達ヨ−コ夫妻は、結婚25年以上。しかしまるで新婚のように仲睦まじい。「歳が10才違うのでケンカにならない。」とおっしゃるが、10才の差なんて、すぐに関係なくなる。やはり基本的に気が合うのだと思う。

「趣味も一緒 買い物も、夜飲みに行くのも一緒、ひとり息子が成人してからは、余計一緒に過ごす時間が長くなってうれしい!」と…
「自分が大分年上だから、大抵先に死ぬだろうけどその時にはコレ(=奥さん)の事が心配だから一緒に連れて行く積もり。」なんて言う発言も!
こういうケ−スは珍しいと思うのだけど…
 

その3: 同窓の友人に久しぶりに逢ったら、地味でおとなしく、目立たない人だったのに、以前よりずっとチャーミングになって、甘い雰囲気が感じられる。40の時に御主人を亡くし、寂しく暮らしていたはずの人が、だ。
良く聞けば、現在5才年下のパ−トナーと暮らしているとか。パ−トナ−次第でこんなにも変わるものかと目をみはらされた!!

丁度今、日経新聞夕刊紙上で、『私たち』のタイトル、「出会いを求めて」のテーマで、40〜50代の新婚・再婚カップルの生き方が掲載されている。

やっぱり色々だな〜〜
昔と違って、老後が長いのだから、今さら無理に合わせることよりも、お互いの生き方を尊重して、できることならなるべく自分に正直に生きて行くのが幸せへの道ではなかろうか…
 
 

                 
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