JTU競技規則<改定案と補足説明と事例集>

第3章 共通競技規則 第12条(基本規則)



第12条(基本規則)

  1. (援助と緊急時の対応)
    1. 競技者は、競技続行に不安があると感じたときは、自らの意思で競技を中止することを求める。
    2. 競技者は、第三者(他競技者・コーチ・観客・マーシャル・一般の大会関係者)の援助や助力を受けて競技することはできない。
    3. 援助・助力とは、特定の競技者の優位のために「直接的なアシスト行為」を行うとであり、これを禁止する。<96年度改定済>

      (以下は、最終欄に「競技種目と細則」を設け、同文を含む詳細を追加する→トライアスロンには、個人種目の他に、チーム対抗、都道府県対抗、国別対抗、駅伝、リレーなどの団体種目がある。...団体種目であっても個人競技記録をもとに順位を決定する)


補足説明

状況例

判断例


第12条(基本規則)

  1. (援助と緊急時の対応)
    1. エードステーション、メディカルテントなど定められた場所では大会関係者からの援助を受けられる。大会医療スタッフによる診断・治療は、援助とみなさない
    2. <追加案>競技者の事故など緊急の場合は、“競技者の救護”あるいは“他競技者を事故に巻き込まないための危険回避”として競技者どうし、あるいは大会スタッフや関係者が「緊急回避のために必要な措置」を行うことを奨励する。ただし、著しいアドバンテージを与えるものであってはいけない。競技終了後に、関係者は、審判長に報告する。

補足説明

状況例

判断例


第12条(基本規則)

  1. (援助と緊急時の対応)
    1. 競技者同士がペースメーカーとして競技しているように見なされる走行を禁止する。
      (98年度追加案)ただし、ドラフティング許可レースではこの規制を受けない。
      <技術アドバイス>ドラフトゾーンを守っていても、先頭交代をしながら競技を続けることは相互援助と見なされる。

補足説明

状況例

判断例


第12条(基本規則)

  1. (コースおよびルールの理解)
    大会出場にあたり、次のことを理解しなければならない。
    1. 競技コース
    2. JTU競技規則
    3. ローカルルール
    4. 交通規則(道路交通法による)

補足説明

状況例

判断例


第12条(基本規則)

  1. (競技停止の許可)
    危険回避、体調保全、競技用具整備のために、競技を一時的に停止することができる。

補足説明

状況例

判断例


第12条(基本規則)

  1. (コース離脱と復帰)
    1. 規定のコースを競技する義務により、コースを離脱したときは、その地点に戻り競技を再開する。
    2. コース離脱は、(削除:理由のいかんを問わず)競技者の責任として規定される。コースをショートカットし、そのまま競技を続けたときは失格とする。

補足説明

状況例

  • ヨーロッパの選手権大会で、コース分岐点のスタッフがポストをわずかに離れた合間にジュニア(18歳)の競技者がコースを離脱し、高速道路へと進んでしまった。途中で気がついた競技者は、そのまま逆走した。対面からくる高速車両に追突、重大事故に至った。

    判断例

  • 親族はもちろん関係者の失望感は大きく、管理方法の改善が討議された。より完全を期した大会運営の必要性と「競技者の安全第一」が再確認された。
  • 重要な分岐点でのスタッフがなぜ持ち場を離れたのかが問題とされる一方、提起されたことは、「ジュニアの判断能力」であった。「コース離脱地点に戻るための最短距離を取ろうとした」。それでは、なぜ、明らかに危険な方法を取ってしまったのか。
    「我をも忘れ、勝利にひたむきな余り、正常な判断力を失っていた。一般の大会であったら、これほどにはならなかったかもしれない。大人以上の運動能力を持っていながら判断能力がなかった..」。
  • 多くの意見が提出され討議された結果、20歳未満の競技者の主要大会の参加にあたっては、所属の競技団体が、指導管理を徹底しなければならないことが一つの結論となった。
  • さらに、「競技者には、競技力以上に、精神的な面での的確な判断能力の資質も考慮されなければならない」ことが確認された。ITUルールにこのことが盛り込まれた。

    第12条(基本規則)

    1. (競技再復帰の禁止)
      1. 棄権/退場宣告(競技停止命令)を受けた競技者は、コースから退去する。次の種目に移ること、競技の再開はできない。
      2. 警告または失格の宣告を受けた場合でも、すみやかにルール順守状態に戻れる場合は、競技を続けることができる。レース終了後、競技本部で事情説明を行うことを奨励する。ただし、最終判定は、競技終了後に下される。

    補足説明

    状況例

    判断例


    第12条(基本規則)

    1. (競技中止命令)
      過度の疲労、事故、競技力不足などにより競技続行に支障があると判断された場合、競技を中止しなければならない。

    補足説明

    状況例

    判断例


    第12条(基本規則)

    1. (競技停止義務)
      緊急車両が通過するときは、減速し、左端に寄りコースをゆずる。状況によっては、競技を一時停止しなければならない。

    補足説明

    状況例

    判断例



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