JTU競技規則<改定案と補足説明と事例集>
第4章 水泳(スイム)競技規則 第16条(競技概要)
第16条(競技概要)
- (定義) <加筆修正>
- 水泳競技は、海・湖沼・河川あるいはプール施設などに設定されたオープンコースで実施する。
- スタート/フィニッシュ地点付近、周回地点、浅瀬等で水泳の困難な場所は、競泳の適用外とする。
(従来規定:以下削除)1)トライアスロンの水泳は、泳ぐことにより競技される。
- ただし、コースの一部であってもスタート/フィニッシュ地点、周回地点その他浅瀬等で水泳の困難な地点は、ローカルルールにより競泳の適用外とする。
補足説明
- 初期のITUルールでは、「水底に足を付けて進んではいけない」というルールがあったが、「立って水中を進むより泳ぐ方が速い「ことを理由に撤回された経緯がある。
- 最近は、泳げない浅瀬ではバタフライを基本にイルカのように泳ぐ通称“ドルフィンキック”が効率よい方法として定着し始めた。トライアスロンの独自性が見るものを楽しませるようになってきた。
状況例
- 遠浅の海に設置されたスイムコースである。コース途上に浅い部分があり、ある競技者は走り、別の競技者は泳ぐという珍妙な光景が演出された。
判断例
- 泳いだ方が速いのは分かっていても、手が付いてしまえば立って進むしかない。トライアスロンのユニークさともいえるが、このような場所で選手権レベルの大会をやるべきでない。
- それでも、「大会がないよりは良い」とする競技者が多数いる。大会後に失望させることのないように、主催者は、事前の大会案内時にコース詳細を伝える義務がある。
第16条(競技概要)
- (競技方法)
- 水泳競技の泳法は自由型であり、泳法を限定しない。
- 状況に応じた最良の泳法により競技する。
補足説明
- 周辺状況を見ながら、最適な泳法で泳ぐことが許可され、推奨される。水球で自在に泳ぐ方式がトライアスロンに向いているとされる。バトル状況では、特に効果的とされる。それでも直線を泳ぐにはクロールが最も効果的で速い。また、後続の泳者を蹴らないという利点がある。
状況例
- 海では先が見えず、不安なため、平泳ぎで泳いだ。途中、だれかを蹴ったような気がしたが、無我夢中でただひたすら前に進むばかりであった。
判断例
- ぶつかるほど選手を参加させた主催者の責任がある。
- 平泳ぎしかできない選手をグループ区分する。
- 水上からの注意方法の検討も必要である。

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