JTU運営規則<改定案と補足説明>

第14章 エイドステーション



第41条(エイドステーションの目的と設営)

  1. エイドステーションは、競技者と大会スタッフへの飲食物の補給と救急医療サービスさらには大会本部・関係スタッフへの連絡拠点として重要な役割を果たす。
  2. 競技者は、公式なエイドステーションでのみ飲食物のサービスを受けられる。競技者には事前に設置位置を知らせる。
    また、遠方から識別し、進路変更や減速がむりなくできるよう表示物を設置し、スタッフが指示を出す。
  3. エイドステーションは、大会開催時の気象状況・周辺状況および競技距離を考慮し、必要十分な数量を設置する。
  4. 選手権レベル大会でのエイドステーションは、周辺をロープで囲い、一般の出入りができないよう配慮する。

補足説明(追加規則案)


第42条(エイドステーションの種類と供給物)

  1. エイドステーションは、二種類に区分しコース上に設置する。
    「メインエイド」には、飲料・果物・軽食物の他に医療・通信設備機能を併設する。飲料を主とした「サブエイド/ウォーターステーション」は、競技者とスタッフへの簡易サービスを行う。
    <備考>
    バイクから完全に降りてサービスを受けるピットイン方式のエイドステーション併設も推奨される。ローカルルールで実施基準を決める。
  2. 供給物は、気象状況・周辺状況および競技距離により準備される。基本的な供給物は次のとおりである。
    1. 水(紙コップ/バイクボトル入り) 
    2. 水(スポンジ付)
    3. スポーツドリンク
    4. 氷(水と混用)
    5. 柑橘類、果物類
    6. 固形食物類
    7. その他必要な飲食物
  3. 供給物の内容と数量に関しては、医療部との調整を行う。
  4. 個人持込みのエイド物品(サイズ限定)を、指定の場所に置くことができる。詳細についてはローカルルールで決める。
    <備考:特設エイド>
    1. コース沿道の有志による特設エイドは、事前指導により大会規定において認める場合がある。
    2. 設置は、ランコースに限定しバイクコースでは認めない。
    3. 個人サポーターによる特設エイドは認めない。

補足説明


第43条(エイドステーションの設置箇所)

  1. 飲食物を無理なく受け取れるよう設置する。急激な加速、極端な進路変更がない、平坦で直線、視界良好そして十分な幅員のある場所に設置する。
  2. エイドステーション設置地点は下記を基準とする。
    1. スイムスタート/フィニッシュ地点
    2. バイクコース(基本は、10〜25kmの設置)
    3. ランスタート地点
    4. ランコース(基本は、1〜2. 5kmおきに設置)
    5. フィニッシュエリア(総合フィニッシュ)
    6. ポスト大会エリア(フィニッシャー用)
  3. 上記による設置箇所が不適当なときは、バイクではその前後3q、ランでは500m前後を基準に設置する。
  4. バイクコースの下り坂や見通しの悪い箇所、また幅員が狭められるところには設置しない。
  5. コース左側2m幅基準で「補給ゾーン」を設ける。スタッフと競技者の接触を防止する。さらに、スタッフの立つ位置をラインで示し、それ以上前にでないよう配慮する。
  6. 往復コース地点の両サイドに設置するときは、直接対面して設置しない。

補足説明


第44条(エイドステーションのスタッフ) <表現修正>

  1. 事前リハーサルは、スムーズで安全な実施に不可欠である。
  2. 競技者に、エイドサプライ(サービス品:水コップ・ボトル、スポンジ類、飲食物)を安全に手渡す基本位置と動作は次のとおりである。
    1. 進行方向左端に位置する。
    2. 進行方向に無理なく動けるよう、右手でエードサプライを手渡す。
    3. 競技者に向かって前に出ない。横への移動を基本とする。
    4. 他のスタッフにぶつからないよう気をつける。
    5. 「駆けっこをするように走って手渡す方法」は、危険である。そのため、 《左足を支点に、回転しながら手渡す方法》で行う。
    6. コース上に物が落ちてしまったら、必ず後続確認をしてから拾う。後続者に注意を与えることも必要である。
  3. エードサービスを受ける競技者には「減速義務」および左手を挙げることによる「意志表示義務」がある。スタッフは無理をしてサービス品を手渡す必要はない。

補足説明

              +−−−−−−−−−+  +−−−−−−−−−+
              |エイドステーション|  |エイドステーション|
 ★マーシャル ◎責任者  +−−−−−−−−−+  +−−−−−−−−−+

  ●誘導スタッフ   ○スタッフ(定点渡し。横移動禁止) ○  ○  ○
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
      競技者(減速。前方注意。進路変更) →      競技者 →

 競技者 →          競技者(通過) →

 −−−−−   −−−−−−   −−−−−−   −−−−−− センターライン

第45条(基準数量)

  1. エイドステーションに用意される飲食物の数量は、大会内容と気象状況により決定する。トライアスロン・ディスタンス(51. 5キロ)の世界選手権では、次のものが基準とされる。
  2. スイムスタート/フィニッシュでは、競技者1人あたりコップ2個、水200mlを用意する。
  3. バイク・エイドでは、水350mlのバイクボトルが望ましい。
  4. ランスタート(トランジションエリア内)では、競技者1人あたりコップ2個、水200ml、果物(オレンジ)1/4〜1/2、給水予備1人あたり100ml、氷は500sを準備する。
  5. ラン・エイドでは、競技者1人あたり3コップ、水200ml、また氷は各エイドごとに500gを準備する。
  6. ポスト大会エリア(フィニッシャー用)では、競技者1人あたり水500ml、給水予備と果実類ジュース、氷は約500gを準備する。果物・軽食物を用意する。
  7. ミドル・ロングディスタンスにおいては以上を基準に距離・人数に対する飲食物を用意する。
  8. 内容と数量については第42条に明記したとおりであり総合的な競技環境に応じ決定する。

補足説明



Japan Triathlon Union

Copyright(C)1998 Japan Triathlon Union (JTU) All Rights Reserved.