自然現象は一見カオスの様ですが、自然の法則の下で形がつくられます。
　気象現象も「然り」です。
  
　
　　
　　
　　
  
  
  
　気象を本職として
いない著者が、気象
予報士試験の受験勉強
の過程で気象の理論に
関するポイントと思わ
れる事項を、メモして
おきました。
たまったメモは
ジグソーパズルの
一つ一つのピースの
ように断片的でした。
　　　
これらの断片をひとつ
のまとまりあるもの、
一連のストーリーとし
てまとめてみたい、
という思いに駆られて
創ったものが当書です。
　　
　　
　　
当書は、メモの寄せ集めですから気象の理論を体系的・網羅的に議論するものではありません。
気象の幅広く・奥深い世界にくらべれば、ごく限られた狭い範囲のしかも筆者の理解の範囲内のもの
ばかりです。

　「気象の理論」は全部先人のものです。［Ｐ．５５ 参照］当書は、先人の構築された
気象の理論を自分の納得の行くように、分かりやすく翻訳し、一見脈絡のないと思えるような事項を、
筆者の気象に対する見方を道筋として、一つのものにまとめたものであります。
ただし、習ったことの単なる受け売りでなく、自分なりに問いかけ､疑問を発し、一段でも
深く掘り下げようとしました。
そして、ほんのわずかですが筆者の個人的な考えや考察事項を付け加えてみました。

この様にまとめた結果、当書は気象を本職としていないペーパー気象予報士にとっても、
「天気図を読む時のベースとなっている気象の理論」に関し
知識の整理を手助けすることにつながるかと思い、製本化したものです。


本書は、インターネット環境下でご使用されることをお勧めします。 ［Ｐ．７３参照］
インターネット版の「天気図と気象理論」には、更新情報、掲示板等本書の内容を更に充実する
項目を含んでいます。題名に「インターネット対応版」と附した所以でもあります。

当書において、引用させて頂きました文献等は該当箇所でその旨表示いたしました。
ここで、厚く御礼申し上げたく存じます。また、当書を複製される場合は、
著作権法に則り行うようにお願いいたします。著作権法に関しては、筆者のホームページの
http://www.ny.airnet.ne.jp/satoh 青空ページの［Information］
に掲載しておきました。ご参照下さい。

この本は、気象が本当に好きな人々のためのものです。筆者も出来る限り努力し、
ライフワークの重要な柱の一つとして、内容の改善を行っていく積もりです。
本書が読者の皆様にとって少しでも得るところがあり、また新たな視点を発見して頂く
ことができれば、筆者のもっとも大きな喜びとするところです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１９９８年５月
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　佐藤　元