AZR41 気象の計算  鉛直P速度
    前頁 次頁 目次  PageLink Last Updated:1998-3/15
鉛直P速度を、m/secへ換算する方法。


鉛直P速度の計算  

     dp=-ρgdz
    より、鉛直P速度は、
     dp/dt=-ρg・dz/dt
    と表されるから、
    鉛直P速度はdz/dtすなわち上昇・下降速度に比例します。

  たとえば、1時間に地上から上空 7200m まで積乱雲が発達することを考えて見ます。
  この時、
       dz/dt=7200/3600
            =2 m/s
  の上昇速度となります。

  (ただし、静水圧平衡が成立するスケールの近似的な表現です。
  対流性の激しい現象には使えません。)
  鉛直P速度は、マイナスをのぞいて考えると、
 〈詳細・厳密には、たとえば小倉義光「気象力学通論」p.74〜p.76の p座標系 
  栗原宣夫「大気力学入門」p.98〜p.102の 気圧座標系 を参照)

    dp/dt=1.0x9.8x2
         =19.6Pascal  ....( kg/m3 x m/s2 x m/s ---> Kg/(ms3)==Pascal/s)
         ========> Dimensionが「ちゃんと合うか否か」に注意して下さい。
  参照--->単位・次元
              Pascalや Newtonさんが登場してきます。 お世話になります。

下降流、上昇流は当然のことながら、高気圧、低気圧に対応します。
高層天気図の北西流の下に下降気流、南西流の下に上昇気流が対応します。
雲画像情報図の暗域は下降流域に、明域は上昇流域に対応します。