AZR55 コラム 先達は...の話
前頁 次頁 目次
PageLink Last Updated:1998-3/15
先達はあらまほしき...の話を青空ページに書いておきましましたが、
気象に関係するの大先達を筆者の独断と偏見にもとずきリスト・アップし、
敬意を表すことにしましょう。
(気象学ハンドブック編集委員会編、気象学ハンドブック、P.36 等 及び
細井豊著、流れの力学(下)P.30 等を参照させて頂ました)
BC3C アルキメデス 浮力
16C コペルニクス 地動説
17C ガリレイ 慣性の法則
17C ニュートン 運動の法則
17C トリチェリー 気圧の発見
17C パスカル 圧力の等方性
17− ボイル、
18C シャルル 理想気体の状態方程式
18C ベルヌーイ ベルヌーイの定理
18C オイラー 流体の運動の数式表現化
19C コリオリ コリオリの力
20C ビヤークネス 低気圧の構造
20C リチャードソン 数値予報の先鞭
20C ノイマン+ロスビー+チャーニー コンピューターによる数値予報
20C ロスビー プラネタリー波の理論
20C チャーニー、 傾圧不安定理論
イーディー
......... 書ききれない位多くの先人達
現在私たちが学んでいる気象理論は、はるか300年昔の古典力学に立脚し、
いまから50年余り前の第2次大戦前後に提唱されたものです。
読者の皆様の殆ど??が誕生される以前に学説として確定したもののようです。
そんな古いものを学んで、時代遅れにならないかって?
気象の理論はまだまだ、新しいものです。
温故知新。
昭和20〜昭和30年代の気象理論は十分今日的のようです。即ち、
気象学ハンドブックP.41によれば、「1953年の全般には24時間後の上層天気図の
数値予報はほとんど完全な域段階にまで完成した」とあります。
日本における数値予報は(岩崎俊樹著、数値予報、P.85 によれば)
「気象庁が1959年にIBM704を導入し、当時としては破格の買物であり、
「日本最初の超大型計算機」として、多くの見学者の興奮をよび起こした」という時代前後を
起点とするようです。
多くの発明・発見・業績は、それぞれにその人の地道な努力を礎として、「感動と興奮」を
伴って行われたに違いない、と思います。 こういうことを積み重ねて、今日の発展、発達が
あるのでしょうね。
気象の現象は、まだまだ捕えがたく、謎を秘めたえたいの知れない部分が多い様です。
数百年単位の時間と数多くの研究者、実務家の努力と叡智がすこしづつ、神秘のベールを
はがしてゆくのでしょうか。ひょっとして、100年後には火星上の天気予報を必要と
するようになっているかも知れませんね。