AZR60 基礎知識 ベクトル
    前頁 次頁 目次  PageLink Last Updated:1998-2/21
気象の理論の基礎 
ベクトル・数学 

ベクトルやGRAD,DIV,ROTの世界をモノにしましょう。
ベクトルを学習する前に「数式の話」について目を通しておいて下さい。

ベクトルは、大気の「力の釣り合い、形状、動き」を論ずるときにベースとなる基礎的な概念です。
たとえば、「各種の問題」を処理するときにも使えます。
 !! 重要 !!

    大気を含む流体一般の状態、動きを論ずるときの「用語」として、
       傾度、収束・発散、回転
    が有ります。数学の世界ではこれらを、
       grad、div、rot
        の記号で表現しています。

        プリミティブ方程式をベクトル表現するときに、これらの記号が登場して来ます。
        表現方法や記号が重要なのではなく、この3種類の用語で表そうとする大気の
    特性を、ハッキリ・明瞭に理解しておくことが重要です。
       grad---->気圧傾度力
              div ---->収束・発散  (収束はマイナスノ発散です)
              rot ---->渦度

         これらの大前提として、速度としての        u、v、w
                               距離・位置 としての x、y、z
         及び 時間 t

         が必要であることは言うを待ちません。
参考書−−−>参照文献 大気の傾圧、収束/発散、回転を数学のちからを借りると 表現・説明が容易になります。 参考書-−−−>大槻義彦著、「div,grad,rot,・・・」共立出版 キーポイント ベクトル解析   高木、より、以下の頁 : ベクトルに慣れる   p.16 なぜベクトル同志をかけ算するのか   p.23 ベクトル積          スカラー積は 力x移動距離で 仕事を表す。内積。F・Lcosθ        ベクトル積は、力x回転半径で、回転を表す。外部へ向かう回転軸、外積の謂われ。F・rsinθ   p.30  場の概念          場の定義・意味........空間中の点を指定すれば値がきまるような量を、場と呼んでいる。                   「場」は、函数fで表現され、スカラ ー場であってもよいし、   p.40            又はベクトル場の1成分であってもよい。        温度場 vs 流れの場   p.41 スカラー場の勾配をあらわす偏微分=grad   p.45 ベクトル場の湧きだしをあらわす偏微分=div...膨張・圧縮とも解釈出来る。   p.49 ベクトル場の回転ををあらわす偏微分=rot   p.53 rot(gradf)=0  gradfにはどこにも回転がないことを表す。        div(rotA)=0   rotAは,自転の強さを表し、膨張や圧縮を伴わない。            divは、膨張の強さを表す微分演算子です。  大気力学入門 栗原、p.1ーp.6     回転する座標系から見た質点の運動を、3次元空間のベクトル場で考察している点がすばらしい。