「力」とは何か
・ 自然界には、4つの基本的な力がある。 ・ 重力・電磁力・強い力・弱い力 (広瀬立成著「現代物理への招待」p.40、より) ・ 気象における大気はもっぱらこれらのうち、重力の作用をうける。 このことにより、大気の重量が測定出来、気圧として観測されます。 ・ あらゆるものは、引力で引っ張り/引っ張られます。 ・ 私達は、地球上では地球の引力(即ち重力)の作用を ものの目方(重量)として実感します。 ・ 実感する「力」を、「秤」を使用して観測・実測でき、 客観的な議論の場に持ち出すことができる様になります。 ・ 引っ張られることは、押すことの別の表現でもあります。 (子供さんを肩車するとき、体を持ち上げますが、 これは、押し上げることに他なりません) ・ なお、コリオリ力や遠心力はどこから発生するのでしょうか。 これらは地球が回転運動をしていることに由来する力ですが、 そのような力が実在するものではありません。その力を実測することも出来ません。 運動の軌跡が、あたかも外力が加えられたことによるかのように見えるだけです。 ・ なんとなく腑に落ちない ! そうですね。低気圧などの回転の力はどこから来たので しょうか。南北の温度差もあるでしょうが、地球から角運動量を得てそれが回転の エネルギーになっているのではないでしょうか。....このあたり工事中です。 なお、これらの地球規模的な力以外に、局部的には風のShearによる渦も 考える必要があるかと思います。
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「圧力」とは何か?
戻る ・ 圧力は力と混同されて用いられることがありますが、 単位面積当たり作用する力のことです。 ・ 例えば、10トンの砂利を積載しているトラックの荷台が 10平米あるとすれば、圧力は1トン/平米となります。 ・ 力は、絶対数・全体数を表現するときに、 圧力は力の程度・強さの比較をするときに使用します。
「気圧」とは何か? ・ ある容量の大気は重量をもっています。 ・ この大気の重量を、それをうけもつ面積で割り算すると 単位面積当たりの重量となります。 ・ なお、鉛直方向に大気の挙動を論ずるときは、 単位面積当たりの大気の重量を、 水平方向に大気の挙動を論ずるときは、 単位面積当たりの大気の押す力を 用います。 ・ 地上では、気圧と言う物理量はなかなか実感出来ませんが、 (高山や水中で感じますが...) 「気圧計」を使用して観測・実測でき、客観的な議論の場に 持ち出すことができる様になります。 ・ 重量も、押す力も同じ作用の異なる表現で、本質は同じです。
何故「気圧」を問題とするのか? ・ 天気の変化 = 気圧の変化 ・ と言う方程式が成り立つくらい両者は密接な関係により 結ばれています。 ・ じつは気圧の絶対値が問題対象になるのではなく、 その変化量が問題となります。 変化量の程度により、 大気粒子の4次元的空間座標が決定されることとなります。 ・ 即ち、高低気圧の位置や風向・風速等がきまります。 ・ これらの気象要素は、天気と密接な関係があります。 ・ なお、気象の世界では、問題とする地点を特定してこの変化量 を求め、「移流」と言う言葉で表現します。 (注:「移流」がなければ天気の予想も不要となるでしょう) 気圧のパラドックス 底面積1平方mの立方体の容器に300K,1気圧の大気を封入する。 立方体内外の空気の出入りはないものとする。 今、容器の温度を30℃低下したとする。 気体の状態方程式 P=ρRT より、容器内の圧力はおよそ0.9気圧となる。 一方、容器内の大気の重量は不変であるから、底面にかかる重量は、温度変化にかかわらず 変わらないはずである。従って気圧は低下しないはずだが、何故低下したのか。 皆さん、考えて見てください、 ヒント: P=ρRT と ΔP=ρgΔZ の2式を成立させる条件、 2式が成立する条件の相違をクリヤーにして下さい。 これらの式が、本質的に、なにを表現しようとしているのかを思い出して下さい。