AZR63 基礎知識 「力」とは何か
    前頁 次頁 目次  PageLink Last Updated:1998-2/15
     「力」とは何か

        ・ 自然界には、4つの基本的な力がある。         ・ 重力・電磁力・強い力・弱い力          (広瀬立成著「現代物理への招待」p.40、より)         ・ 気象における大気はもっぱらこれらのうち、重力の作用をうける。           このことにより、大気の重量が測定出来、気圧として観測されます。         ・ あらゆるものは、引力で引っ張り/引っ張られます。         ・ 私達は、地球上では地球の引力(即ち重力)の作用を           ものの目方(重量)として実感します。         ・ 実感する「力」を、「秤」を使用して観測・実測でき、           客観的な議論の場に持ち出すことができる様になります。         ・ 引っ張られることは、押すことの別の表現でもあります。           (子供さんを肩車するとき、体を持ち上げますが、            これは、押し上げることに他なりません)         ・ なお、コリオリ力や遠心力はどこから発生するのでしょうか。           これらは地球が回転運動をしていることに由来する力ですが、           そのような力が実在するものではありません。その力を実測することも出来ません。           運動の軌跡が、あたかも外力が加えられたことによるかのように見えるだけです。         ・ なんとなく腑に落ちない ! そうですね。低気圧などの回転の力はどこから来たので           しょうか。南北の温度差もあるでしょうが、地球から角運動量を得てそれが回転の           エネルギーになっているのではないでしょうか。....このあたり工事中です。              なお、これらの地球規模的な力以外に、局部的には風のShearによる渦も           考える必要があるかと思います。


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     「圧力」とは何か?
戻る         ・ 圧力は力と混同されて用いられることがありますが、           単位面積当たり作用する力のことです。         ・ 例えば、10トンの砂利を積載しているトラックの荷台が           10平米あるとすれば、圧力は1トン/平米となります。               ・ 力は、絶対数・全体数を表現するときに、           圧力は力の程度・強さの比較をするときに使用します。
     「気圧」とは何か?         ・ ある容量の大気は重量をもっています。         ・ この大気の重量を、それをうけもつ面積で割り算すると           単位面積当たりの重量となります。         ・ なお、鉛直方向に大気の挙動を論ずるときは、              単位面積当たりの大気の重量を、              水平方向に大気の挙動を論ずるときは、              単位面積当たりの大気の押す力を           用います。         ・ 地上では、気圧と言う物理量はなかなか実感出来ませんが、           (高山や水中で感じますが...)           「気圧計」を使用して観測・実測でき、客観的な議論の場に           持ち出すことができる様になります。         ・ 重量も、押す力も同じ作用の異なる表現で、本質は同じです。
     何故「気圧」を問題とするのか?         ・ 天気の変化 = 気圧の変化         ・ と言う方程式が成り立つくらい両者は密接な関係により           結ばれています。         ・ じつは気圧の絶対値が問題対象になるのではなく、           その変化量が問題となります。 変化量の程度により、           大気粒子の4次元的空間座標が決定されることとなります。         ・ 即ち、高低気圧の位置や風向・風速等がきまります。         ・ これらの気象要素は、天気と密接な関係があります。         ・ なお、気象の世界では、問題とする地点を特定してこの変化量           を求め、「移流」と言う言葉で表現します。          (注:「移流」がなければ天気の予想も不要となるでしょう) 気圧のパラドックス 底面積1平方mの立方体の容器に300K,1気圧の大気を封入する。      立方体内外の空気の出入りはないものとする。      今、容器の温度を30℃低下したとする。       気体の状態方程式 P=ρRT より、容器内の圧力はおよそ0.9気圧となる。       一方、容器内の大気の重量は不変であるから、底面にかかる重量は、温度変化にかかわらず       変わらないはずである。従って気圧は低下しないはずだが、何故低下したのか。 皆さん、考えて見てください、 ヒント: P=ρRT  と ΔP=ρgΔZ の2式を成立させる条件、                              2式が成立する条件の相違をクリヤーにして下さい。 これらの式が、本質的に、なにを表現しようとしているのかを思い出して下さい。