AZR69 基礎知識 数値予報
    前頁 次頁 目次  PageLink Last Updated:1998-3/16

数値予報  その仕組み

7種の変数===>u,v,w,ρ,q,p,T  をコンピューターで計算する。
初期値として必要な変数は、u,v,q,p,T  の5種です。
他の2種のw,ρは計算して求めることができます。

値を求める手順は、岡村存著、天気予報はどこまで正確に出来るか、
P.40ーP.46等よりの抜粋です。
1.u,vの変化率
2.ρ
3.Tの変化率
4.ρの変化率
5.qの変化率
6.ρ
7.上面気圧Pupper
8.地表面気圧Psurface
9.上面上昇流w
これらの手順の中の変数を消去したり、式を統合したりして、
u,v,q,p,T  の5種を時間積分等行い、算出し
更にw,ρを求めます。
初期値とされる観測データ:
気象要素データ源(観測値)何に関係した値か
風向・風速 u,v ゾンデ、アメダス、ひまわり乾燥大気
気圧    p ゾンデ、アメダス、船舶等乾燥大気
温度  T ゾンデ、アメダス、ひまわり、船舶等
湿数  q ゾンデ、地上観測の湿度と気温から水蒸気、降水量
高度・位置 z ゾンデの流速、電波の角度等から計算で乾燥大気

計算式により算出され、天気図上へプロットされるもの:
鉛直p速度 w オメガ方程式から計算で乾燥大気
渦度   ζ 地衡風の風速から計算で乾燥大気
相当温位 θe気温、湿度から計算で湿潤大気
前線  ρ 風向・風速、相当温位、湿数、気温等総合判断  

なお、降水量の算出は、プリミティブ方程式系とは別の方法で求めるようです。