コリオリ力の説明

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コリオリ力の説明

★観測者の視点をどこに置くかにより、まっすぐに運動しているものも、
 曲がって運動するように見える。

★この現象(?)は、質点の運動に限らず、流体の運動においても然りである。

★これは、観測者が、相対座標系にいるのか、もしくは、
 別の、例えば、絶対座標系にいるかで、運動の記述が異なってくるのだ。

★立場が異なれば、どんなものでも、ことでも、異なったように見えるのは、
 何も自然に限った話ではない。むしろ、人間界の方においてこそ、大きな
 論争と紛争の元凶となっているのだ。
 
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Last Updated: 2004-04/03, 4/08, 4/09

問題 ・全ての物体は、力が作用した方向に運動する。 ・ところで、地球上で運動する大気は、進行方向の右方向に曲がる。  「実の力」が作用しないのに、何故、大気の進路は、曲げられるのであろうか。  その理由を定性的に(自分の言葉で)説明せよ。  (ただし、議論は、大気を質点とみなし、北半球での運動に限定する。   また、北極及び、赤道上は議論の対象外とする。   下記の議論の前提でもって、および普通の高校生が理解できる程度のレベルで説明のこと。) ・念のため、大気に作用すると考えられる全ての力を列挙してください。  このとき、実の力なのか、見かけの力なのかを識別してください。
■関連した説明や現象: ・フーコーの振子、    ・回転円盤上でボールを直線運動させたときの、円盤上に描くボールの軌跡、    ・長距離の大砲の弾丸の描く軌道 ・リサジューの図形、 ・静止軌道衛星の高度を変化させる方法、 ・マッハの理論及び相対性理論 ■議論の前提(アタリマエ、自明、証明せずに使ってよい論理): ・渦度の理解、 ・地球渦度の理解、 ・相対渦度の理解、 ・絶対渦度の理解(地球渦度と相対渦度が加算できることの理解)、 ・球面上の議論が、平面上の議論に置き換えられることの理解、 ・ベクトルの理解、 ・ベクトルの外積の理解、 ・基本的な物理量は、長さ、質量、時間の3種類であることの理解、 ・物体(質点)の運動は、宇宙空間において唯一無二であることの理解、 ・質点の運動は、その運動空間としての座標系に投影される軌跡が異なることの理解、 ・運動量というものの理解、 ・ニュートンの運動の法則、 ・エネルギー保存の法則、 ■理解できていること: ・地球の任意の点における地球渦度の算出方法の説明、 ・遠心力を用いて、東西方向に運動する物体に作用する  コリオリ力を説明すること。 ■理解できていないこと: ・力学の本において、ベクトル演算にて、数理的に、説明されていること。  (理解する必要もないと考えられます。) ・角運動量とは、そもそも何物か?  (数式表現による定義式を記述するだけでは、理解しているとは言えない。) ■経度線に沿った物体の運動における速度変化の評価に関しての 説明に疑問に思っていること: ・角運動量保存則をコリオリ力導出の論拠にできる理由は何か。 ・質点の運動量保存則を使うべきではないか。 ■おかしい、と思っていること。或いは、本当にそうか、と思っていること: ・上記の疑問に思っていること、に同じ、 ・自分の眼前にある大気塊1kgは、一体、どの緯度を出発点とする大気なのか、 ・地衡風は、如何にして形成されるのか、今ひとつピシット、理解できない。 ・風速を算出するのに、何故、気圧傾度力と言う実の力とコリオリ力という  見かけの力を等値できるのか、解せないのだ。 ■説明(証明)のための一つの思考方針: ・経度線に沿った物体の運動が右向きの力を受けることの説明において、  物体の位置(緯度)が変わると東西方向の速度が変化することは、認めよう。 ・ただし、その大きさの評価の方法は、  移動先の位置(緯度)における東西方向の接線速度から、  もとの位置(緯度)での東西方向の接線速度を減じた量をもって  物体が獲得した速度(差)とする、 ・速度を獲得するには、その物体に何らかの力が作用することが必要である、  との理解は、自明のものである、としよう。 ■何も、角運動量や遠心力を使わなくても 定性的に説明するなら、次の方針がよいでしょう。 すなわち、地球渦度の理解 と 平面というものの理解 を組み合わせてみよう。 ・地球渦度の理解とは、地球上の任意の点における、接平面が地球の回転に 伴ってどれだけ回転するかを、考えることである。幾何学の問題として考える。 中学生・高校生レベルで理解できるであろう。 ・次に、地球上の物体は、大気塊を含めて平面上を運動するものと考えるが、 実際は、球面上を運動する。この球面上を運動することを、水平面上で 運動することに、議論を移すことが出来ないものか、検討する。 この議論は、中学生にも十分理解できる話しである。 ■この議論(地球渦度+平面・球面)から、気象予報士レベルで必要とされる 数理的事項としては、物体の速度に応じて、どれだけ曲がるかと言うこと。 或いは、その「進路を曲げる力」を数式で表現することが必要なようである。 ここで、断りも無く「曲げる力」と書いたが、物体には、初速を与えた力以外には、 どんな力が作用しているであろうか。重力、然り。そして、気圧差による気圧傾度力 が存在する。この気圧傾度力が、大気塊を直進運動させるのだ。この直進運動は、 上述の地球渦度により、曲げられるように見えるのだ。 大気塊が、距離Lを時間Tで進行したと考えるとき、 平面(接平面)は、時間Tの間に地球渦度x(T/24)だけ回転する。 考え方としては、微小時間、微小接平面、微小回転で物体(大気塊)の 微小運動を考え、これらを積分すれば、良かろう(平面上に軌跡をえがくことができる)、 と考えます。これは、上記の フーコーの振子 そのものです。
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