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気象実験(#00)

実験の様子を写真で紹介します。

Originated 2008-08/08 Last Updated 2008-08/30,09/30,10/24,11/10,12/01
EXPM00  時間とは何かαt、vt、Ft等時間の関与する物理量とその意味を考える
EXPM01  台風の海水面の吸上げ効果実験(ペットボトル4本+ビニールチュープ+バケツ)
EXPM02  空気で遊ぶ実験(ビニールの丈夫な袋+丈夫な紐)(同類の実験:空気砲 紙風船)
EXPM03  空気砲で遊ぶ実験(ダンボール箱+線香)
EXPM04  マリオットのビン(ペットボトル+ビニールチューブ+バケツ)
EXPM05  山で採取した空気(ペットボトル+バケツ)
EXPM06  冷凍庫で冷やした空気(ペットボトル+バケツ)
EXPM07  風車を作る(ペットボトル+弾力性のある紙+ストロー+ビーズ+針金)、風からエネルギーを取り出す仕組み
EXPM08  空気放射器(風船+ストロー+輪ゴム)、ダンボール箱の巨大ふいご。風神の袋のイメージ。
EXPM09  雨降りの実験(ペットボトル+バケツ)
#000 実験00    すべてのもの、すべての事象は「時間」と言う一本の線上に生まれ、消滅していく。    人間はひとつの自然現象であると言う人もいる。人間を含めた万物の存在と変化を    不生不滅とか、色即是空という言葉で表現することもある。時間と言うものは目には    見えないが、時間と言うものの役割を、物理学の視点から考えておこう。    数式表現すれば、説明抜きではあるが、下記のように表現される。    物の「力、速度、運動、エネルギー」を記述している。    F=mα、v=αt、P=mv、(ΔP=FΔt)である。    これらは、筆者の実験において常に意識する物理量である。物理現象の一つとして、    気象の現象がある。本書は気象現象とその根底をなす物理現象の実験を紹介します。    そして、紹介する実験のそれぞれにおいて、「時間」の存在と機能を因果関係の中で    考えていただくことをぜひともお願いしたい。こんな思いでもって、本書の冒頭の実験    とするものです。 #001 実験タイトル=時間とは何かを考える #002 実験の狙い=万物の存在と変化の背景に「時間」と言うものが存在することを確認する    時間の存在を目で見ることはできないが、さまざまな方法で時間を感じることができる。    時間を感じる局面を筆者の実験の中に見つけることができますので、そのいくつかを    以下の写真で見てみよう。
@フーコーの振り子(地球の回転)
A温度を空気で運ぶ(移流、現象の予想)
Bししおどし(エネルギーの解放)
Cスイングバイ(運動、力積)
#003 実験装置の製作 and/or 準備 ・次の実験を見てください。    ・そして、実際に実施してみてください。 @EXPM74
フーコーの振り子 (コンピューターシミュレーション)および(回転円盤、フック、糸、紙、砂) AEXPM28 温度を空気で運ぶ(新聞紙+輪ゴム+ペットボトル+ヘアードライアー) BEXPM31 ししおどし(ペットボトル+串+空き缶) CEXPMA9 スイングバイ (磁石、鉄の玉) #004 実験の実行と結果 ・個々の実験において、時間というものがどこに潜んでいるのか、     時間はどういう形で知覚できるのか、考えてみてください。    ・考えることを通して、実験にたいする自分なりの物の見方というものを     作り上げていくことができると思います。 #006 実験の解説 and/or 関連実験 ・この実験00では皆様に考えていただくことが重要だと思い、考えることをお願いしています。    ・考えることは、科学をよりよく理解でき、応用する力の養成につながると考えられます。    ・物理現象は、因果関係によって相互に関連付けられます。     時間の存在や関与が見えにくい場合は、この因果関係を考えてみましょう。     きっと、時間の役割が見つかると思います。 #007 【追加実験、考察等】    ・すべての実験において、時間が関与しています。因果関係も存在しています。     もし、時間軸を外したら、どういう結末となるかを考えてください。    ・時間は次元LMTを構成する要素です。距離L、質量Mに関しても時間Tと同様物理現象の     どこに関与しているかを考えてみましょう。きっと自然科学に対するものの見方というものが、     自分なりに形成されると思います。    ・時間の関与について知る手がかりとして、物理量の「単位」の観点から現象を眺めて     見ることも効果的です。参照→ 単位・次元  先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表
#010 実験01    ストローでジュースなどを飲むとき、台風の気圧を思い出してください。 さて、台風の気圧に相当する水位まで吸い上げることができるかな? #011 実験タイトル=台風の海水面の吸上げ効果実験 #012 実験の狙い=空気の力を体感する
ペットボトル4本の巨大ストローで水を吸い上げる
#013 実験装置の製作 and/or 準備 ・円筒形のペットボトル数本(1.5〜2リットル)を用意します    ・胴体をつなぎ合わせて、1本の長く&太い筒を作ります。    ・これが巨大ストローとなります。 #014 実験の実行と結果 ・ストローの下部を水の入ったバケツにつけます。    ・上部から(ジュースを飲むときの要領で)口で吸い出します。    ・ストローを吸うとストロー内部の圧力が低下し、ペットボトル内に     水が上昇してきます。    ・上昇した水位を定規で測ります。 #015 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・児童が吸いやすいように、普通のストローをビニールパイプに連結します。    ・この普通のストローは、児童が変わるごとに、差し替えて交換可能とします。    ・ビニールパイプを、ペットボトルの蓋の穴(事前に開けておく)を通し、気密を保つため、     強力な接着剤で隙間を固めます。    ・ペットボトルをつなぎ合わせるとき、継ぎ目において気密を完全に保てるようにします。     (継ぎ目に透明テープ等を使ってもよいでしょう。)    ・児童が水を吸い上げると水位が上昇してきます。このとき、助手は、     巨大ストローが倒れないようにストロー本体を支えます。    ・次の子供が行うときには、巨大ストロー内の水を抜きます。    ・なお気象予報士相手に実験するときには、ペットボトル内の気圧を測定します。     下の写真で装置全体の様子および気圧計の示度(966.8hPa)を示します。     このときの水位上昇は巻尺で測ったところ、バケツの水面から約45cm     であり、また装置の周りの気圧は約1011hPaでした。     約44hPaの気圧差ができていたことになります。
 装置の全景と吸い上げ過程
 気圧計示度
#016 実験の解説 and/or 関連実験 ・水面上昇1cmは、気圧1hPaに相当します。台風の中心気圧が950hPaならば、     およそ50〜60cm海水面が上昇します。    ・空気の圧力と海水の上昇による水の重さのバランスがどの高度で保たれているかの     言及が必要です。    ・
実験19高気圧を作る、で高気圧の場合(水面低下)の実験を行います。 #017 【追加実験、考察等】    ・さて、海水面、湖面、ダム等の貯水池の水面、或いは、バケツに汲み置きした水面など、     いろんな水面があるが、実際に台風が本土へ接近あるいは上陸した場合、それぞれの水面は、     「上昇」するだろうか? 水位上昇を「実視」するにはどういった実験装置を作ればよいだろうか。    ・原理的には、本実験装置を逆用すれば良いでしょう。しかし、多少工夫が必要です。    
台風が来た時の水位上昇計測装置の概念図です。
気圧の値は例示ですが、気温や水蒸気圧による影響も別途要考慮です。
予備実験として空気タンクに息を吹き込み、60hPa程度増圧します。
連通管に水を入れ、タンクと連通管を連結しました。水位差は約60cmです。
本番時には、台風最接近予定時刻の6時間ほど前の現地気圧の空気を
空気タンクに封入します。
・なお、台風時の衛星画像と天気図を気象庁のHPから引用させていただきます。
天気図、2008Sept12、0900JST
気象衛星画像、2008Sept12、0900JST T0813
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#020 実験02    目に見えない空気は、不思議な性質を持っています。    つかんで投げようとしても、バットで空気を打っても飛んでいきません。    しかしその空気をゴムや皮などでくるんでやると、たちまち遠くまで、    飛んでいきます。 #021 実験タイトル=空気で遊ぶ実験 #022 実験の狙い=空気の存在や重さを体感する
大きい空気の袋を抱きかかえて遊ぶ
#023 実験装置の製作 and/or 準備 ・おおきなビニール袋(既製品)を理科実験器材業者より購入します。 #024 実験の実行と結果 ・大きなビニール袋に空気を集めます。    ・口の部分から空気が漏れないよう、ヒモできつく縛ります。    ・膨らんだ「空気袋」を投げたり、乗ったり、たたいたりして、空気があることを実感・体感します。    ・こうして空気の袋を空気中で動かすと、重さや、力を感じます。    ・また、空気袋をたたいたり、乗ったりすると弾力性を感じます。 #025 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・袋の口から空気が漏れ出さないよう、きつく縛る必要があります。    ・ほどくときには、簡単にほどけることも必要です。    ・このため、適切な縛り方を指導等します。 #026 実験の解説    ・空気は眼に見えませんが、空気を集めて、押したり、たたいたり、動かしたり、     弾力性を感じたりして、空気の存在を、楽しみながら体感することを勧めます。    ・サッカーやバレーのボール、軟式野球や軟式テニスのボールなどは、空気を     ゴムなどで包んで丸くしてあります。これらのボールの外側のゴムや皮の部分だけを     取り出して、打ったり蹴ったりしてもたいして遠くに飛ばないし、速度も遅いです。     しかし、いったん空気が入り丸くなると、打ったり蹴ったりしたとき数十メートル     以上飛んでいきますし、速度も100km/hを越すでしょう。    ・空気はこのように、「閉じられた空間」が形成されると、不思議な性質を現しますね。    ・この身近にある空気が、水とともに「お天気」を作っていることを話します。    ・なお、ヒモをゆるく縛ると、袋を押したときにすぐほどけてしまいます。    このとき、空気の力が非常に強いことを体感することが出来ます。
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#030 実験03    空気の塊をつかむ話は、実験02の空気の袋の実験で行いましたが、    ゴムでくるまなくても、空気の塊を作ることができるし、目で見る    こともできます。    #031 実験タイトル=空気砲で遊ぶ実験 #032 実験の狙い=空気の流れと力を体感する    
空気砲をうつ
廃材利用の空気砲
#033 実験装置の製作 and/or 準備 ・ミカン箱程度の大きさのダンボール箱を用意し、一辺に直径10cm程度の     丸い穴を開けます。 #034 実験の実行と結果 ・児童が空気砲の左右の腹を両手でたたきます。    ・圧縮された空気が穴から噴出し、前方へ飛び出していきます。    ・前方にペットボトル等を立てておくと、風圧を受けたペットボトルが倒れます。    ・別の児童が空気砲の弾丸を手や顔で受けて、空気の圧力を体感できます。    ・空気砲の横腹を思いっきりたたくと、空気の弾丸が飛び出し、行く先の的が倒れます。     風車があれば、風車が回ります。→【実験7】風車を作る。    ・弾丸がでてから的に当たるまでの時間を計測し、弾丸の速度を算出します。 #035 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・箱をたたいたとき、空気が効率よく圧縮されることが必要です。このため、     空気が隙間から漏れないようにテープでしっかり「眼張り」します。    ・空気の動きを眼に見えるようにするため、線香の煙を箱の中に入れておくと、     箱をたたいたとき、ドーナツ状の環が進行していく様子が見えます。 #036 実験の解説 and/or 関連実験    ・空気が圧縮されると、箱の外の気圧との差が生じ、その圧力差に応じた速度で     空気の塊が動かされます。    ・空気の動き=風、です。風の速さは、台風では毎秒17m以上です。    ・台風の最大風速や最大瞬間風速の話をします。    ・積乱雲や早い流れのあるときの「エントレインメント」現象の話をします。    ・積乱雲の中での上昇流の速さの話をします。    ・段ボール箱が手に入らない場合は、ペットボトルをそのまま使って砲身     にしてもよいでしょう。ただし、射程距離は50cm程度となります。
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#040 実験04    ボトルから流れ出す水の速度は、水位に応じて変化します。    ちょっとした工夫で、その速度を一定にできます。 #041 実験タイトル=マリオットのビン #042 実験の狙い=圧力の不思議を体感する
ボトル内の水位が下がっても、水の流出速度は一定です
#043 実験装置の製作 and/or 準備 ・ペットボトル、ビニールチューブ(A)、接着剤を用意します。    ・ペットボトルのふたおよびボトルの下部に小穴(B)を開けます。    ・ふたにビニールチューブを通します。    ・ふたは、チューブと気密を保つため、接着剤で隙間を充填します。 #044 実験の実行と結果 ・ボトル内部に水を入れます。    ・水がボトル下部の小穴(B)から流れ出します。    ・ボトル下部の小穴(B)から流れ出す水は、一定の速度で流れ出します。    ・チューブの先端(C)から泡が出てきます。    ・水位がチューブ(A)の先端(C)よりも下がると、流出速度が変化し、    次第に遅くなります。 #045 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・蓋を通したチューブの先端(C)は、小穴(B)の位置よりも     高い目の位置にくるように長さを調整します。    ・追加実験として、(A)の先端位置(C)を可変高にするため、ビニールチューブを     連結できるよう、チューブの口径が互いに「はまり合う」チューブを購入     するとよいでしょう。 #046 実験の解説 and/or 関連実験 ・ボトル内の空気圧と水の圧力の共同作業が水の流出速度を決定します。    ・ボトル内の水位の高低にかかわらず、流出速度が一定となりますが、     何故そのようになるか?    ・水位が下がった分だけ、ボトル内部の空気圧が減少します。     この減少した空気を補てんしようとして、周りの空気が     チューブ(A)から入ってきます。    ・小穴(B)から水を押し出す力はどこから来たでしょうか?    ・チューブ(A)の先端の位置(C)の高さ、小穴(B)の位置の高さの両者の     高さの差が流出速度を決定します。    ・力の釣り合いの問題です。どの位置で釣り合いを考えるとよいでしょうか?    ・小穴(B)の高さを一定とし、チューブ(A)の長さを変えると、     流出速度はどのように変化するか、追加実験して、観察してみましょう。
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#050 実験05    神奈川県西部にある丹沢山系の信仰の山、「大山」に何度も登頂しました。    その時、頂上で空になったペットボトルに空気を入れ自宅に持って帰りました。    その空気の圧力がどんな程度のものかを目で見てみます。    この実験はごく単純な操作しか要しません。しかし、気象の観点からは、    非常に「基礎的」な実験です。 #051 実験タイトル=山で採取した空気 #052 実験の狙い=高い高度の空気は圧力が低いことを知る
高さ1250mの山の頂上で空気を
ボトルに封入した。
下界の自宅で、水中で開栓したら
ボトル内に水が上昇してきた。
2008年9月25日、富士山3450mで空気を
ボトルに採取し、きつく栓をして自宅に持ち
帰った。ボトルはペシャンコになっていた。
#053 実験装置の製作 and/or 準備 ・空になったペットボトル    ・バケツ、水 #054 実験の実行と結果 ・山に登り、山の上でボトルを空にし、空気を取り込み、きつく栓をします。    ・ゴミとして捨てないで、自宅に持って帰ります。    ・バケツに水を満たし、水中で開栓します。    ・水の上昇が止まったら、水中で再び栓をします。    ・ボトル内部に水が入ってきます。    ・ある程度まで水位が上昇します。    ・ボトルがへこんでいた場合は、元どおりになります。    ・ボトルがへこんでいなくても、水が上昇します。 #055 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・水中で開栓すること。    ・失敗すると、もう一度山へ行って空気を採取する必要があります。 #056 実験の解説 and/or 関連実験 ・ボトル内の空気圧と上昇してくる水の圧力の合計の圧力が     ボトル外部の空気の圧力に等しくなります。 #057 【追加実験、考察等】    以下、気象予報士レベルの問題です。考えてみてください。    できれば、実験方法も考えてください。これらのことを子供たち向けに    説明しようとすると、結構難しいことに気づきます。    ・水位の上昇を測定することによって、空気を採取した山の高度がわかるでしょうか。    ・山頂での
気圧の計測状況です。     山頂で計測した気圧計の示度は、876.2hPaでした。    ・実験6の冷凍庫で冷やした空気の場合と何が違うのかを考えましょう。    ・#054の実験の実行で得たペットボトル内の空気の圧力は、     本当に、「現地気圧」であったことをいかに証明するか。    ・ボトルを水につけたまま、蓋をあけると水が上昇した。     このときのボトル内部の空気の圧力はどのように変化するか。    ・山の上と地上とでは、気温、湿度、現地気圧等の気象条件が     異なると考えられる。これらの条件が実験結果に与える程度を     考えてください。 以下、2009July10の記述:     2009年07月08日大山に登山しました。     その時、標高700mでペットボトルに空気を封入して帰宅しました、     水中で、栓を開けました。どれだけ水がボトルに入ってくるでしょうか。     PV=nRTを利用する。     添え字0=山、添え字1=地上、とする。     山では、P0V0=mRT0、地上に持ってきたときP1V1=mRT1     地上気圧(但し、標高25mでの値)=1010hPa、     P0=(標高700m、湿度100%)≒955hPa,P1=(標高25M、湿度76%)≒1010hPa     V=530cm3,V1=未知数 T0=273+19=292K, T1=273+27=300K 但し、P0≒955の値は、下記計算から求めた。     p=ρgzにおいて、ρ=1.18(もう少し小さいかも知れない)、g=9.8、z=700-25=675を代入して p=1.18x9.8x675=7805Pa≒78hPaとなり、     P1=1010-78=932     mR=P0V0/T0=P1V1/T1 であるから、     V1=(P0V0/T0)x(T1/P1)=(932x530/292)・(300/1010)=514   従って、V0-V1=530-502=28ccとなる。 このほかに考慮すべき問題があると考えられるが、べっと検討する。             先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表
#060 実験06    空になったペットボトルを冷凍庫や冷蔵庫に入れておくとつぶれてきます。    山に登って採取してきた空気を入れたボトルト同様のへこみが見られます。    両者に何か共通した力が作用しているのでしょうか。 #061 実験タイトル=冷凍庫で冷やした空気    空になったペットボトルを冷凍庫のなかに20分程度入れておきます。    3本の形状の異なるボトルを使いました。 #062 実験の狙い=空気の圧力と水の力を体感する
冷凍庫から取り出した時の形状。
3本のボトルを、水中で開栓した結果。
#063 実験装置の製作 and/or 準備 ・空になったペットボトル3本    ・バケツ、水 #064 実験の実行と結果 ・ペットボトルを空にし、空気を取り込み、きつく栓をします。    ・冷凍庫に20分程度入れておきます。    ・バケツに水を満たし、3本のボトルを順次水中で開栓します。    ・各ボトルで、水の上昇が止まったら、水中で再び栓をします。    ・ボトル内部に水が入ってきます。    ・ある程度まで水位が上昇します。    ・ボトルがへこんでいた場合は、元どおりになります。    ・ボトルがへこんでいなくても、水が上昇します #065 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・水中で開栓すること。    ・冷凍庫から開栓するまでの時間は、極力手早く行うこと。    ・ぐずぐずしていると、ボトル内部の温度が元に戻ってしまいます。     (本実験を行った2008年08月15日15時において、      室内気温は約28度でした。) #066 実験の解説 and/or 関連実験 ・ボトル内の空気圧と上昇してくる水の圧力の合計の圧力が     ボトル外部の空気の圧力に等しくなります。    ・水位の上昇を測定することによって、冷凍庫の内部温度がわかるでしょうか。    ・この計算のために、そのほかに考えるファクターが何かあるでしょうか。     これは、気象予報士向けの計算問題です。    ・
実験5の山で採取した空気の場合と何が違うのかを考えましょう。    ・ボトルの形状によっては、へこみ方に特段の変化が認められないものもあります。     しかし、水位の上昇は必ずあります。    ・実験5のボトル+実験6の3本のボトル、合計4本のボトルの     水位を写真で見てみましょう。    ・高度1250mでの気圧、冷凍庫約-18度での気圧による吸引の     相違が見受けられます。      先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表
#070 実験07    風車そのものは、気象現象を表すものではありませんが、風を感じると    はねが回転するので、空気の流れの存在が顕在化します。    空気の流れの実験を行うときに使うと何かと便利です。 #071 実験タイトル=風車を作る #072 実験の狙い=空気の流れと流れる方向を観察する
キムチのビンで作った風車、よくまわります
   
#073 実験装置の製作 and/or 準備 ・キムチやペットボトルなどの円筒形の容器、羽根とする紙(ホログラムシートでも可)、     針金、ビーズ、セロテープ、ストロー、瞬間接着剤を用意します。    ・羽根を容器に収まる程度の直径に切り抜きます。羽根の数は4〜8とします。    ・羽根の中心には、ストローを通し、軸受けとします。    ・針金を支えおよび中心軸とします。    ・写真のように組み立てます。 #074 実験の実行と結果 ・風を送ります。    ・次に、反対方向からも風を送ってみます。    ・このとき、風向に応じて、回転方向が逆転します。    ・風車を部屋の中の様々な場所において、回転方向、回転速度を観察します。    ・空気は目に見えませんが、その空気の動きが可視化されて見えます。    ・空気の流れる方向や強さがわかります。    ・比較的微弱な空気の流れでも、流れの存在を容易に検出できます。    ・風車を手で持って、歩いたり、横に振ったり、鉛直方向に上下したりして     その回転方向を確認します。    ・風車を手で持って全体を動かすと、羽根が回ります。しかし、動かし方によっては     羽根が回らない場合があります。どんな場合でしょうか。いろいろ試してみよう。 #075 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・羽根を折り曲げる方向はみな同一方向にします。    ・羽根に向かって、風があたるとき、左回転になるようにすると、     低気圧・高気圧の説明が行いやすくなります。    ・できるだけ微弱な風でも回転するよう、羽根の素材は軽いものがよいでしょう。 #076 実験の解説 and/or 関連実験    ・空気は、圧力の高い所から低い所へ流れます。     羽根の回転方向と空気の流れる方向を対応して見ることにより、     高気圧・低気圧の話ができます。    ・高気圧と低気圧の間に風車を置けば、回転方向が一義的に決まり、     気圧の差に応じて、羽根の回転の大小が決まります。    ・空気砲から打ち出された空気がどこまで到達するか、この風車を     的にして、到達地点を検知し、距離を測定してみよう。    ・風車を家の中の部屋の各所において、空気の流れる方向と速度を     調べて見よう。
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#080 実験08    空気の流れを作り出す装置です。    空気の流れを実感します。 #081 実験タイトル=空気放射器 #082 実験の狙い=空気の流れ、空気の力を実感する
風神?
#083 実験装置の製作 and/or 準備 ・風船、ストロー(5cm程度)、輪ゴムを用意します。    ・風船にストローを差し込み、&風船を輪ゴムでストローに固定します。 #084 実験の実行と結果 ・風船を適宜ふくらませます(この実験では18cm程度)。    ・風船から空気が噴出します。    ・空気の噴出先に
実験07の風車を置きます。    ・風の勢いを観察します。    ・空気は目に見えませんが、その空気の動きが風車の回転により     可視化されて見えます。 #085 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・風船がなければ、スーパーのレジ袋で代用できます。    ・ストローの代わりにさまざまな口径のビニールチューブ     を使ってもよいでしょう    ・空気の流れる方向や、風船の大きさを調節して、     空気の流れをコントロールすることができます。    ・実験材料として、スーパーのレジ袋その他もっと大きなビニール袋を     用意すると、空気を長時間継続的に流出させることができます。    ・あるいは、金物店等で販売されているスプリングの入った円筒形の     「収納袋」を使うと袋への空気の流入、袋からの空気の流出が     手軽に行えます。 #086 実験の解説 and/or 関連実験 ・空気は、圧力の高い所から低い所へ流れます。    ・風船の出口で空気の勢いが強くても、的となる風車までの距離が     遠くなると空気の勢いが弱くなることが実感できるでしょう。    ・ちなみに、チューブの内径=6mm、風車と吹き出し口の距離=3cm、     風船をふくらませたときの大きさ=18cmの条件で、     得られた最大風速=7m/secでした。    ・実験03の空気砲の実験では、瞬発的な力による圧力発生で空気を     動かしますが、この実験では、流れを「持続」させ、しかも次第に     弱くなっていくことに特徴があります。    ・空気の瞬発力を利用して実験20空気ロケットを飛ばすこともできます。    ・風はどこから吹いてくるのだろうか? 子供たちの素朴な疑問に応えます。 先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表
#090 実験09    子どもたちは、水遊びが大好きです。    いろんな強さの雨を体験してもらいましょう。  #091 実験タイトル=雨降りの実験 #092 実験の狙い=雨量を体感する
ペットボトルに穴をあけて散水し、降雨とする
#093 実験装置の製作 and/or 準備 ・ペットボトルと押しピンを用意します。 ・ペットボトルの下部に小穴を20〜30個、開けます。 #094 実験の実行と結果 ・一人の児童が、「雨降らせ係り」になり、ボトルに水を入れます。 ・小穴から水が噴出します。 ・このとき、残りの児童のうちの2〜3人程度が相合傘になって、 傘に降りかかる「雨」を体感します。 #095 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・ボトルの小穴は、できるだけ小さくします。   できれば、0.5mmよりも小さいとよいでしょう。  ・水圧が低いとき、或いは穴の間隔が狭い時には、 小穴からの雨が団子状に固まってしまいます。以下の試行錯誤が必要です。 ・降水強度を変化させるための工夫としては、     写真の様にボトルにチューブを連結し、息を吹き込んで加圧する、 ごく弱い雨を作るためには「霧吹き」を使う、     とよいでしょう。 ・水撒き用の「ジョロ」を代わりに使ってもよいでしょう。    ・ジョロの傾きをきつくすると、水の勢いが増してきます。 ・夏休み、校庭や自宅の庭などで実験するときには、子どもたちは、 水遊びに夢中になりますので、日射病や熱中症に気をつけましょう。 #096 実験の解説 and/or 関連実験 ・空の上で、雷様が「ジョロ」で水をまいています。本当かな? ・本当の雨のでき方の話をします。 ・降水強度を決める要因の話をします。    ・雨の楽しさと怖さの話をします。 ・消費した水量を実験時間で割って、傘の面積も勘案して、 時間当たりの降水量とします。   
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