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実験の様子を写真で紹介します。
このページは、気象予報士が小学生を対象として気象の実験を行うときの 参考にしていただくものです。実験対象は小学生であっても、気象予報士 がこの実験を小学生に見せるときには、気象に関連した現象や理論を裏打 として持っておき、できればやさしい言葉で説明することが大事です。 現象は外見的に異なったように見えても、根底に横たわる原理には共通 した部分がある場合がありますので、できるだけ、実験同士の相互参照を 行うように記述し、またリンクを張っています。 実験項目および内容は、随時追加、修正、改良しています。 Originated 2008-08/08 Last Updated 2008-08/30,09/30,10/24,11/08
#010 実験01 ストローでジュースなどを飲むとき、台風の気圧を思い出してください。 さて、台風の気圧に相当する水位まで吸い上げることができるかな? #011 実験タイトル=台風の海水面の吸上げ効果実験 #012 実験の狙い=空気の力を体感する
ペットボトル4本の巨大ストローで水を吸い上げる
|
装置の全景と吸い上げ過程 | 気圧計示度 |
台風が来た時の水位上昇計測装置の概念図です。 気圧の値は例示ですが、気温や水蒸気圧による影響も別途要考慮です。 | 予備実験として空気タンクに息を吹き込み、60hPa程度増圧します。 連通管に水を入れ、タンクと連通管を連結しました。水位差は約60cmです。 本番時には、台風最接近予定時刻の6時間ほど前の現地気圧の空気を 空気タンクに封入します。 |
天気図、2008Sept12、0900JST
| 気象衛星画像、2008Sept12、0900JST T0813![]() |
大きい空気の袋を抱きかかえて遊ぶ
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空気砲をうつ![]() |
廃材利用の空気砲![]() |
ボトル内の水位が下がっても、水の流出速度は一定です
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高さ1250mの山の頂上で空気をボトルに封入した。
| 下界の自宅で、水中で開栓したらボトル内に水が上昇してきた。
|
| 2008年9月25日、富士山3450mで空気をボトルに採取し、きつく栓をして 自宅に持ち帰った。ボトルはペシャンコになっていた。
|
冷凍庫から取り出した時の形状。
| 3本のボトルを、水中で開栓した結果。![]() |
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キムチのビンで作った風車、よくまわります
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風神?
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ペットボトルに穴をあけて散水し、降雨とする
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平板の上に雨を受ける
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この竜巻の形成理由を考えよう
|
息を吹き込むと重たい辞書が持ち上がる
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渦を巻きながらガシャガシャ落ちる水 | ボトルの口を水面に付けると、ピタリと止まる。 渦の残骸(しっぽ)が残る。 |
装置の全景 | 噴水で遊んでいる様子 |
吸盤を2個張り合わせた状態 | 吊り下げた様子 |
いろんな形の浮沈子![]() |
浮力の調節(浮沈子の頭を水面スレスレにする)![]() |
ボトルの壁面を押すと、浮沈子が沈降する![]() |
こんなに大きいボールでも浮遊したまま落下しない![]() |
氷をつりあげる
| つった氷を食べる![]() |
#193 実験装置の製作 and/or 準備
・ペットボトル3本、ビニールチューブ、バケツ、水
・高圧側は、密閉容器になるようにします。
・低圧側は、ボトル2本を連結し、上部を解放端とします。
・写真のように高圧側のペットボトルをビニールチューブで
低圧側のペットボトルへ連結します。
#194 実験の実行と結果
・ボトルに水を入れます。高さは半分程度にします。
・高圧側、低圧側の水位が連通管を経由して同じ高さになります。
・高圧側から息を吹き込みます。
・低圧側の水位が上昇します。
・低圧側の解放端から空気が流れ出します(目には見えません)。
#195 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・高圧側、低圧側を連結する方法としては、ペットボトルを
連続的に連結してもOKですが、工作が難しいです。
・このため、曲がった部分はビニールチューブで代替します。
機能的には同じです。
・高圧側で吹き込んだ息による圧力が効果的に水面を押すように
するため、栓の部分の気密をシッカリします。
#196 実験の解説 and/or 関連実験
・高圧側の水面は加えられる圧力によって、高さが低下します。
・高圧側から加えられた圧力は、低圧側の水位上昇の原因となります。
・低圧側の水の上にあった空気はボトルの上部(解放端)からあふれ
出します。
・これは上昇気流が上空で水平方向に流れだすのと似ています。
・低圧側のペットボトルの上部が密閉されていると、高圧側の圧力を
少々大きくしても水位は上昇し難くなります。
・実際の気象空間では、低圧側の上空で水平方向に流れ出した空気は
高圧側の上空で吸い込まれ、全体的に流れが循環(対流)します。
・低圧側のボトルの長さを長くして、高圧側からさらに息を
吹き込みます。どの程度の高さまで実現できるでしょうか。
遊びながら実験してください。
・なお、台風の海水面吸い上げ効果はそれなりに顕著な現象ですが、
高気圧による水面低下は問題にはならないようです。なぜでしょうか。
・高気圧による海水面の低下は顕著には見えませんが、たとえば
アネロイド気圧計の空盒を圧縮したり、フォルタン型気圧計の水銀面を
押し下げ&水銀柱が押し上げられます。
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| ロケット、発射台、加圧装置の全景です。 ジョロを発射台代わりにしました。これで、2.1m飛行しました ![]() |
ロケット本体と加圧装置の切り離し部分を接写しました。 空気入れ、空気入れの先端部、ゴム栓、ロケット本体の口元部 ![]() |
#213 実験装置の製作 and/or 準備
・500CCのペットボトル、ゴム栓、空気入れ
#214 実験の実行と結果
・ゴム栓に穴を開けます。千枚通しとか太い釘をガスで加熱して、
ゴムの中心部分に突き刺すと、比較的容易に穴が開きます。
・空気入れは、写真のような100円ショップで売っているもので十分です。
・空気入れの先端に先のとがったノズルを取り付け、ゴム栓に突き刺し、
栓をボトルにはめ込みます。これで写真のように全体が連結されます。
・空気入れで加圧していきます。絶対気圧=2気圧程度で栓を一気に抜きます。
・ボトル内部に「白雲」が生じ、雲がモヤモヤうごいています。
・圧力が高いほど白雲となりやすいです。
・加圧した時は、ボトル内部は透明になり、減圧した時は内部が白濁します。
・水も、線香の煙も不要です。
#215 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・空気を入れる人、ボトルを保持する人の2人で行うとよいでしょう。
・栓を抜くときには、ゆっくり抜かずに、一気に抜くことが肝要です。
・湿度が低い時には、この実験は成功しにくいかも知れません。
#216 実験の解説 and/or 関連実験
・ボトル内の空気は、蓄えた圧力エネルギーを一気に解放するとき、
系(ボトル)の外部に対し「仕事」をします。
・このとき、空気は、外部と熱の授受を行っていません。
・すなわち、空気は断熱的に膨張し、自分自身の温度を下げます。
この下げた温度が、ボトル内部に存在していた水蒸気を液化・凝結させ、
微小な水滴を形成させました。
・ゲージ付きの空気入れを使うと、加圧時の圧力が分かります。
・また、室内の気圧、気温、湿度は測定可能な物理量です。ボトル内の露点温度を
算出し、知ることができます。(エマグラムがあると便利です)
#217 【追加実験、考察等】
・以下4例あげます。
@加圧の方式を、密閉したペットボトルの胴体を両手で強く押してへこますことによって実現します。
このときの減圧の仕組みは、ペットボトルの材質自身が持っている原状への形状復帰能力
によります。水と線香が必要です。
この方式は、ほとんど確実にできます。
写真(押して加圧、手を緩めて減圧)

A加圧不要な方式として、ワインセーバーを使ってボトル内部の空気を減圧してもよいでしょう。
この方式は、雲のでき方があまり明瞭ではありませんでした。
しかし、線を抜いたときにボトル入口付近の雲が透明になっていく様子が観察されました。
写真(全景、ピストン操作で減圧、栓をぬいて元の気圧に戻した)


Bデモ効果を狙うなら、加圧・減圧に風船を使ってみましょう。
風船を膨らませ加圧し、細いメスシリンダーに連結し、針でつついて破裂・減圧させます。
騒音公害にならないような配慮が必要です。風船の消耗が不経済である欠点があります。
この方式は、結果が明瞭ではありませんでした。
写真(膨らませた風船を連結し加圧、破裂させて減圧)

Cガラスコップに冷水を入れ、空気中に放置します。
空気中の水蒸気はコップの壁面で、「露点温度」にまで冷やされ、水滴となります。
この方式は、確実にできます。
写真(常温放置、一定時間経過後露点)

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煙突上部と支えの箱![]() |
煙突下部と灰皿![]() |
#233 実験装置の製作 and/or 準備
・0.5リットルのペットボトル、気圧計、温度計
#234 実験の実行と結果
・採取時点での空気の圧力と温度を計測する。
・小学生には難しいが、「理想気体の状態方程式」を
用いると、小学生レベルの算数で算出できる。
#235 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・山で空気を採取しなくても、自宅でも可能です。
・近くの気象台で現在の気圧を教えてもらい、同時に
自宅での気温を寒暖計で測ります。
#236 実験の解説 and/or 関連実験
・気象予報士には常識の理想気体の状態方程式ですが、
この方程式を気象予報士が気象の予想のために使うことは
ないかも知れません。
・しかし、この方程式をつかえば、空気に限らずあらゆる気体の重さ
というより、「質量」を算出できます。
・PV=nRT の式です。
・個々の変数の「単位」を教科書や数表などで求め、式にあてはめて
計算すると、nの単位は「Kg」となります。
・空気の質量は、式を変形して、n=PV/RT となります。
P=87000Pa、V=0.5x(1/1000)Kg/m3、R=287Kgm2/s2KKg、T=(273+30)K
を代入すると、n=0.006466 Kg となります。
・ペットボトルの中の空気の質量は、0.5052グラムです。
#237 【追加実験、考察等】
・上の実験で、
P=101325Pa、V=1.0Kg/m3、R=287Kgm2/s2KKg、T=273K とすると、
n=1.2932Kg/m3 となります。
これは、標準状態(0℃、1013.25hPa)における空気の密度にほかなりません。
・温室効果ガスとしてよく話題になっている炭酸ガス(CO2)の重さ
を測るには、固体のCO2(ドライアイス)をそのまま秤で測ること
ができます。この固体の炭酸ガスを水中で、大きな透明な容器の中で
気化させます。
・ドライアイスが気化すると、容器内の水がCO2によって置換されます。
その時の容積および、気圧、温度を計測すれば、本実験の計算式に
あてはめて、質量算出が可能です。計算値は固体のときの重さと
等しくなると考えられます。
・冷蔵庫で作った氷についても、まったく同じ考え方ですね。
・理科年表を見ると各種の気体の密度や比重の値が掲載されています。
ちなみに、二酸化炭素の密度=1.977、比重=1.529 となっています。
・実験01で台風が海水を吸い上げる実験を行いましたが、その実験で、
ペットボトル全体を持ち上げてみてください。
台風が海水を吸い上げる力が実感できます。
・その重量は、台風による気圧低下分だけの空気の重量と同じであるから、
間接的に空気の重量を感じることになります。
PV=nRTの関係式は、空気の重量(質量)は気圧に比例する、と言っている
ことを、念のため確認願います。
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圧力計、全景
| 圧力計、容器内圧力±0=空気圧
|
圧力計、容器内圧力−水位差=空気圧
| 圧力計、容器内圧力+水位差=空気圧 (実験01と同様です。)
|
#247 【追加実験、考察等】
・飛行機に装備される速度計は、ピトー管と呼ばれ、基本的にはこの実験と同じ発想のものです。
子どもたちが、ピトー管で遊んでいます。
・実験01、台風の海水面の吸い上げ効果、実験04、マリオットのビン、実験14、ヘロンの噴水 などの実験その他の実験に
おいて、ペットボトル内部の圧力をかなり正確に計測できます。
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バナナ、皮つきで160グラム、皮をむいて110グラム
| バナナをリュックに入れて、山に登る
|
5訂食品成分表より抜粋 | コンビニやスーパー等で買ってきた食品 | 運動に要するカロリー (Kcal、1時間あたり) |
上記の数値を使って、登山した場合の体重の減量を推定してみます: 富士山を、5合目河口湖口起点で、頂上まで往復登山したと仮定した場合、 |
#283 実験装置の製作 and/or 準備
・新聞紙、輪ゴム、ヘアードライアー、棒状の温度計2本、風速計を用意します。
・新聞紙を丸めて、筒状にし、輪ゴムで丸い形を保ちます。
・写真のように新聞紙の筒の先端と後端(50cm離す)に棒状の温度計を差し込みます。
・先端付近にヘヤードライヤーを、後端に風速計を設置します。
#284 実験の実行と結果
・ヘアードライアーのスイッチをONにして、まず、室温での送風を行い、風速が一定であることを確認します。
・次に、温風を送りはじめ、10秒間隔で、先端と後端の温度を計測します。
・この実験では90秒間、送風しました。
・測定値を示します。
| 経過時間sec | 先端温度℃ | 後端温度℃ | 風速m/sec |
| 00 | 22 | 22 | 3.7 |
| 10 | 33 | 25 | 3.7 |
| 20 | 40 | 28 | 3.7 |
| 30 | 45 | 31 | 3.7 |
| 40 | 49 | 34 | 3.7 |
| 50 | 53 | 37 | 3.7 |
| 60 | 55 | 39 | 3.7 |
| 70 | 57 | 41 | 3.7 |
| 80 | 59 | 43 | 3.7 |
| 90 | 60 | 44 | 3.7 |
ししおどし全景(試作品1)
| ししおどし(試作品2)、台座の部分をペットボトルで製作した。
|
発達中の積乱雲![]() | 気象庁のレーダー画像です![]() |
#323 実験装置の製作 and/or 準備
・容器(ペットボトルを半分に切ったもの)+台秤+水+ボール
#324 実験の実行と結果
・ボールの重さを、先に計測しておきます。
・水を容器に入れ、容器を台秤に載せます。
・次に、ボールを水にゆっくりと沈めていきます。
・このとき、台秤の目盛りは、徐々に増加していきます。
・ボールが沈まなくなったら、台秤の目盛りは増加しなくなります。
#325 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・静かにボールを水につけること。
#326 実験の解説 and/or 関連実験
・ボールが沈まなくなったとき、台秤の目盛りの増加はなくなりましたが、
このとき、の目盛りが増加した値は、「浮力」に相当する力に等しくなります。
・容器の底面は、その上にある水+浮力を負担しています。
・従って、底面にかかっている圧力は、ボールを浮かばせなかったときよりも高くなります。
#327 【追加実験、考察等】
・容器底面にかかる圧力の増加は、どのようにして計測したら良いでしょうか。
・容器の底面或いは底面に近い側面において、水柱圧力計を接続し、水位の変化を観察します。
ボールを浮かせた時の水位上昇=18.0−15.5=2.5cm
容器の断面積=64cm2、ボールの重さ=150グラム、底面にかかる圧力=150/64=2.34グラム/cm2=23.4Kg/m2=2.34hPa=水柱で2.34cm。
写真左右の水柱圧力計の水位差=目分量で2.5cm でした。
・この追加実験で、水柱の高さは 2.5cm上昇しました。この上昇は、容器底面の圧力増加によるものだろうか。
それとも、ボールが水を排除したことにより容器内で水位が上昇し、連動して水柱圧力計のほうも上昇したにすぎないのであろうか。
・以下の「思考実験」を行います。
1.水柱圧力計の水位を2.5cm上昇させるためには、容器(断面積=64cm2)に水を追加し、その高さを2.5cmにすべきである。
(水位は、水位同一実験で容器の口径の大小には無関係であることが実証されています!)
2.水位を上昇させるため、2.5x64=160グラムの水が必要である。
3.160グラムの水による圧力増加を、ボールの重量による圧力増加に置き換えてやればよい。
4.水はボールに浮力を与える。
5.その浮力の反作用として、容器の底面は浮力に等しい力を負担する。
(浮力の反作用を無視することは、ニュートンの運動の第3法則を無視することになります。浮力と言う力を保障するためには、
必ず、その力を支える人が必要です。)
6.容器の内部の底面には「空気、水、浮力の反力」の合力がかかります。
(この合力を容器の断面積で割り算すると圧力となります。)
7.すなわち、この浮力の反力に相当する分だけ圧力増加となる。
8.思考実験の終了。
・この実験及び追加した思考実験は、冒頭#320に書いた気球、油輸送船、飛行機が流体中に静止している場合に適用可能です。
しかし、流体中の物体が重力の方向に運動している場合には、これらの実験とは別の実験で検討する必要があります。(別の機会に。。)
・興味深い追加実験がいくつかあります。次の場合、底面が受ける圧力はどのようになるでしょうか。
@気球を係留した場合、
A沈んだ物体が容器底面にピッタリくっついた場合、
皆さん、先ず「思考実験」してみてください。そして、その思考過程や結果(仮説)を実験で確認、実証してみてください。
実験の意義は、「仮説の検証」にありますね。
・この実験は、実験33、密度成層を作る の内容をよりよく理解する上で、大変参考となる物です。
また、上記Aの問題の解答のヒントともなるでしょう。
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#333 実験装置の製作 and/or 準備
・透明な容器、醤油、牛乳、油
#334 実験の実行と結果
・容器の中に油、牛乳、醤油をこの順で、ごくゆっくり、静かに
注ぎ込みます。
・「油、牛乳、醤油」が分離されて、層を形成します。
#335 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・油、牛乳、醤油を注ぎ込むときには、割り箸や鉛筆などに沿わせて
ください。勢いが強いと対流現象となってしまい、成層状態に
なりにくくなります。
#336 実験の解説 and/or 関連実験
・油、牛乳、醤油は液体(流体)であり密度が異なります。
・密度が異なると、浮力の関係で、力学的に安定な状態になろうとします。
・この安定な状態は、上述しましたが、「静力学平衡」と呼ばれ、気象の世界では
最も基礎的な現象を表現するものです。
・実験では、「層を形成」しました。すなわち、鉛直方向の動きが見られないことを意味します。
その運動が見られない理由こそが、「静力学平衡」或いは「静水圧平衡」とよばれる理論で、
気象現象では最も大事な理論です。
実験装置の中には、「ミニ気象空間」が形成されている、と言っても過言ではありません。
・なお、空気もこの実験と同様で下層ほど密度が高いです。暖かい空気が下層にできた場合や
他所から風で運ばれてきたりすると、空気全体は(浮力の増減により)安定な状態に移行
しようとして、そこに上昇気流が生じます。
・水平方向、鉛直方向に空気の流れがあると、and/or できると、そこには天気の変化が
あることとなります。
・積乱雲が発達している光景をみることがありますが、そこには激しい上昇気流があること
を示唆しています。その積乱雲の下や周辺では、突風、雷、大雨などの現象が生じます。
#337 【追加実験、考察等】
・参考のため各種の物質の密度を掲載します。
身近な物質の密度 (単位:Kg/リットル) |
海水 1.01-1.05 水(4℃) 0.99997 水(20℃) 0.99820 氷(0℃) 0.917 新 約 0.12 蜂蜜・水飴 1.5 醤油 1.2 ウスターソース 1.1 牛乳 1.03-1.04 酒 1.0 酢 1.0 油 0.91-0.92 灯油 0.80-0.83 松 0.52 竹 0.31-0.40 木炭 0.3-0.6 味噌 1.2 食塩 1.1 上白糖 0.6 小麦粉 0.5 カレー粉 0.4 値は、理科年表、その他 Web Sitesよりの引用。 |
スプーン1本の場合 | スプーン2本の場合 |
鉄の玉を、水の流れから離して、 | 鉄の玉を水流に近づけたら、 |
水槽の中を進行する牛乳(寒気)の先端形状に注目する![]() |
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| ボトルの上部を持って、下部を回転する。ビー玉の 軌道半径はそれほど大きくならず、高度も高くならない ![]() |
ボトルの下部を持って、上部を回転する。 ビー玉の軌道半径が大きくなり、上昇する ![]() |
#393 実験装置の製作 and/or 準備
・風船、ビー玉
#394 実験の実行と結果
・風船の中にビー玉を入れる。
・風船を膨らませる。
・適宜の大きさたとえば直径20〜30cm程度になったら、口元を縛る。
・風船全体を回し、風船の中でビー玉が回転していることを確認する。
・ビー玉の回転軌道上に手のひらを当てると、ビー玉が手の平を押すことがわかります。
#395 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・ビー玉の回転は余り強くしないようにします。
・風船が破裂したり、さらにはビー玉がどこかへ飛んで行ってしまいますので。
#396 実験の解説 and/or 関連実験
・遠心力は「見かけの力」と呼ばれますが、この実験のように「実際に」力を感じます。
・ビー玉の回転がなくなれば、ビー玉が手の平を押す力はほとんどゼロになります。
#397 【追加実験、考察等】
・実験#38、ブラックホールの#386でも書きましたが、ビー玉の速度を大きくすると
ビー玉の回転軌道が上昇します。確認してみてください。
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#403 実験装置の製作 and/or 準備
・ペットボトル、丈夫な紐、水
・大きいバケツを使って行うと、水をこぼす心配があるので、
2リットルのペットボトルの底部を切り取り、バケツの代用とします。
・そして、手に持てるように紐を通します。
#404 実験の実行と結果
・代用バケツに水を入れ頭上高く回転します。
・水は容器の底にへばりつき、こぼれません。
#405 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・丈夫な紐を使ってください。紐が切れると、全体が何処へとんで
行くか見当がつきませんので、要注意です。
・運動場や公園など、広い場所で実験してください。室内で行うには危険です。
・この実験を終了するとき、すなわちバケツの回転を終えるとき、回転速度が落ちてきます。
このとき、水がこぼれないように「手さぐりで」回転を「なだめ」ます。
(サイエンスかかわる実験での表現としては、いささか不適切かも知れませんが、数値では
表現しにくい慣れ・技巧が必要です。)
#406 実験の解説 and/or 関連実験
・冒頭の#400で書いた「水は当然のことながらこぼれてしまいます」、の状況においては
水には、地球の重力のみが鉛直下方に作用していました。しかし、どんな物体でも
回転状態になると、「遠心力」が加わります。この遠心力が重力よりも大きければ、
そして、紐が切れなければ、回転軸の方向にかかわらず、水はこぼれることはありません。
・遠心力>重力の場合、回転する物体は回転中心から逃げて行こう(遠ざかろう)とします。
・回転スピードが遅くなると、遠心力<重力となり、回転する物体全体が
円周軌道を保てなくなり、落下してきます。
・この実験において、物体にかかる力関係は、「重力と遠心力との合力の方向に物体は力を受ける」、
と表現してもよいでしょう。
#407 【追加実験、考察等】
・重力の方向を符号の+(プラス)として座標軸の方向を設定して考えるとき、
「合力=遠心力+重力」となります。すなわち、バケツが円周の一番下に来た時、回している
手には最大の力がかかります。バケツが円周の頂上(すなわち、自分の頭上)に来た時、
手には最小の力がかかることとなります。
・注意して回していると、この状況を体感することができます。
・実験83 水平面とは何か を参照して下さい。
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コースター2枚で作ったヨーヨーです
|
・なお、ヨーヨーは、「コマ」と違って、糸が回転物体に縛り付けられていますが、
運動そのものは、両者とも大変似ていて、いろんな議論へ発展出来ます。
・気象の現象とヨーヨーの運動とどんな関係があるでしょうか。
相互の関係はありませんが、気象現象の渦(たとえば、高気圧や低気圧の渦)の回転とヨーヨーの回転は、
その根底に「角運動量保存の法則」という法則が存在していて、現象を説明する根拠になっています。
気象予報士の方々にはお馴染みの「渦位保存則」(絶対渦度=(地球渦度+相対渦度)/渦の高さ、が一定であること)
の理論は、この角運動量保存則を使って説明します。この証明は拙著天気図と気象理論、P.116 に掲載してあります。
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#423 実験装置の製作 and/or 準備
・ありあわせの紙、はさみ、ゼムピンを用意する。
・紙から翼を切り出す。
・翼中央部にゼムピンをつける。
#424 実験の実行と結果
・飛行機を飛ばす。
・真っ直ぐ飛んだり、回転したりする。
#425 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・翼の形、大きさ、曲げ方など様々作って飛ばします。
すぐ曲がってしまったり、ゆっくり長距離を飛行したり、様々です。
・試行錯誤を重ねると、どんな形の翼が自分の目的に
あったものかを見つけることになるでしょう。
#426 実験の解説 and/or 関連実験
・物体が空中を飛行したり、浮遊したりする条件は何か。教科書を見れば書いてあるでしょう。
(そうは言っても→吸いつくスプーンに関連記事を掲載しています。)
・その前に、まず、体感、実感してみましょう。
目的に向かって、何をどのようにすれ良いか、考え&試行してみよう。
紙飛行機つくりは、工夫することを体験できる最もとっつき易い実験の一つです。
・本の中に書いてある理論は、ゲーテのファウストにある、
"Grau, teurer Freund, ist alle Theorie / Und gruen des Lebens goldner Baum."です。
灰色の理論を学ぶ前に、自然の生き生きとした、実の姿を見ることが大事です。
#427 【追加実験、考察等】
・最長不倒距離、最大滞空時間、回転回数、宙返りなどできるように、
様々な形状の翼を作り、飛ばします。飛行競技大会ができます。
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ワイングラスの縁をこすると、きれいな音が生まれ出る |
|
音の出具合:
◎=すぐに音が出てくる、○=少しの努力で音がでる、 ▲=努力するとわずかな音が出る、X=音なし
寸法は、グラスの最上端をノギスで計測した。 |

#443 実験装置の製作 and/or 準備
・洗濯バサミ、ボトルのふた、糸、物差し、鉄の玉、ビニールチューブ
・ペットボトルのふたを洗濯バサみではさみ、洗濯バサミに糸を通し、写真のように物差しにかけて吊るします。
・ボトルの蓋には鉄の玉を乗せます。
・以上でブランコの出来上がりです。
#444 実験の実行と結果
・ブランコに向かってビニールチュ−ブから空気(呼気)を送ります。
・間欠的、周期的に空気を送るとブランコの振幅が増大します。
#445 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・ブランコの振幅にあわせて空気を送ると、振幅が増幅されます。
・ブランコの振幅に合わないタイミングで空気を送ると、振幅は減少します。
#446 実験の解説 and/or 関連実験
・ブランコの振幅は、風がふきつける周期によって、振幅が増大したり、減衰したりします。
・橋や建物は、風から力を受けて振動します。これらの構築物の振幅が、風の波長に合うと振幅が増大し、
破壊することがあります。
・米国のタコマ橋の崩落は、風の影響による事故として関係者にはよく知られています。
#447 【追加実験、考察等】
・おもちゃのイルカで遊んでみます。
・指先で外力を与えるのがタイミング的に難しいので、ビニールチューブから空気を吹き付けます。
・振幅が増大すると、やがてイルカは、上空にある玉を突き始めます。

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#453 実験装置の製作 and/or 準備
・氷、塩、試験管、広口の容器、水、温度計2本、断熱材
#454 実験の実行と結果
・広口の容器に氷を入れ、塩を入れ、かきまぜる
・試験管に水をいれ、静かに【塩+氷】の水の中につける。
・容器の中の【塩+氷】の温度を監視する。
・温度がマイナス0°以下になったら、試験管を動かさずにさらに温度が低下するのを待つ。
・別途、もう一本の温度計で、試験管の中の水の温度を監視しておこう。
マイナス4〜5℃でもその水は凍っていません。
#455 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・実験の環境温度は低いほうが望ましいので、
広口容器全体を断熱材でかこんで実験するとよいでしょう。
・水は、凍ることなく0℃以下になると、非常に「不安定な」状態になり、
何らかの外的な刺激、振動によって動かされると一瞬のうちに水が氷結してしまいます。
#456 実験の解説 and/or 関連実験
・氷に塩をかけると、実験50、氷に塩をかける で行ったように、氷が溶けていきます。
そして、その塩水の温度はどんどん低下していきます。凝固点降下と呼ばれる現象です。
・試験管の中の凍らない水は「過冷却水」と呼ばれます。
#457 【追加実験、考察等】
・空の上空では、この「過冷却水」が存在していて、雨粒となり易い、と言われています。
・詳しくは拙著「天気図と気象理論」のP.65(過冷却水滴と氷晶の共存状態における氷晶化促進の仕組み)を参照してください。
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#473 実験装置の製作 and/or 準備
・グラス、冷水、室内温度計、放射温度計、湿度計、気圧計を用意する。
#474 実験の実行と結果
・冷水をグラスに注ぐと、グラスの壁面に結露します。
室温、湿度、壁面温度、気圧は、下表のようになりました。
測定値 |
#477 【追加実験、考察等】
・グラスに温湯を入れた場合とグラスプに冷水を入れた場合とでは、
グラスの壁面のどちら側に結露するかを確認します。
(尚、壁を伝って落下する水滴が次第に大きくなることを観察する。
温湯の場合、グラスにふたをしたとき、グラスの内部が煙ったように見える。これは雲です。
ふたに付着した水滴を虫眼鏡で観察すると、微小な水滴が無数に見えます。)
・気象空間では、大気上昇→断熱膨張→温度低下、水蒸気が飽和し
(湿度100%となり)、凝結し、雲(霧、もやも含む)となる。
草木の葉っぱの上に露ができます。このほか、家屋における壁面
の結露や、車の窓ガラスが曇るのも同じ理屈です。
一方、露点温度を数表などから理論値として求めることができます。
この温度まで室温を低下すると、室内の湿度が100%となり、壁面に結露を生じます。
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#483 実験装置の製作 and/or 準備
・コップ、水、脱脂綿、温度計(棒状温度計、放射温度計)
#484 実験の実行と結果
・コップに水をいれ放置します。
・コップの上部には脱脂綿を置き、水がすいあげられるようにします。
・このとき、水の温度、コップの壁面温度、脱脂綿の表面温度を計測します。
#485 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・脱脂綿で水の蒸発を促進させます。
#486 実験の解説 and/or 関連実験
・液体の水が、蒸発するとき蒸発のためには熱が必要となります。
・この熱は気化熱or蒸発熱と呼ばれ、水及び周囲の物から調達されます。
・このとき、熱を奪われた物は温度が低下します。
測定値(毎時) 0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 水の温度 18.0 18.0 18.9 17.9 --- コップの壁面温度 18.3 16.8 12.5 16.3 --- 脱脂綿の表面温度 13.6 12.4 8.9 10.1 8.1 |
物質ごとの表面温度変化
| 土、板、レンガの表面温度を計測した![]() |
氷の中央部に塩を山盛りにする
| ドーナツ状に穴があいた![]() |
|
さまざまな口径のチューブ等を用意します。
黒の数字は口径(内径、単位mm)を示します。 ![]() |
口径(内径)=0.3mm 水滴直径=2.2mm ![]() |
口径(内径)=2mm 水滴直径=4.0mm ![]() |
| 口径(内径)=4mm 水滴直径=5.0mm ![]() |
口径(内径)=8mm 水滴直径=8mm ![]() |
口径(内径)=12mm 水滴直径=10mm以下、或いは水滴形成不可能 ![]() |
ワイングラスにカードで蓋をして、さかさまにする。水はこぼれない |
大きな虹の中に入って遊びます
| 大きな虹の中に入って遊びます
| 太陽光線で作った虹は遠くまで映ります
|
分光された光のスペクトル
|
|
砂に水を含ませ、砂の表面を突き固める
| 固まった砂の表面
| 全体振動後、水の浸み出し&醤油さしの浮上
|
水を含んだ砂、流動的です。
| 砂をかたく握った後、ごつごつした感じの形状。
|
湧水装置、全景。給水部分、サイフォン、湧水池が見える。
| 湧水池。湧き出し口が中央部に、まわりに砂がある
| 湧水池。水と砂がボコボコ湧き出している
|
| 柿田川、湧水している様子。直径5m程の円筒の 中央部から水と砂がボコボコ湧き出している
| 柿田川、湧水。
|
#563 実験装置の製作 and/or 準備
・太陽+糸+5円玉+板+時計
・5円玉を糸で結ぶ。これを2組用意する。
#564 実験の実行と結果
・作っておいた2組の5円玉と糸を、晴れた日に、水平な板の上でたらすと、2つの糸の影ができます。
・観測地点における、緯度、経度からその地点のその日の太陽の南中時刻を
別途求めておきます。
実験60、雲の高さを測る の#606にも記述してありますが、下記web Site を利用すると南中時刻が求められます。
位置の計算→国土地理院の地図を表示する。地図をクリックすると、北緯・東経が数値で表示される。 角度の計算→緯度・経度の数値を代入して→方位角、距離を求める。 時刻の計算→国立東京天文台(緯度・経度を入力して、その地点での日の出入り、南中時刻を求める。) 地図や方角の話→地図や方角などの用語解説 |
地軸と水平面の関係の概念図 |
丹沢山系、大山、阿夫利(あぶり)神社境内の日時計 |
日時計、左の写真の各部分の説明![]() |
#574 実験の実行と結果
・三角形のボール紙の方向を、「真の南北」方向に向けます。
・三角形のボール紙の影が時刻とともに板上を回っていきます。
#575 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・板は水平に設置します。このため、水準器を使って調整します。
(水準器は、100円ショップでスケールに付いたものが売られています。)
#576 実験の解説 and/or 関連実験
・太陽による影が回っていくように見えるのは、地球が回転しているためです。
#577 【追加実験、考察等】
・地球が回っていることは、気象現象、たとえば台風や低気圧などの渦巻の回転方向を形成する
原因になっています。物理学や力学の世界では、「フーコーの振り子」が、地球の回転を示す
ものである、として、各地の科学館などで設置、展示されています。
フーコーの振り子は、見かけの力としてのコリオリの力とも密接に関連しています。詳細は、別途記載予定です。
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#583 実験装置の製作 and/or 準備
・
#584 実験の実行と結果
・
#585 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・
#586 実験の解説 and/or 関連実験
・
#587 【追加実験、考察等】
・
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#593 実験装置の製作 and/or 準備
・ラジオ、白紙の天気図、鉛筆
#594 実験の実行と結果
・NHKの第2放送(9:00,16:00,22:00JST に放送)を聞く。
・観測地点ごとの気圧と風向をメモ用紙書きとめる。
・1000hPa と 1020hPaの等圧線を引いてみる。
・天気図から得られる情報、判断・予測される天気の状況と現在の自分の頭上の天気を対比してみて、
その相違の原因を考えてみる。
#595 実験を効果的に行うための工夫、注意点等
・一筆書きの要領で、1000hPaの点をつなげてみる。
・次に、1020hPaの等圧線を引いてみる。
・慣れてきたら、4hpaごとの等圧線を引いてみる。
・線は交差しないこと。
#596 実験の解説 and/or 関連実験
・等圧線は必ず閉曲線となります。
・高気圧、低気圧の存在が浮かび上がります。
・そして、風向が定まります。
・風は、高気圧・低気圧いずれの風でも温度や水蒸気を運搬します。
・その温度と水蒸気が地域ごとの地形の影響を受けて、地域特有の気象現象を生じます。
#597 【追加実験、考察等】
・手製の白紙の天気図を用意しました:
ラジオ天気図を描くために:NHK の気象通報を記録するための記入用紙です。(筆者作成の記入用白紙です。) ラジオ天気図を描くために:NHK の気象通報を解析するための白地図です。(筆者作成の記入用白紙です。) 気象解析の結果や途中状況を地図上に描くためのワークシートです。(筆者作成の記入用白紙です。) |
#603 実験装置の製作 and/or 準備
・地図、分度器
・文房具の分度器は小さいので、正確な角度を求めるため、大きな分度器を
自作しておきます。
・さらに、高度(すなわち仰角)を求めるには、「確かな」鉛直あるいは水平
を必要とします。そのための装置も自作しておくとよいでしょう。
・目標物への仰角を定める器具の自作例→下の写真を見てください。
#604 実験の実行と結果
・自宅で雲の高度と方角(この実験のときは西)を分度器で計測する(高度α=29°)
・1KM程度離れた地点で、雲の方角(同じく西)を分度器で計測する(高度β=13°)
・地図上で自宅(A点)と、もう一か所の観測点(B点)を定め、AB間の距離Lを求める(L=1200m)
・ABの直線は計測対象とした雲位置を含み同一直線上にあるとする。
・幾何学の問題です。雲の高度H=Lx(tanαxtanβ)/(tanα-tanβ) となります。
・小学生にとってはまだ習っていない問題ですが、演算はごく簡単です。
・H=1200x0.554X0.231/(0.554-0.231)≒475m となります。
・計算のための数表です。
角度αのときの tanαの値を求める: |
α tanα 4 0.070 6 0.105 8 0.141 10 0.176 12 0.213 14 0.249 16 0.287 18 0.325 20 0.364 22 0.404 24 0.445 26 0.488 28 0.532 30 0.577 32 0.625 34 0.675 36 0.727 38 0.781 40 0.839 42 0.900 44 0.966 |
発達中の積乱雲、仰角12°![]() | 気象庁のレーダー画像です、距離≒60Km![]() |
自宅で撮影、![]() | 羽田からの画像![]() |
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