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気象実験(#90)

実験の様子を写真で紹介します。

実験項目および内容は、随時追加、修正、改良しています。 Originated 2007-07/08 Last Updated 2007-07/08, 2009-05/23, 6/23, 2011-3/05, 10/27, 11/15, 12/08
EXPM90   サイフォンを始動する (容器、ビニールチューブ、水)
EXPM91   マシュマロ (マシュマロ、減圧容器、減圧ポンプ)
EXPM92   虹色のシャボン玉 (せっけん液、グリセロイン、お椀、ストロー)
EXPM93   静電気と放電実験 (塩ビのパイプ、布)
EXPM94  落雷実験 (塩ビのパイプ、布、模型の建物)
EXPM95  フランクリンモーター (塩ビのパイプ、布、コンビニコップ、押しピン、針金、洗濯バサミ、スチロール板)
EXPM96  スチロールボールで遊ぶ (塩ビのパイプ、塩ビの板、布、ラーメンの容器、菓子の容器及びそのふた、鉛筆、
                    スチロールのボール、墨汁)
EXPM97  ESDカー(静電気で動く車) (紙、爪楊枝、塩ビのパイプ、布)
EXPM98  露点温度を求める (エマグラム、温度計、湿度計、空き缶、水、氷)
EXPM99  土壌の貯水量推定のためのタンクモデル (ペットボトル、水)
#900 実験90    サイフォンの原理を利用して、パイプ経由、液体を一つの容器から他の容器に移すことがよくあります。    その時、最初の水の出し方(サイフォンの始動方法)として、パイプの一端を口で吸い出す様にして、流れを    開始することができます。この他にも幾通りかの方法があります。筆者が試行した方法をご紹介します。 #901 実験タイトル=サイフォンを始動する #902 実験の狙い=サイフォンの始動方法を考える
@ビニールチューブのサイフォン始動準備。
チューブの一端(Aとする)を折り曲げる
A同じサイフォン。
水がチューブ内部を上昇し、Aの開口部から流出する
#903 実験装置の製作 and/or 準備 ・容器、ビニールチューブ、水 #904 実験の実行と結果    ・容器に水を入れ、水面を縁まで届くほどの高さにする。    ・ビニールチューブの一端(Aとする)を折り曲げる(写真@)。    ・チューブの他端(Bとする)を水中に浸ける。    ・折り曲げたA端を「急に」解放する。    ・水がチューブ内部を上昇し、Aの開口部から流出する(写真A)。 #905 実験を効果的に行うための工夫、注意点等    ・チューブの一端Aを折り曲げる時、その箇所で、空気が漏れないようしっかり指で押さえておく。    ・A端解放は、瞬時に行う必要があります。    ・水面が低くなるとこの実験は実現できません。およそ4cm以上の高低差があるとうまくいかないようです。    ・チューブの口径(内径)が大き過ぎたり、小さすぎたりすると、うまくいかないようです。     筆者は、内径およそ3mmで成功しました。 #906 実験の解説 and/or 関連実験 ・サイフォンの原理です。    ・容器の水面よりも、チューブの開口部が低い位置にあることが必須です。    ・と、言うよりは、容器水面にかかる圧力よりもA端の開口部分における圧力が、     低ければ、水は容器の縁を乗り越えて流れます。口で吸い出す時は、この方法で     「負圧」を作っていたことになります。    ・負圧を作る別の方法を、下記#M87で追加実験しましょう。
#907 【追加実験、考察等】    ・#M86で書きましたが、「負圧」を作り出し、サイフォンを活動させるための方法です。     (この方法は、水を口で吸い出し負圧を作る代わりに、ペットボトルをへこませ、ボトルが      もとへもどろうとする時の膨らむ力で負圧を作り出そうとするものです。)    ・ペットボトルの蓋に細工がしてあり、チューブを2本挿入してあります。蓋をキッチリ閉めます。    ・一本のチューブは容器(ビン)の水に浸ける。もうひとつのチューブは空気中に解放しておく。    ・ペットボトルを手でへこませ、解放端を指で押さえ、手を緩めます。     ペットボトルは、もとの大きさにもどるとともに、ボトル内部は負圧になります。    ・ビンから水が流れてきます。解放端をふさいでいた指を離しても流れ続けます。     こうして、一つの容器(ビン)から他の容器(ペットボトル)へ、水を移します。    ・ここで、サイフォンの原理が作動することとなります。    ・以上の操作は、何回も繰り返して可能です。    ・この方法で、(人手は掛かりますが)、チューブ内の水の流れをほとんど止めることなく、     長時間、継続させることができます。     この方法は、実験M5、雨粒を作る において、効果的に使うことができます。    ・#M83、#M84 において、ビニールチューブでなく、内径5mm程度の折れ曲がるストローを使っても     成功する場合があります。    ・サイフォンの始動方法として、チューブのA端及びB端を水中に浸けてしまい、     A端のみ水面上に出しかつ容器外部に出して、しかも水面より低い位置に     持ってくる方法、もあります。 先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表
#910 実験91    マシュマロを減圧容器の中に入れ、減圧ポンプで容器を減圧する。    マシュマロの形の変化を観察してみよう。 #911 実験タイトル=マシュマロ #912 実験の狙い=空気の圧力を考える
@減圧容器。中にマシュマロを入れて、
減圧ポンプで減圧する。
A20回ほどポンプを上下すると、
だいぶ膨らんでくる。
B容器の気圧をもとの大気圧に戻すと、
しぼんでくる。
■マシュマロの後方に、「消しゴム」を置いてあります。  大小比較のためです。 #913 実験装置の製作 and/or 準備 ・マシュマロ、減圧容器、減圧ポンプ #914 実験の実行と結果    ・減圧容器。中にマシュマロを入れて、減圧ポンプで減圧する(写真@)。    ・20回ほどポンプを上下すると、だいぶ膨らんでくる(写真A)。 #915 実験を効果的に行うための工夫、注意点等    ・マシュマロの代わりに、スーパーでもらう食品包装用の薄いビニール袋を     少しだけ空気を入れて密封し、減圧用にに入れ、減圧する。    ・マシュマロの時よりも、膨らみ方が明瞭です。 #916 実験の解説 and/or 関連実験 ・マシュマロ内部や袋の内部が高圧、減圧容器の内部が低圧となって、     この気圧差で膨らみます
#917 【追加実験、考察等】    ・クッション材のプチプチで試してみよう。パンパンに張ってくるでしょう。 先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表
******************************************************************** #920 実験92    虹色のシャボン玉。 #921 実験タイトル=虹色のシャボン玉 #922 実験の狙い=シャボン玉の表面の模様を観察する
@円形の容器を用意し、水、石鹸液、グリセリンを入れて、
ストローでシャボン玉を作る。
Aできるだけ大きい玉にする。
この容器の直径≒11cmあります。
B表面に虹色の縞模様ができる、
グルグル回っている。
。 #923 実験装置の製作 and/or 準備 ・せっけん液、グリセリン、容器、ストロー #924 実験の実行と結果    ・ストローでシャボン玉を作る。    ・表面に虹模様が出る。 #925 実験を効果的に行うための工夫、注意点等    ・グリセリンを添加すると、泡の強度が増して、破裂しにくくなる    ・うまくすると10分間ほど、泡が破裂しないこともある。 #926 実験の解説 and/or 関連実験 ・表面張力、膜の厚さ、光の波長と膜の厚さの関係    ・冷水でなく、温湯を使うと、大きなシャボン玉の中に湯気が立ち上り、     対流状の流れが見られる。
#927 【追加実験、考察等】    ・もっと大きい泡ができるかやってみよう。    ・砂糖を追加して泡を作ったところ、破裂したときに、ベタベタして始末が悪い。    ・小さい泡をいっぱい作り、太陽にかざすと、小さい光がキラキラします。 先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表
******************************************************************** #930 実験93    静電気と放電実験。    冬場、乾燥した日に、ドアのノブに手を触れた瞬間、「ビリッ」と電撃を    受けることがあります。静電気のなせる業ですが、その静電気を起こしし、    また、どんなものが放電するか見てみよう。 #931 実験タイトル=静電気と放電実験 #932 実験の狙い=静電気を発生し、いろんな物体が放電することを確認する
@塩ビパイプと布を用意する。

Aはく検電器(アルミ箔とビーカーで自作した)

B電気くらげの浮遊。

C水道の水を曲げる。

Dストローに紙、アルミフォイルがひきつけられている。

E検電器にアルミ缶を乗せ、静電気が誘導されることをみる。

#933 実験装置の製作 and/or 準備 ・塩ビパイプ、布 #934 実験の実行と結果    ・塩ビパイプを布で強くこする。    ・暗がりで、発光する。 #935 実験を効果的に行うための工夫、注意点等    ・こするとき、思いっきりこすること    ・昼間実験するときは、真っ暗な部屋にしないと発光の様子が見えない。    ・実験の器材・素材だけに気をとらわれないこと。     それらの周りにある、部屋の床面、壁面、机の面、タンスなど、     たいていの物が帯電します。このため、どこに静電気が誘導されたかは、     見ることが難しいので、実験がうまくいかなくても、そういった条件に注意し、     ダメな時は環境をいろいろ変えてみると、ウマク行くことがある。 #936 実験の解説 and/or 関連実験 ・2つの物の表面にプラスとマイナスの電気が分かれて現れる    ・分子間引力で密着していた2物が、強制的に剥離させられ、     そのときプラスとマイナスに分離する。    ・どちらの物がプラス、マイナスになるかは、「帯電列」で大体の見当がつく。     帯電列は、実験条件により、異なる種類のものが多いようである。    ・大体以下の順のようである。左へ行くほどプラス、右へ行くほどマイナスに帯電する。     【左】空気 人間の手 ★ガラス(磨) ★アクリル(板) ★ナイロン ★ウール 髪・毛皮     【中間】鉛 ★絹 紙 アルミ 木綿 鉄 木 硬質ゴム 銅 アクリル(繊維)      【右】ポリウレタン ★ポリエチレン ★セルロイド ★塩ビ エボナイト? セロファンA?    ・この実験では、ウールと塩ビのパイプ(水道管用)を使った。 #937 【追加実験、考察等】    ・帯電したか否かは、パイプを自分の髪の毛にあててみればすぐわかる。    ・簡単な構造の「はく検電器」を作って確認できる→図A。    ・人の手と塩ビパイプの組み合わせで、静電気が発生し、かつ発光します、     (摩擦熱で熱くなってくるので辛抱しなければならない!)。 ・電気クラゲ浮遊の状況→図B。    ・水道水も帯電し、落ちるとき真直ぐ落ちず、曲げられる→図C。    ・紙片や糸、その他なんでも吸いつけてみる→図D。    ・検電器と塩ビパイプの間にアルミ缶をおき、静電気が誘導されることを検証する→図E。 ・塩ビパイプとアルミ缶の間で、雷のような感じの放電現象がみられる。    ・火花放電とか、電球を光らせる実験を行いました。全て、早朝、深夜の暗い時刻に実施しました。     写真は、どういうものを対象としたかを見てもらうため、昼間に撮影しました。 火花放電を再現しようとして、なかなか再現できないことがある。     あきらめず、根気よく、マサツ力を十分与えることが大事です。
鉛筆の芯先
蛍光環30W、2本とも点灯
箸(木製)の先端
登山スティック(金属)
コンビニ傘先端
洗濯用物干し
パソコンの外部
メガネのフレーム(金属)
霧吹きの霧で発光
湯呑茶碗の淵
枯れた杉の葉っぱ
椿の葉っぱ
テニスラケット(頂部)
パセリの葉っぱ
どんぐり(箸先に固定)
建物の壁の角
白熱電球30W点灯
着ているパジャマ
電極を水面に接近し発光
水をかけると発光
サザエの突起部分で発光
シリンジ先端の水滴から発光
5本の指先から同時発光
ハサミ、銅線、定規の両端で発光
ネオン管が発光
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★上記以外にも多くのものが発光、火花放電、電球点灯します。 しかし、発光しない、火花が出ない、或いは電球が点灯しないなどの事例も結構あります。 さらなる確認実験が以下、続きます。 【確認実験の結果を】→→【確認内容】、において示します。As of 2011-Nov.13   ・アクリルの棒→→【発光しなかった】 ・アクリルの板→→【発光した】 ・スチロールのレンガ→→【発光しなかった】 ・ビーカー ・ペットボトル→→【キャップ、腹帯ないところ、腹帯あるところ】全てにおいて火花を確認した。 ・赤外線電球(100W)口金部に放電するが)、電球本体内部は光らない ・風船→→【発光しなかった】 ・塩ビパイプ→→【発光しなかった】 ・小鳥(インコ)の羽→→【羽が飛ぶようにして吸いついて行った】 ・ネオン管を塩ビの板の上に置くと、ランプ本体が発光しながら動いた  (ネオン管の本体は1cm程度、秋葉原のラジオセンターにて購入した。)  
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#940 実験94 雷は、高い方へ落ちる。    また、金属だけでなく、樹木にも落雷する。本当だろうか。    さらには、雷を避けるため、何らかの遮蔽物を設置することは、効果があるだろうか。    素朴な疑問を、家庭で実験して確認したい。 #941 実験タイトル=落雷実験 #942 実験の狙い=モデルの建物を使って、高さによる落雷の違いを体感する    写真は、アルミの板(ビールの空き缶)で作った「ビル群」のつもりです。 #943 実験装置の製作 and/or 準備 ・塩ビのパイプ、布、    ・模型の建物を制作する。    ・写真の一番高い建物は「尖塔」であり、     この建物は、他の建物に置換できるようにしてある。    ・建物の高さや、材質を可変とするためである。 #944 実験の実行と結果 ・建物の模型を設置する。    ・模型の上空で静電気を発生する。 ・模型の建物では、雷は、建物群の中の高い方へ落ちた。    ・金属だけでなく、樹木にも落雷する。本当だろうか。 →これは、先行実験EXPM93で確認済みです。     (庭木の椿の葉っぱや、枯れた杉の葉っぱにも落雷しました。)    ・すなわち、落雷は金属だけでなく、植物にも落雷することがわかる。    ・念のため、机上の観葉植物の葉っぱが、発光することを確認しました。 #945 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・塩ビパイプが短いと、じっくり観察できない。     長いパイプ(たとえば、1m)を布でゆっくりこするとよい。 #946 実験の解説 and/or 関連実験 ・実験では、雷は高いところへ落ちると言うよりは、「雷源」が     3次元的にどこにあるかによって、必ずしも高さだけとは言い難いようだ。     たとえば、真横からの雷が「落ちて」来ることもある。 #947 【追加実験、考察等】    ・実験では、火花は、写真の塔頂部分において発光した。    ・「セントエルモの火」と言うものは、こういうものか、と言うことが実感できる。    ・雷を避けるため、何らかの遮蔽物を設置することは、効果があるだろうか。     →「尖塔」と塩ビパイプの間に、ダンポールを壁として置いてみたところ。       「セントエルモの火」は出なかった。       ダンボールでなく、アルミフォイルを壁としておいてみても       「セントエルモの火」はでなかった。    ★遮蔽物の設置は効果がありそうであるが、100%有効か、ということは、     必ずしも断言できるものではありません。    ・塩ビの板を帯電し、コインをその上方に持ってくると、青白い火花がでます。     コインを塩ビ板の下方に持ってきても同様に火花が出ます。   先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表
#950 実験95 静電気を使って、コップを回してみる。 #951 実験タイトル=フランクリンモーター #952 実験の狙い=静電気は見えないが、「電荷」が、プラスからマイナスに移動することによって          物体を動かす力となることを見る。 ・写真は、塩ビパイプをこする前の静止状態の全体図です。 #953 実験装置の製作 and/or 準備 ・塩ビのパイプ、布、コンビニコップ、押しピン、針金、洗濯バサミ、スチロール板)    ・コンビニコップを適宜な大きさに切って、外周にアルミフォイルを貼り付ける。     この実験では、6枚短冊形にした。    ・針金の1本は、回転子を支える支柱とした。     もう一本の針金は、アース用とした。 #954 実験の実行と結果    ・塩ビパイプをウールの布でこすって、静電気を発生させた(確認はできない)。    ・回転子が回りだす。 ・写真は、塩ビパイプを強く&速く、こすっていて、     回転子は高速回転している(短冊が見えません)。 #955 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・アルミフォイルの短冊は、4〜8枚の偶数がよさそうである。    ・回転子と机の間に、スチロールのプレートを入れるとよく回る。    ・プレートを入れないでも回ることがあるが、回転状況は芳しくない。 ・写真の回転子は、回転しているが、短冊が見えるほど、遅い回転です。    ・アース線の先端位置を、いろいろ変えてみると回転の遅速が変わる。    ・アース線がない場合は、回転しなかった。    ・こすり方が、弱かったり、遅かったりすると、回らない。     または、すぐ止まってしまう。 #956 実験の解説 and/or 関連実験    ・電荷を蓄えると、両手を放して実験や写真撮影ができる。     コンデンサー(ライデン瓶)を、製作し、そこへ蓄えて使ってもよい。     ・以下のようにして簡単なコンデンサーを製作した。      ビール缶、その下にアルミ箔、さらにその下にアクリル板、一番下にアルミ箔を敷いた。 これでコンデンサーの本体の出来上がりです。    ・アルミ缶側がプラスの電極、一番下のアルミ箔がアースになる。    ・アルミ缶とアースのアルミ箔に銅線を接続し、電極とする(本体および電極2本が見える:写真左)。    ・電極の間に、回転子を設置する(写真右)。    ・パイプをこすってアルミ缶に帯電させる。     アルミ缶(接触しているアルミ箔にも)と一番下のアルミ箔に電荷が蓄積される。     回転子(フランクリンモーター)が回りだす。
#957 【追加実験、考察等】    ・写真左:回転子の代わりに木の実をひもでつるしたものを設置すると、実が電極間で振動する。    ・写真右:2つの電極の間に何もいれずに、電極を接近させると5mmぐらいで火花がパチッと出る。         この火花は、周囲を暗くしなくとも、日中明るい部屋の中でも見える(薄暗ければ申し分ない)。
   ・今実験してうまく行っても、しばらく時間をおいて同じ条件で実験してみると、     回転子がうまく回らなかったり、木の実がうまく振動しなかったりすることが     しばしばあった。原因は分からないが、人体への帯電、放電状況か、何かが影響     しているかもしれません。 ・(ビール缶なしで)アルミ箔、CDのプラスチックケース、一番下にアルミ箔を      かさねても、コンデンサーとなる。      写真のように電極を取り付け、電荷を与えると火花が出る。
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#960 実験96 静電気は見えないが、そこらじゅうにあるたいていのものが帯電します。    どこにどれだけの電荷があるのか全く分からないが、スチロールボールを使うと、       ある程度わかるし、またボールが予期しない(カオス的な)動きをしたりして、    とても面白い。スチロールボールを使って遊ぼう。 #961 実験タイトル=スチロールボールで遊ぶ #962 実験の狙い=スチロールボールを使って、帯電の状況や、電荷が反発しあったり、          引きあったりする様子を見てみよう。 #963 実験装置の製作 and/or 準備 ・塩ビのパイプ、塩ビの板、布、ラーメンの容器、菓子の容器及びそのふた、鉛筆     スチロールのボール(直径=1〜1.5cm程度)、墨汁    ・スチロールのボールの表面に墨汁を塗る。(乾くのに10分ほどかかる。) #964 実験の実行と結果    【まず塩ビのパイプとスチロールのボールで遊ぶ】    ・塩ビパイプをウールの布でこすって、静電気を発生させる。    ・墨汁で黒くなったスチロールのボールを机上に置き、帯電した塩ビパイプをボールに近づける。    ・ボールはパイプに吸着される。そして、パイプの表面を綱渡りのように移動したり、輪のよう     に回転したりする。ボールに指を近づけると、逃げていく。         【次に塩ビの板とスチロールのボールで遊ぶ】    ・塩ビの板を机の面や着ているものでこすって、静電気を発生させる。    ・墨汁で黒くなったスチロールのボールを机上に置き、帯電した塩ビの板をボールに近づける。    ・ボールは塩ビの板に吸着される。そして、板の表面を激しく動き回る。     ボールに指や鉛筆の芯先を近づけると、ボールは逃げていく。 ・写真の指は塩ビの板の上にあり、スチロールボールは塩ビの板の下に吸着しいる。 #965 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・スチロールのボールに墨汁を塗ると、帯電しやすくなり、塩ビのパイプや板を近づけた     ときの反応(吸着性能)がよくなる。    ・塩ビの板は透明なものを使うと、ボールの動きがよく見える。    ・ボールは予期せぬ動きをするし、とても速く動くこともある。そんな時、ボールは     塩ビのパイプや板の吸着の力を振り切って、どこかへ飛んで行ってしまいます。     逃げてしまうボールを一定空間に閉じ込めておくため、ラーメンの容器、菓子の     容器及びそのふた等を使うと、逃げるのを防ぐことができる。 #966 実験の解説 and/or 関連実験    ・帯電したパイプや板をボールに近づけるとき、同時に机の面も帯電する。     ボールは飛び上がって来てパイプや板に吸着する。    ・指や鉛筆の芯先はボールと同じ電荷を持たされていると想像される。 #967 【追加実験、考察等】    ・机上にボールを置いたが、床面や食卓の上、コタツのテーブルの上、布団のシーツの上等     にもボールをおいてみよう。ボールがまったく動かないこともあった。    ・下の写真2枚は、いずれも透明な塩ビの板の下面にボールが吸着しています。     床面には、机の板面(左)、紙(右)を用いた。     側面には、ラーメン容器の上部を切り取ったものを、逃げ防止壁としている。
   ・上の実験において、白黒のボールを同数(5個ずつ)、合計10個混合して使う。     ふたをした塩ビの板に白黒のボールが入り混じって何個か吸着する。     さて、白ボールだけ或いは黒ボールだけを吸着させることができるだろうか。 ・下の写真2枚は、いずれも透明な塩ビの(摩擦しないままの)板@でふたをして、     さらに別の透明な塩ビの板Aを(摩擦して)帯電して、この板Aをふたをした塩ビの     (摩擦していない)板@に重ねる。次に、重ねた板Aを取り除く。     この重ねる、取り除くの作業を(2回目以降はAの板を摩擦せず)、交互に繰り返してみた。        なお、床面には、白い塩ビの板を用いた。     写真左:Aを重ねたときは→黒ボールだけが、板@に吸着する。     写真右:Aを取り除いたときは→交代して、白ボールだけが板@に吸着する。     なお、時々白黒いりまじるので、何度か繰り返していると、白だけ、黒だけが吸着する。 【「黒ボール」とは、墨汁あるいは、硯の墨を表面に塗ったものです。      「白ボール」とは、何も塗っていないものです。】
黒ボールだけ吸着
白ボールだけ吸着
 
先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表 EXPM97 ESDカー(静電気で動く車) ()
#970 実験97    簡単にできて、しかも面白い遊び。    製作費もほとんどタダみたいなものです。 紙と爪楊枝で「車」を作り、静電気で車を動かしてみよう。 #971 実験タイトル=ESDカー(静電気で動く車) #972 実験の狙い=紙と爪楊枝で「車」を作り、静電気に「力があること」を体験します。 子どもたちへの説明においては、「重力とは異なる力」であることにも注意を要する。   #973 実験装置の製作 and/or 準備 ・紙、爪楊枝、塩ビのパイプ、布    ・模型の車を製作する。    ・胴体は剛性を持たせる必要があり、V字形にしてある。    ・車軸に爪楊枝を使う。    ・車輪は(この実験では)前輪2輪だけとした。    ・静電気を受けるための、ヨット帆のような物を車の中央部に立てる。   #974 実験の実行と結果    ・パイプを布で摩擦し、帯電する。    ・車の帆の前方にパイプを持ってくると、車が走り出す。    ・実験ではテーブル上を約50cm走行した。   #975 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・静電気の力が弱いので、車はできるだけ軽くする。    ・しかし、車輪はある程度の強度を必要とする。    ・静電気を受けるための、ヨット帆のような物を車の中央部に立てる。    ・パイプを帆の部分に近づけすぎると、車全体がパイプに吸着してしまう。 #976 実験の解説 and/or 関連実験 ・静電気に「力があること」を体験します。 ・子どもたちへの説明においては、「重力とは異なる力」であることにも注意を要する #977 【追加実験、考察等】 ・パイプにさまざまなものが吸着する現象をみんな知っているであろうが、     そこに力が作用していることまでは、思いが及んでいないかもしれない。    ・しかもその力は、重力とは異なる電気のプラスとマイナスが引き合う力であることに     注意を要する。    ・この電気の力がどんなところに利用できるか考えてみることも大事である。    ・また、電気(電荷)による力がどれくらいのものかを推定できる方法がある。     それは、以下のうちわであおいで動かす実験の時に、風速を測定すれば、     加速度が求められ、したがって力がわかる。動かすためのエネルギーも分かる。     (ただし、ESD-carの質量を秤量する必要がある。)    ・4輪車を試作した、重すぎてほとんど動かず。失敗作でした!     動きにくかった原因は、静電気の力を受ける面をしっかりパイプに向けるように作ること、     車輪を正しく真円に近く切り抜くこと、車軸を車体に直角にすること、全体を軽くすること、     等が挙げられます。     いずれもそんなに難しい問題ではないので再挑戦をそのうちに、と思っています。      ・再挑戦は、結局上記(#973〜#974)の「成功」車に後輪を付けることとした。     よく動きます。少しの坂ならば、重力だけで動き出します。     その少しの坂を上らせたりします。約1m動かしました。     下り坂では止まらないので、「電磁ブレーキ」をかけて止める工夫が必要です。      ・電磁力以外の力である重力による力の適用、応用例です。 うちわによる「風力」を使って、esd-carを動かします。     どれだけ遠くまで、動かすことができるか、「My car」を自作して、競争してみよう。      ・遊びのための「輪ころがし」です。     紙で大きな輪を作り、帯電したパイプで運動させます。     輪がパイプに触れないようにして、輪を動かし、障害物の鉛筆をのりこえさせる。     こんな遊びです。。   先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表
#980 実験98 露点温度を求める        「露点」は、TV等の天気予報では、ほとんど発表されていないのではなかろうか。        実生活においては、「窓ガラス」や、「壁」など、家屋の「結露」が問題となることが多い。        天気としての問題でなく、家屋の空気調和の問題かもしれない。        この結露するときの温度に注目し、その温度である「露点」というものを        よりよく理解したい。  #981 実験タイトル=露点温度を求める #982 実験の狙い=露点というものを体感する
測定値:気圧

測定値、気温、水温

測定値:空気の相対湿度

測定値:空気の露点を計測した

結露:結露の有無を、缶の表面を指で触って感じる。
   この時、放射温度計で缶の表面温度を計測した。

#983 実験装置の製作 and/or 準備 ・エマグラム、温度計、湿度計、空き缶、水、氷 #984 実験の実行と結果 ・気圧、気温、湿度を計測したところ、 P=1011.3hPa、T=17.6℃、RH=55.1%であった。     (水温=15.3℃)    ・TとRHが求まったので、     飽和混合比は(エマグラムから)=12.5g/Kgと読み取れる。 12.5x55.1/100=6.9 これが空気中の水蒸気量である。     6.9を飽和混合比とする温度、すなわち、露点は、8.6℃と読み取れる。     これで理論的に露点が求められた。    ・一方、露点計で露点を測定したところ=8.5℃ であった。    ・理論値と測定値を比較すると、ほとんど合っている!!    ・なお、結露したときのアルミ缶の表面温度は、7〜8℃であった。     結露のタイミングを見つけるのが困難なので、誤差が大きいと考えられる。 #985 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・見やすいエマグラム、露点計を用意すれば、     比較的簡単に実験に入ることができる。 #986 実験の解説 and/or 関連実験 ・「露点」とは、水蒸気が液体の水になる温度である。     すなわち、雲ができたり、雨が降ってきたりすることと密接に関連している。     その時の気温がいくらであるのか、話題にならないのは不思議である。    ・聞くところによると、西欧では、「露点」が日常生活の中に入ってきている     ようだ。←本件、未確認です。。 #987 【追加実験、考察等】 ・エマグラムを自作しました。     (気象の熱力学的検討などの)ちょっとした計算用に便利です。     
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#990 実験99 土壌雨量指数というものを理解しよう         土壌雨量指数および流域雨量指数について、         理解を深めるための実験装置を作成しました。   #991 実験タイトル=貯水量推定のためのタンクモデル #992 実験の狙い=土壌の貯水量推定の考え方を実験的に体感する #993 実験装置の製作 and/or 準備 ・ペットボトル、水 ・tank1、tank2、tank3を作る     左から、tank1,tank2,tank3を示す。         ・タンク側面から流出するように孔をあけておく。 ・これらのタンクを連結し、写真のような直列3段のタンクを製作した。     上の写真のtank1+tank2+tank3を連結しする。 #994 実験の実行と結果 ・tank1に水を入れる、tank2へ流下する、tank3へも流下していく。    ・下の写真のように流れ出す。 #995 実験を効果的に行うための工夫、注意点等 ・流出孔のサイズを適宜にすることが大事。 #996 実験の解説 and/or 関連実験 ・降った雨は、地中に浸透していくが、地中で水が     飽和状態になると、浸透していかなくなる。     このあたりの現象を、いかにわかりやすく、実験的に表現するか。     そのためには、タンクからの流出量を如何に制御するか・できるか、     にかかってくる。 #997 【追加実験、考察等】 ・土壌雨量指数と大雨注意報、大雨警報について、 流域雨量指数と洪水注意報、洪水警報について 気象庁のHPを参照してください。 土壌雨量指数、流域雨量指数 先頭へ戻る 気象科学実験教室、一覧表 キッズの気象実験、一覧表
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