降水現象の根本を理解する。


冷たい雨.....中緯度
温かい雨.....熱帯地方


冷たい雨.....氷晶説

「大気上昇−−−>飽和−−−>凝結−−−>過冷却水滴−−−>蒸発−−−>昇華−−−>併合過程」
を理解しておきましょう。

大気中に水蒸気と水(水滴、雲粒)が存在する時、 水面で水分子が出入りし、蒸気圧がバランスしています。 ・ 大気に含み得る水蒸気量には限界があり、大気の温度・圧力により決まっています。 ・ 図示のように、未飽和、飽和、過飽和の3種の状態があります。 ・ 未飽和の時、蒸発が盛んになります。 ・ 過飽和の時、凝結が盛んになります。 大気中に水蒸気と氷(氷晶、個体)が存在する時も液体の水の時と同様に、 氷の表面で水分子が出入りし、蒸気圧がバランスしています。 水蒸気圧のバランス 飽和蒸気圧曲線


では、水蒸気、氷晶、水滴の3相が存在するとき、どうなるでしょうか。 飽和水蒸気圧は、   ・ 氷の表面に対する場合と   ・ 水滴の表面に対する場合 とを考える必要があります。 氷に対する水蒸気圧の方が水滴に対する水蒸気圧よりも小さいので、 3相共存の場合、過冷却水滴の表面からは水分子が蒸発し、 水分子が氷晶核上に昇華し氷となります。 過冷却水滴はどんどん蒸発し小さくなります。一方、氷晶核はどんどん成長します。