45  D*23 観測の種目と気象要素       

   気象要素を求める           天気の特性、即ち大気の状態や変化を表す物理量は、           気象要素と呼ばれ、予報の重要なファクターと           なっています。           この気象要素を求めるため、気象観測がなされます。           観測の種目     気象要素                    −−−−−     −−−−−−−−                気圧        気圧                      気温        気温                      湿球温度                              蒸気圧                               露点温度      露点温度(湿度)                相対湿度                              風         風向                                風速                      降水量       雨量                      積雪        積雪量                     雲         雲量                                雲形                      視程        視程                      天気        現在天気                              過去天気                                        参考: 数値予報モデルの初期値項目:             (プリミテイブ方程式の変数)              風速(u,v)、地上気圧(p)、              温位(θ)、水蒸気量(q)、              高度(z)、上昇流(ω)      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−      1章  気象業務法     *23          気象要素
46  D*24 観測の種目と方法(省令1二)
     気象庁の行う観測の種目と方法                           *気象 ・気圧      気圧計を用いる。          ・気温      温度計又は                   気温を測ることのできる湿度計          ・湿球温度    湿度計を用いる。          ・蒸気圧     湿度計を用いる。          ・露点温度    湿度計を用いる。          ・相対湿度    湿度計を用いる。          ・風       風向計若しくは風速計を用い、                   (自由大気にあっては、測風気球等)                   又は目視による。           ・降水量     雨量計又は雪量計を用いる。          ・積雪      雪尺、積雪板又は積雪計を用いる。          ・雲       測雲器若しくは測雲気球を用い、                   又は目視による。          ・雲の表面の温度  気象衛星に搭載された放射計を用いる。            分布及び状態            ・大気の透明度   視程計若しくは日射計を用い、                    又は目視による。          ・蒸発量      蒸発計を用いる。          ・日照時間     日照計を用いる。          ・日射量      日射計を用いる。          ・降水現象     レーダーを用い、又は目視による。          ・凝結及び凍結現象  目視による。          ・大気の微量成分   濃度測定器等による。          ・光象        目視による          ・音象        聴音による          ・降水の化学成分   化学分析による          ・降下じんの化学成分 化学分析による              自由大気(境界層よりも上空)の       気圧、気温、湿度については、       ラジオゾンデやメテオログラフ等により観測する。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−           1章  気象業務法     *24        観測種目方法  
47   D*24 観測の種目と方法 (続き)(省令1二)
     *水象 ・水温     温度計を用いる。          ・水質     濃度測定器等による。          ・比重     比重計を用いる。          ・水色     水色計を用いる。          ・透明度    透明度板を用いる。          ・プランクトン 長官の定める手段による。          ・波浪     波浪計を用い、又は目視による。          ・海水及び   流速計を用いる。            陸水の流れ          ・潮夕        検潮儀を用いる。          ・津波        検潮儀を用い、又は目視による。          ・海水位       水位計を用いる。          ・海氷の状態     目視による。          ・水中放射能     長官の定める手段による。          ・船舶の着氷の状態  目視による。          ・海面の温度分布   気象衛星に搭載された            及び状態     放射計を用いる。      *地象          ・地震        ひずみ計、傾斜計、地震計                     震度計、          ・火山現象      地震計                     その他長官の定める手段。          ・気象に密接に関連する地面及び地中の諸現象             地面及び地中の温度−−−−温度計             地面の温度分布及び状態−−気象衛星に搭載された                          放射計を用いる。               *地動 ・地すべり  長官の定める手段。(大雨、大雪による          ・山くずれ  長官の定める手段。(場合は、          ・山津波   長官の定める手段。(地象に属する      *地球磁気          ・水平成分等 磁気儀を用いる。      *地球電気          ・地電流   地電位測定器等を用いる。          ・空中電気  大気電位傾度測定器を用いる。      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−      1章  気象業務法     *24        観測種目方法  
48  D*25 最小位数(計器観測)(法6、省令1三)
                                気象庁以外の者の技術上の基準は、種目毎に、      その手段で、その最小位数の観測値が得られること。       種目         手段     (最小位数      −−−−−−−−−− −−−−−−− (−−−−−−−      ・気圧        気圧計     (1hpa      ・気温        温度計又は湿度計(1度      ・蒸気圧       湿度計     (1hpa      ・相対湿度      湿度計     (1%      ・風:  風向    風向計又は目視。(16方位、                         (又は8方位。                         (1度<−−−自由大気           風速    風速計     (1m/s      ・降水量       雨量計、雪量計 (1mm      ・積雪の深さ     雪尺、積雪板                 又は積雪計   (1cm      ・雲   雲量    測雲器又は目視 (十分比           雲高    測雲器又は目視 (100m      ・視程        視程計又は目視で      ・蒸発量       蒸発計     (1mm      ・日照時間      日照計     (0.1時      ・日射量:全天日射量 日射計     (0.1メガジュール           直達日射量:              瞬間値  日射計     (0.01kw/m2            積算値  日射計     (0.1メガジュール/m2           水温    温度計     (1度      ・波浪: 方向    目視で、    (16方位で測定。           高さ    波浪計又は目視で(0.5m           周期    波浪計又は目視で(1秒      (次頁の「目視観測」をも参照して下さい)      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−      1章  気象業務法      *25         最小位数                      
49   D*26 目視観測
      目視による観測も      「自然科学的方法による現象の観察および測定」に該当し、       かつ、法6・1項で要求される「技術上の基準」にも該当します。         ・風:  風向     風向計又は目視。(16方位又は8方位            風力     目視で、気象庁風力階級表を使う       ・雲:  雲量     測雲器又は目視で十分比            雲形     目視で、気象庁雲形種類表                       気象庁雲の状態種類表            雲高     測雲器又は目視(100m      ・視程         視程計又は                  目視で、気象庁視程階級表を使う      ・波浪: 方向     目視で、16方位で測定。           高さ     波浪計又は目視で(0.5m           周期     波浪計又は(1秒                  目視で、気象庁風浪階級表、                      気象庁うねり階級表を使う      ・大気の透明度     視程計若しくは日射計を用い、                  又は目視による。      ・降水現象       レーダーを用い、又は目視による       ・凝結及び凍結現象   目視による。      ・津波         検潮儀を用い、又は目視による       ・海氷の状態      目視で、気象庁海氷状態表を使う       ・船舶の着氷の状態   目視で、気象庁船舶着氷状態表を使う       ・天気         目視で、気象庁天気種類表を使う       ・光象         目視による      ・音象         聴音による              階級表、種類表、状態表は気象庁長官が定める                      (省令1三3)      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−      1章  気象業務法     *26          目視観測
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