#10 001-xx-156-...[質問名:温度風 大循環 試験問題関係の暖・寒]
質問
温度風の説明
p.156L9
・(温度の水平傾度があるために、地衡風が高度とともに変化している−−−対流圏内では南北
方向の温度傾度は中緯度に集中しているので、中緯度地帯の上空で偏西風が最大になる)
p.53 鉛直断面図
・風速最大値は200hPaの辺りにあるが、温度傾度はもっと下の層の方が大きい。(40N)
温度傾度の大きい700hPaの辺りに風速最大値が出来ないのはなぜか?
p.???
・計算式 地衡風Vg=−g/f・ΔZ/Δn ΔZ:二点間の高度差
温度風VT=−g/f・Δh/Δn Δh:層厚差
実際の偏西風を計算するとVg=VTになるか?
p.173図7.6
・ハドレー循環の上層の南風が30N付近でコリオリ力で右へ曲げられる(西風)と
下降流がなくならないか?
・フェレル循環の上層の北風はコリオリ力で右へ曲げられて東風にならないか?(実際は西風)
p.183図7.16
・気圧の谷軸の東側で暖気の上昇、西側で寒気の下降であるが、圏界面付近の暖・寒は
どういうことか?
*試験 平成10年2回・学科専門・問8との関連は?((b)(c)(d))
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解答
・地球の南北の南(低緯度)ほど、気温が高い。従って、温度傾度、気圧傾度が大となる。
上空ほどこの傾度が大であるため、地衡風の風速が大となります。
<−−−以上は、基本的な考え方ですが、次のようなケースがありますので、???です。
・???ご質問の通りですね。???
・温度風の式は ΔVT/Δh=−1/f・g/T・ΔT/Δn Δ:微分量
です。ご確認下さい。温度が入っていないと「温度風になりません」。
式の意味、式の前提条件をご確認下さい。式をひとり歩きさせない様に願います。
・下降気流について:一つ一つの大気粒子の動きがわかると良いのですが、あいにく分かりません。
しかし、例えば、中緯度高圧帯のように下降気流があることは間違いないようです。
・この図面は、「質量輸送」を示そうとしたもののようです。
ので、風速に関しては、余り厳密な議論は出来ない様です。第2版では削除されています。
代わりに、質量輸送に撤した図形が掲載されています。
・「暖・寒」は相対的な表現ですが、圏界面付近の「暖・寒」は、圏界面が下降してきて
その結果、周りに較べて「暖」となります。
試験問題の(b)は、支援センターの解答では、正解になっていますが、議論の余地が
あるように思います。(全層にわたって、暖気移流であることは分かりますが、下層に強い
暖気移流があって低気圧が発達、と理解していますので。下層はどの様になっている
のでしょうかね。又、上層の強い暖気移流は、それがいかなる結果をもたらすことになるの
でしょうか、気象庁に聞いてみると良いかも知れません。私にはbが誤答のように思えます。)
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