西暦2000年の2月末日の話です。 明日は、3/01でなく2/29です。 これは、 「西暦年が4で割り切れる年を閏年とする。ただし、西暦年が 100で割り切れても400で割り切れない年は、平年とする。 閏日は2/29とする」と言う閏年の規則によるものです。 この出典であるNHK市民大学1989年10月〜12月に放送 されたテキスト「時と暦の科学」(講師:永田久氏)によれば、 時の皇帝グレゴリウスは、ユリウス暦による当時の春分の日が、 3/21にくるべきなのに、暦の上では3/11になって しまっていたため、誤差発生の大きいユリウス暦を誤差の 少ないグレゴリオ暦に改めたそうです。その結果、1582年 10月4日の翌日を10月15日としたそうです。 ちなみに、西暦1900年はユリウス暦では閏年、グレゴリオ暦 では平年になります。西暦2000年(今年!)は、ユリウス暦 もグレゴリオ暦も閏年です。なお、理科年表には、グレゴリオ暦 とユリウス暦の対応表が有ります。 日本でグレゴリオ暦が、実質的に採用されたのは明治5年の様です。 時の明治政府は、同5年11月9日、勅令及び太政官布告によて 太陰太陽暦から世界共通の太陽暦への改暦を突然断行し、 明治5年12月2日の翌日を明治6年1月1日にしたそうです。 何も知らなかった庶民は(上掲書によれば)、「歳はとるは、 質屋の期限はくるは、正月もすぐ支度せにゃならんは、、」 で、悲喜こもごも大騒動だった様です。 私たちが、普段当たり前のようにつかっているUTCやxxZや JSTなどの背景には、400年サイクルの誤差の話があるもの ですね。何か本質的なことを改革しようとするときには、断行 する実行力と、断行することによるある種の断絶・空白の空間が 生じるようですね。 以上、400年ぶりの2/29にちなんでの 「空白」のカレンダーの話でした。
AZURE