1999年10月12日(火)
< やっぱりギターはいいなァー >
私の仕事場には、部屋の片隅にゴルフコンペの賞品で獲得した安物のCDラジカセを置いている。
モ−ツアルト全集のCD15枚だけ居間から持って来て、いつもいつもモ−ツアルトを聴いている。しかし今日は何だか、ギターの音が聴きたくなって、でも自分で弾く時間はなくて、それで、CDの棚から、福田進一さんのと、村治佳織さんのとだけ取り出してきた。
レコ−ドなら若い時に必死で買い求めたのが数十枚もあるのだが、この部屋にレコ−ドプレイヤーはない。
久しぶりに聴くギターの調べ。『21世紀のタンゴ』
なんとすばらしい!
魅せられて、引き入れられて、鳥肌がたった。久しぶりの感動だわ!
やっぱりギターの音色は素晴しい。
福田さんの演奏も素晴しい!ピアノやヴァイオリンなどの演奏会と違って、ギターの場合は、大抵ギターに関わっている人しか聴きに行かない。
其の事はとても残念だ。
こんなにすばらしいのに・・・あの楽器ひとつで、これだけの『音楽の世界』が作り出せる!!
かの名手セゴビアが、「ギターは小さなオ−ケストラである。」と言った言葉は有名だが、本当にそう思う。
難曲をいとも軽快に演奏するCDを聴きながら、ギタ−一筋だった自分の学生時代のことを思い出した。
ふつうでは手に入らない貴重な楽譜を、鉛筆で一生懸命写譜して、そしてギターの絃を押さえる左手の指4本の指頭の皮がタコになって、ガチガチに固くなって、5ミリくらい盛り上がって、それでもなおギタ−抱えて猛練習した頃の事が本当に懐かしい!
今はもう、たまに弾いても右手の指が何とかスム−スに動くようになるのに2時間くらいかかる。
そして其の頃には、左手の指が赤くなってヒリヒリして弾くのが辛くなって来る。もう普通の厚さになっているから、長時間演奏に耐えられないのだ。そんな訳で、残念ながらもう進歩は望めない。
しかし爪だけはいつも弾けるように手入れだけは怠らない。