調理中の2代目御主人

1999年10月13日(水)
 

< おいしいとこ・2 >

前回書いた 「おいしいとこ」 の本家、法善寺の「きがわ(漢字は七を3つに川です)」へ行って来た。
ここも久しぶりの訪問、「まーるい頭の御主人は御健在かな?」と、楽しみにしていたが、調理の指揮をとられていたのは2代目さんだった。
お父様は現在、自宅四天王寺に『上野』の名で、開業なさっているそうだ。

さてこの2代目さん、とってもカッコいい!

「好きであと継がれたんですか?」
「まあ、お料理は好きで、自分はフランス料理を勉強してたんですけど、将来を考える時になって、父と話していたら継いでくれたらうれしいけどな〜、と言われたんで決心しました。あの時、どうしても継いで欲しいという風に言われていたら、やめたかも知れないですね。」

「あなたも子供さんに、あとついでもらいたい?」
「息子は今4年生、まだ分りませんが、お料理の世界嫌いじゃないようです。うちはまだこの店2代目だけど瓢亭さんなんか14代目。大変な事だと思います。」

さてタイミングよく出されるお料理の数々。
「美味しい、美味しい、モグモグ…」と材料を賞で、味を賞で、盛り付けに感心しながら下鼓を打つ。
気が付いた時にはお腹もいっぱいで、ひとつもお料理を撮影しなかった事を悔やんだが、あとの祭りでありました。

せっかくだから、本日お腹に収まったお料理を書き記しまーす。
 

 
座付  香母酸カクテル
お凌ぎ 新百合根のすり流し、梅肉あん ふり柚子
和合物 杉平茸、菊菜、標茸、菊花の白和え
温菜  雲子茶巾の空揚げ、海老、山葵
樂盛  鞘巻蝦の黄身詰め、鮎子の共うるか和え、姫栄螺の旨煮
    四方竹の土佐煮、蔓紫の白染挙げ、零余子の新挽揚
割鮮  鯛の薄つくり梅びしを、烏賊ウニ、秋鰆・本鮪の諸味醤油
膾代り 生鯨の尾ノ身(ポン酢)
煮物  淡葛茸汁仕立て鯛の湯葉包蒸し
    松茸、人形茸、網茸、人参、つる菜
小鉢  海月と蛇腹胡瓜のとんぶり卸し酢かけ
焼肴  山海の杉板焼、甘鯛の味噌漬け、海老と木ノ子
留椀  かちんがゆ
果実  洋梨の檸檬煮
茶菓  のし梅、煎茶

どれも期待に違わず美味しかった!
新鮮な材料の持ち味を生かした薄味がなによりだ。
 

                
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