浜中御夫妻                 すっぽんの肝と血

1999年11月19日(金)
 

< おいしいとこ・3 >

「懐かしい店」ではなくて、「いつものお店」へ食事に行った。
30年も食べ歩記をしていて、色んな情報を元に、沢山の店を探訪したが、結局一番
お気に入りの店だ。心斎橋の周防町通りにある「はまなか」。
新しい「おいしいとこ」を開発しょうとて、アチコチ行って見るが、結局又自然に足
が向いてしまう。

今日もどうしてもおいしい牡蛎を食べたくて、「今日いい牡蛎入ってますか〜?」
と電話を入れたら、奥さんが大将に尋ねてから「ハイハイ、いいのがありますよー!」
と元気に答えてくれたので、そちらへ向かう。

カキ酢(1人で2人前。しかしニュ−オリンズでの生牡蛎5ダ−スには及ばない。)
カキドテ(かきの土手鍋)
カキ雑炊の他に、いつものおいしいおいしい
馬刺し(コウネも)
中トロ
レンコン天ぷら
牛肉のうま煮

それからこれだけ通いながら今まで何となく避けていた「スッポンの肝」と「スッポンの血」
これは本日のハイライト!
美味だった。

1センチ足らずの可愛い卵のプチプチは、と〜〜てもおいしかった。
これはこれからの定番になりそーー
ワインで割った「血」も、口当たり良く、何だか元気になったみたい!

あと例によって、しんこ細巻きと、一口ソーメン締めくくり。
いつもの定番「焼きふぐ」の入る余地は、お腹に残っていなかった。

お勘定を済ませてから、「アーッ、ギンナン忘れてたー!」
と口走ったら、大将が「はいはい、サ−ビスしまひょ」と言ってサッと空揚げ。

そのきれいなヒスイ色と言ったらもう…
ムチムチとした口当たりもおいしくってもう…

今日もおいしい料理に、お腹いっぱい満たされて満足して店を出る。

この「はまなか」の料理は、余り手をかけるのではなくて、素材の味をうまく引き出す事に
優れている。
材料の持ち味重視だから、その材料吟味の目は大変厳しい。お陰で安心して食べられる。
それにカウンタ−越しに作り立てのアツアツを即食べられるのも良い。

酢がきを注文しても「今日の牡蛎は酢がきにはできまへん。」と断わられる時も有るし、
今日も「中トロ山かけ」を頼んだのに、山イモをすってから「アカン、今日の山いも味ないから、
すんまへんけど、そのままあがって下さい。そのほーがおいしい。」と言われてしまった。

昭和47年から、御夫婦でずっと店に出ておられる。そのチ−ムワ−クの良さも気持ちがよい。
目の前の調理台、調理器具、揚げ油のキレイさもいつもうれしい。

そんな訳でまたすぐ、訪れたくなることだろう。。。
 
 

                        
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