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立木子安観音 琵沙門堂の自刻像1999年12月23日(木)
< 木喰上人>
東光寺へ、木喰さんの仏像に、会いに行った。
木喰明満上人(もくじきみょうまんんしょうにん)が残した木彫りの仏像は、その満面に
浮かべた微笑みによって、『微笑仏』と、呼ばれている。寺門をくぐるとすぐ、境内の樫の木に刻まれた立木子安観音が、目に入る。
木喰上人は、江戸時代後期に山梨県に生まれ、22歳で仏門に入り、56歳から、
亡くなる93歳まで全国を回りながら、各地に1000体以上の仏像を作った。泊めてくれた家などに、お礼代わりに置いて行ったと伝えられているが、この猪名川
を訪れた時は既に90歳。 しかし3ヶ月の滞在で30体、すなわち移動しながらも
3日に一体というペ−スで作られたのだから驚いてしまう。猪名川町内では、東光寺、天乳寺、琵沙門堂に所在しているが、ここ東光寺の門をく
ぐるとすぐ、境内の樫の立木にそのまま刻まれた仏像が目に入る。
「立木子安観音」だが、珍しい仏像だ。三日月型のやさしい目の表情は、いつも見るものに安らぎを与えてくれる。