切り絵のサンタ

1999年12月24日(金)
 

< 55歳のオッカケ隊 >

学生時代のギター部の先輩、おのこ3人でシャンソン歌手のオッカケをしているという。
大体、青春時代にギタ−部(しかもクラシック・ギタ−部)に入って、ギタ−抱えて1日過ごす
ナ〜ンテ人は、ロマンティストが多いのだけど、今なおその気持ちを持ち続けているというのは
大変よろしいことで、ほほえましくも楽しいお話だ。

先日もその3人連れ立って、お目当ての歌手出口美保さんのリサイタルに行って来たという。
「なあ、カッパちゃん(わたしのアダナ)、シャンソン興味ないなん? ほんまにええでェ〜
シャンソンは・・・僕ら、この人の歌聴いたらものすごジ〜〜ンとくるわ。 いっぺん聴いてみ。」
と興奮気味に語ってくれる。
「聴いて心地よい音楽やったら何でも好き。シャンソンも好きやけど、出口さんて知らんわー」

「出口美保さんは、60過ぎのおばあちゃんだけど、 歌に年輪がでててええんよ。なかなか味
わいのある歌を聞かせるんよ。元々越路吹雪の大フアンで、よう大阪厚生年金会館ホールのリサ
イタルにも通たし、こーちゃんのレコード、CDを揃えもしたけど早くに亡くなくなってしも
て・・・  こうちゃんが偉大で、なかなか後継者が見つからんかったけどやっとこーちゃんの
後継者が見つかった思てる。」という惚れ込みよう・・・

「フ〜〜〜ン」と返事してたら、そのうちの一人、辻本さんがCDを2枚送って来て下さった。
早速Macで聴いてみる。
ん、イイネ〜〜
以来ズットMacに入れたまま、仕事をしている。
スピ−カ−2つから流れて来る囁くような呟くような歌声は、なんとも言えず胸に響いて迫る
ものがある。

中でも辻本さんのお勧め『ふるさとの山』La Montagne:J.Ferrat の詩を書いてみる。

 
く澄んだ山に囲まれたふる里 その土地を捨てて
良いこと夢に見ていた都会の暮らしに
彼らは出て行く
素朴な土の匂い のどかな日だまり         
うまい水があるのに
モダンカフェテリア 都会の秘密に    
彼等は魅かれるのだろう
今も山は美しい 春は花が咲き乱れ
空で小鳥さえずる ふる里の山
                             
かな自然の潤いを与えて 山は長い月日
ぶどうの根のように 節くれた素朴な人を育てて来た
今はもうぶどうのつるも 森の中で
伸びっぱなしのまま
昔からぶどう作りに 生きて来た老人を
嘆かせるのだろう
今も山は美しい 夏は谷間を流れる          
せせらぎの響きが こだまする山は

郷を捨てた若者は 都会の片隅で何をしているのか        
あるものは会社勤め 何の気がねもなく
帰りのベルを待つ
自分の好みをよく知り モダンなアパートの
部屋でくつろいで                
ジャズに酔いしれたり うまい料理に
生きがいをみつけるのだろう
今も山は美しい 燕の群れをながめ
もうそこに秋が来たのを 告げる山は 告げる山は
 


歌って、音楽って不思議だ。
嬉しい時や楽しい時の気持ちはますます高揚し、悲しい時や寂しい時には、やさしく慰め落ち着
かせてくれる。
私も思うように歌えるノドがあればよいが、ノドの代わりに又ギターをつま弾いてみる。
 
 


 

                        
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