このお花の直径、何と30センチ程 !!
 
 
1999年9月26日(日)
 

<夫婦の形態・3>

友人フサコさんは、ア−トフラワーのお仲間で、家が近い。
毎朝必ず、ジョッギングで我が家の前を通られる。
今朝も、ちょうど家の前でお見かけしたので、久しぶりにしばしおしゃべりをした。

「あたし、もう我慢できなくて今日ははっきり言って参りました!」
アラマア、仲の良い御夫婦なのに珍しいこと…
「いったいどうされたんですか?」

「うちの主人は、前から申し上げてるようにとても几帳面な人です。お陰で私は何も気にしなくても家計のやりくりも全て主人がキッチリしてくれます。それは有り難いと思っています。
しかし完全に数字が合わないと気が済まない人で、2日前からそのことでもめていますの。

銀行の通帳から自動振り込みになっているものも、全て確認しないと納得できない人なので、一昨日いつものように電話局の明細書を全べてチェックしておりました。

ところが9月10日夜8時半に神戸にかけたという200円の通話が全く記憶にない。それでテキ(主人)はそのことで頭がいっぱいで、お陰でわたくしも気になって熟睡もできないありさまですのよ!。」
それで、ついに今日は「そんなに気になさるのなら、御自分で思い出して下さい。そんな時間にわたしは絶対にかけていませんから、わたしまで煩わせないで下さい!って言って口答えしてきたんです。」

「貞淑な妻」のお手本のようなフサコさんが、そのような口答えをされたのは始めての事なので、彼女にとってはビッグニュースなのだ!

それにしても、スゴイ!!
御主人は大手銀行を退職されて、今は悠々自適の生活をなさっているのに、その200円の事で3日がかりで頭を悩ますなんて、お金より時間の方が勿体無いのじゃありませんかね? いやいや、もともとお金の問題ではなくて、「キッチリしないと気の済まない性格」の問題なのだ。

実際、お若い時からお金の運用もお上手で、株で一財産、ゴルフ会員権で一財産(安い時に投資目的で幾つも購入し、一番高いバブルの時に、殆ど売却された)、そしてビルや土地のオーナー。
お金は有り余る程あるそうなのに。。。

いやそういう方だからこそ、これだけの財産を築いてこられたのかも知れない。
聞けば、今まで税金の徴集や、土地の境界線の事など、お役所仕事でいい加減なことも多々あり、計算間違いなどを異義申し立てをする度、ちゃんと払い戻しがあったそうだ。

もちろん、すぐには解決せず、訴訟までいったこともあるそうだが、いつも税金や法律の勉強を良くされている御主人の調査の方が正しく、弁護士さんはカブトを脱がれたとか…
そんな方であるからして、御自分の遺言書には、もしもの時に奥様が困ることのないように、事細かくしかも常にリニューアルしながら身近に置いておられるそうだ。

日常生活においても、38歳で糖尿病を指摘されてから64歳の今までずっと、毎日3食のカロリ−計算を必ずされて…
2000年問題に関しても、12月20日に通帳記入をするとか、水の確保や電気でない煖房器具の用意とか…
すごいですねー
頼もしいですねー−
それだけ何でも考えて下さっていたら。。

しかしそれだけフサコさんへの干渉も厳しい訳で、今まで口答えせず従ってこられたけれど、腹が立った時の解決法は一応持っておられて、教えて貰ったけれど、ここでは『マル秘』

「でもそんな間に合わせの解決法じゃなくて、『それはもうあなたの趣味の世界の様なものなんだから、わたしまで巻き添えにしないで!』と言えば?」というわたしのけしかけに、勇気を出して発言された所、御主人の理解を得られて、夜には「今日はとてもうれしゅうございました。」と言う御報告を頂いた。

フ−ッ、これからも御自分の意見も主張して、お互いに納得の行く生き方をなさって下さいね、フサコさん。

                        
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