JTU競技規則<改定案と補足説明と事例集>
第7章 ランニング(ラン)競技規則 第35条(レースナンバー:ウェア、用具類)
第35条(レースナンバー:ウェア、用具類)
- (レースナンバー、ウェア着用義務)
- 第2章13条1−4項で規定されたように、競技者は上下のウェアをしっかりと着用する。
- レースナンバーが明確に見えるよう注意しながら競技する。
補足説明
- レースナンバーの改善が、競技者のウェアに対応して必要である。さらに、簡単に破れるようなものは主催者責任としなければ競技者が可哀相であろう。
- マーシャルの対応の一つは、「競技を中断することなく、ピンを渡す」ことである。これを支援と考える場合もあるが、「適正にしようにもどうしようもない競技者の立場」を理解し、むしろ慌ただしくないようにスピーディにやるべきことの一つである。
- なお、ナンバーの表示があまりにひどい場合には、注意から警告の一貫であるストップアンドゴー・ルールを適用し、競技を停止させ、直させることも必要であろう。
状況例
- 酷暑の大会で、先頭を行くランナーがシャツをまくりあげて走っている。モニターテレビに映し出された。
判断例
- 現場マーシャルに連絡、直させる指示を出した。周辺にいない場合に備え、本部から出向くマーシャル体制が必要である。
第35条(レースナンバー:ウェア、用具類)
- (競技用サングラスの使用)
- 競技用サングラスの着用は許可される。
<補則を追加> ただし、競技者識別の確実化を図るため透明度の高いものを奨励する。
- 総合フィニッシュの直前では、本人確認そしてメディア対応のために外すことを奨励する。
補足説明
- エリート/プロレベルの競技者の出現により、観客そしてメディアにアピールするためにサングラスを付けずにテレビ写りを良くすることが提唱され、国内外の競技者に受け入れられている。
- ワールドカップのドラフティングレースでは、サングラスを付ける数秒のロスタイムを防ぐため、付けないほうがよいと判断する競技者が出てきた。時代の推移である。
- ポスターなどに使用する際にもサングラスなしの顔が良いことはいうまでもない。
状況例
- エリートレベルの競技者で、「スポンサー提供を受けているサングラスであり、直前に外すことはしたくない」と申し出た。
判断例
- 当規則は、「奨励事項」であり外す義務はない。また、競り合っている場合など、疲れきっていることが多く「外すことに気が回らない」ということもある。
- 審判員は、「サングラスを外す、あるいはクリア度の高いものを使用する意義」を説明し、協力願う。
- 国際的なマラソン大会でもサングラスの使用が一般化してきたが、先のオリンピックでも有森選手がサングラスを掛けず、他の日本選手がサングラスを掛けて、全国に放映された。その後、知名度に大きな差が生まれたのは、勝ち負け以上に“サングラスの効用”があったとする意見がある。
- さらに、このような国際マラソンでも、最終フィニッシュが近づけばこれを外す選手が増えている。
- スポンサーのために外せないとした競技者には、「それなら、完全に外さないでひたいに掛けるとか、目立つように手に持つなどをしたらどうか」と、「完全否定ではなく、両方のメリットとなる提案」を行えるようでありたい。このことは、他の事項に対しても当てはまることである。
- トライアスロンの場合、「二者択一ではなく、第三の方法」があることが多い。

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