JTU運営規則<改定案と補足説明>

第17章 大会競技役員



第66条(大会競技役員の配置) <全面修正>

  1. 大会の基本運営のために、主催者は、主催団体役員と所轄競技団体役員などから大会実行委員会を構成する。さらに、競技運営については、大会競技委員会を同様に構成する。
  2. 競技役員の基本構成は次のとおりとする。
    競技運営委員会は、大会区分、競技者数、コース状況などにより次の競技役員の基本配置案を作成し、所轄競技団体の承認を受ける。

    ◆印は、JTU公認審判員を1名以上を配置する。なお、公認審判員は、可能な範囲での複数業務を兼務することができる。
    ◇印は、公認審判員またはローカルマーシャル(大会監察員)を配置する。
    なお、国際大会では外国語能力を評価し、事前に競技ルール指導を受けることにより、公認審判員と同等の扱いとすることがある。

    1. 競技全般の管理指導
      実行委員長、競技総務委員長、競技委員長、所轄競技団体役員、技術代表、◆審判長、◆副審判長、レースディレクター
    2. 大会前関係事項
      ◆選手受付、◆競技説明会、◇競技案内コーナー、◆用具検査(公式検査と大会現場検査)、◇催事関係管理
    3. 記録・競技進行管理全般
      ◆計測設定の管理、◆記録チェック、◇リタイア・ペナルティー確認、◇競技アナウンス、◇タイムキーパー、◆決勝審判員
    4. スイム競技全般
      ◆チーフマーシャル、◆スターター、◇スタート管理、選手誘導、◇スイムコース上管理、関門チェック
    5. トランジションエリア全般
      ◆チーフマーシャル、◇乗車禁止管理、◆乗降車ラインの監視指導、◇用具類の管理指導、◇ウェア全般の管理指導
    6. バイク競技全般
      ◆チーフマーシャル、◆コース危険地区管理、◆バイクマーシャル、周回記録員、関門チェック
    7. ラン競技全般
      ◆チーフマーシャル、◆コース危険地区管理、◆マウンテンバイクマーシャル、周回記録員、関門チェック
    8. エイドステーション全般
      ◆チーフマーシャル、設営管理、◆手渡し指導、エリア管理、
    9. メディカル関係全般
      医師、看護婦、救護スタッフ、◇総合管理
    10. 緊急時対策チーム
      ◆チーフマーシャル、◇移動スタッフ、◆技術審判員
<以下 チャート図、削 除>
 +−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−+
 |          |競技全般|スイム |バイク |ラン  |トランジションエリア|
 +−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−+
 |  運営役員      | ○  |    |    |    |          |
 |  運営委員長     | ○  |    |    |    |          |
 |  レースディレクター|    |    |    |    |          |
 |  競技役員      |    |    |    |    |          |
 |  競技委員長     | ●  |    |    |    |          |
 |  審 判 長     | ●  |    |    |    |          |
 |  スターター     |    |    |    |    |          |
 |  計 時 員     | ●  | ○  | ○  | ○  |          |
 |  着順審判員     | ●  | ○  | ○  | ○  |          |
 |  記 録 員     | ●  | ○  | ○  | ○  |          |
 |  周回記録員     | ●  | ○  | ○  | ○  |          |
 |  マーシャル     | ●  | ●  | ●  | ●  |  ●       |
 |  関 門 員     | ●  | ○  | ○  | ○  |          |
 |  通 告 員     | ●  | ○  | ○  | ○  |          |
 |  メカニック     |    | ●  | ●  |    |          |
 |  検 査 員     |    | ○  | ○  | ○  |  ○       |
 |  エードスタッフ  |    |    |    |    |          |
 |  医療スタッフ   | ○  |    |    |    |          |
 +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+

補足説明


第67条(管理関係の競技役員)

  1. 運営委員長(大会実行委員長)は、運営全般を管理・監督する。
  2. レースディレクター(総務委員長)は、大会を管理し、プログラムを順調に進行させる責任を負う。また役員すべての任務遂行の状況を監察し、必要のある時はその代わりの役員を指名する。
  3. 競技委員長は、技術・審判面から競技全般を管理・監督する。
    (以下、削除)競技委員長は、大会実行委員長またはレースディレクターが兼ねることができる。
  4. それぞれにアシスタントを置くことができる。

補足説明


第68条(審判関係の競技役員)

  1. 審判長(レフリー)は、次の業務を行う。(削除:権限を持つ)
    1. 競技者の健康と安全に配慮、公正な競技を推進する。そのために、技術代表および競技委員長と協議し、競技役員や審判員の技術・経験に応じた配置構成を行う。
    2. 審判長は、副審判長と各部門のチーフマーシャルと連携し、全審判員がそれぞれの業務を安全で確実に行えるよう配慮する。
    3. 各審判員からの報告を受ける。さらに、大会競技委員長と技術代表から競技運営が正しく行われたことを確認する。これらを総括し、必要に応じてペナルティー対象者からの事情聴取を行う。
    4. 技術的問題で、本規則に規定されていない事項については、技術代表あるいは競技委員長と協議する。
    5. 必要に応じ審判員会議を招集する。
    6. 競技計測記録を確認し、著名の後に裁定結果とともに公式掲示板に掲示する。また、競技者からの口頭での抗議を受付け、規定により対処する。
    7. 技術代表と調整し、所轄競技団体に報告書を提出する。報告書は、講評、競技結果、審判員評価、大会改善項目などを含むものとする。
  2. 審判員(マーシャル)は次の業務を行う。
    1. ルール違反状況を未然に防止するために、競技者の誘導そして指導を行う。
      また、状況により注意・警告を与え、状況の改善がないときは、いずれの種目においてもストップアンドゴー・ルールを適用する。
    2. 審判長を補佐し、審判長の指示により行動する。(以下、次項に移動)
    3. 違反行為があった場合の処置は、競技規則により判定し審判長に報告する。
    4. 緊急事態の場合は、所轄警察および大会本部に報告する。
    5. 棄権した競技者名・レースナンバーを大会本部に報告する。リタイア者には大会本部への申告を促す。
  3. バイクマーシャルの構成と業務は次のとおりとする。
    1. バイクマーシャルは公認審判員により組織する。
      基本は、自動二輪車のライダーとバイクマーシャルの一体で構成する。コース状況などによりライダー兼マーシャルも適用する。
    2. 競技者と観客の安全を最優先しながら、競技規則が守られているかどうかを監察し、違反状況の未然防止に努める。
      さらに、違反状況が継続し指示無視などがあった場合は、注意・警告のためにストップアンドゴー・ルールなどを適用する。
    3. 大会区分による、バイクマーシャルの基本数は下表による。
      ワールドカップ
      (ドラフティング)
      国際大会国内選手権大会一般大会
      前方、後方と中間に計3名競技者20名に対して1名以上競技者25名に対して1名以上競技者100名に対して1名以上

  4. 大会監察員(ローカルマーシャル)
    1. 審判員の業務を補佐する。
    2. 大会実行委員会の競技部または大会競技委員会に所属する。

補足説明/参考報告

バイクマーシャルについて

第69条(選手管理の競技役員)

  1. スターター(出発合図員)は、スタート時間定刻にスタート合図を出す。なお選手権レベルでは、整列直後にスタートする方式を導入する。
  2. 着順判定員は、フィニッシュラインの延長線上に位置し、競技者の胴体の一部がライン上を通過した時に、レースナンバーを着順に記録する。
    競技終了後、記録計測スタッフと順位確認を行う。結果は、審判長と技術代表に報告する。
  3. 記録員は次の業務を行う。
    1. スタートの合図と同時に計測機器を作動させる。
    2. 周回コースの場合は周回チェックを行う。
    3. 着順判定を行う。
  4. コース関門員は、規定時間までに通過できなかった競技者の競技続行を中止させる。競技者名・レースナンバーを大会本部に報告する。
  5. 技術検査員は、競技用具の基準適合を検査する。ウェットスーツ、バイク、ヘルメット、ユニフォームなどを検査する。
  6. バイクメカニックは、検査不適合のバイク修理調整をする。なお、メカニック・サービスとして有料での修理調整を行う場合がある。
  7. エイドスタッフは、エイドステーションで、競技者とスタッフの安全のために監督指導する。

補足説明


第70条(医療関係の役員)

  1. 医療スタッフについては、第19章参照のこと。



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