紅葉しかけのドッグウッドと、花ニラ(?)

1999年10月6日
 

< 忘れっぽくて… >

事務所で帳簿整理のワ−プロを叩いていると、又社長が色々喋って邪魔をする。
かといって居ないと、入金・出金の不明な点をすぐ聞けないので困るし…

「この頃、忘れっぽおて困るわー。」隣の部屋のソファーにデーンと座って、こちらへ聞こえるように大声で怒鳴るように喋る。(この人、もともと大声のダミ声)
「フ−ン、何忘れたん?」(ウワの空で適当に返事)

「いやー、ケータイやがな」
「ケータイがどーしたんよ?」(ワ−プロカタカタ叩きながら)

「ケータイがな、すぐどっかで無くしてしもて、どこや分らんよーになるんや。」
「フーン、ちゃんとヒモつけといたらええのに。」(眼は伝票、手はキーボード、口だけ相手する)

「そらヒモつけとるし、ベルトに取り付ける金具の付いたケ−スにも入れたーるがね。せやけど座ったりする時あたって痛かったりするからちょっと外すやろ。ほたらもうアカン、それ忘れて場所動いたらもう分れへん。」
「そんなもん、その前にいてたとこ思い出したらえーだけやんか」マッタク〜

「いや、アカン。 それが思いだせんのや。なさけないこっちゃ。」
「オーオゥ。」テキトーにあいづち

「そいでやなア、どこ探してもないから電話するんや、家の電話からケータイに  …」
「ナヌ?」

「ほったら、どっかで鳴りよるがな、ケータイが。そいでどこにあるか分るんやけど、もうそれがしょっちゅうやからイヤなるわー。
家の中やったらまだえーでェ、自分で電話したらえーから。せやけど、昨日も畑から帰ろ思たらあらへん。又どっかで落としてんのや。コラ困るがな、家で電話しても聞こえへんし。」
「ソラそーやん」いやーねー、ったく…

「そいで隣の畑にちょうどいてたケンちゃんに頼んで、ケンちゃんのケータイからオレのケータイにかけてもろたんや。ほったらやっぱし、草むらの中で鳴りよった。」

笑ってしまった!
光景が眼に浮かぶ。

ケンさんとは、社長と同い年のいとこ。全く同じ体型のずんぐりむっくり。社長は本家で、ケンさんは分家の御主人。隣どうしに住むが、どちらもここらの大地主で、土地の一部に野菜を植えている。別に趣味でもないが、自分の土地を貸し農園に解放してて、そこを借りてる人達が、「開いてる土地に植えて下さい」と余った苗などを持って来たり、手入れの仕方を教えてくれたりされるのだ。

それが又とてもうまく収穫できる。
其の二人が、ケータイの音のするとこ探してウロウロする姿!
微笑ましいと言うか、平和というか…

夏には、きゅーり、トマト、なすびを良く持って帰った。青唐や、チンゲンサイも一杯採れた。
今日は赤くておいしそ−なさつまいもを掘って来て、袋に一杯頂いた。

ここの野菜は、皆本当においしい。
遠い外国からの輸入品とちがって、それぞれ土の匂いとともに、其の野菜本来の味がする。
どちらも家族では食べきれないので、人に配るために作っているようなものだけど……

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