肝川を分断して、道路が建設され
          それへのアクセス道路も工事中

1999年12月16日(木)
 

< 肝川にぎわいのさと >

肝川の「お山のじいさん」こと、車周太郎さんは神社『大国宮』の宮司さんだ。
何代も前からこの肝川に住んでおられる。

御自分の子供の頃、若き頃を思いだすにつけ、「今この村の若い人達の生活はどんどん個人的
な生活になっていってさみしい。」
「昔のような、村びと達同志の暖かい交わりが薄れてきている」ことを憂えておられる。

現在、肝川は静かな村であるが、数百年前には鉱山で榮え、今田んぼになっている所には店が連なり、
酒場や遊廓もあったそうだ。でもそんな歴史を知っている人はもう殆どいない。

その肝川が、最近は近辺の開発事業によって、美しいのどかな自然をどんどん破壊されて来ている。
このままでは、古き良き時代の肝川を知る人は、間もなくいなくなってしまう。

そこでこの「お山のじいさん」は、「次の代の人達に語りついで行くのは自分に科せ
られた使命ではないか」と思って数年前よりこの肝川を『にぎわいのさと』と命名し
て様々な試みを行っておられる。

・ 一人で山の一部を切り開き、整地して大勢が集える広場を作った。
・ 一人で小屋を改造して、大きな囲炉裏を作り、周りに手作りの腰かけを置いて、おしゃべり
  の場を作った。
・ 自宅の前の小川の一部をせき止め、あまごを放流して誰でも「あまご釣り」を楽しめるように
  した。
  又その横には、手作りのテ−ブルや椅子をおいて、そこで釣ったアマゴを焼いて食べたり、又
  小さな子供さん達の為には小形の池も作って、そこで魚の手づかみや、水遊びが出来るようにした。

 以上のことは、肝川の人達の為だけではなく、どこの街の誰でも、いつでも(事前の連絡は要るが)
 利用することができる。
 なお、村の人達の交流の機会として催されている「にぎわい会ゴルフコンペ」は、年に4回、現在
 87 回になる。

そして昨年『山の駅』の開店。
そしてまたこの度の『肝川の自然・名所の案内』である。

さてその第1回、昨日は取りあえず8名の参加。

   (1)大国の宮本部へ行って参拝
   (2)戸隠神社へお参り
   (3)観音堂と樹齢700年の大もみの木の見学
   (4)平安・鎌倉の頃の鉱石の洗い場
   (5)鉱山の水抜き道

の順に、「お山のじいさん」にあとについて歩きながら、案内して頂いた。
真っ青な晴天の下、時々風によって起こる吹雪のような美しい枯れ葉の舞い。
澄み切った空気を満喫しながらの充実した2時間であった。

今後続けてこのような会を、逐次計画して下さると言う。 次回が楽しみだ。
見学内容については、この Diary に順に紹介して行く積もり。

私はたまたま数年前からこの「にぎわい会ゴルフコンペ」に参加させていただくようになって、肝川の
皆さんとおつき合いをさせて頂いている。

都会育ちで今又新興住宅地に暮らす自分にとって、こんな地元の方とのおつき合いは楽しくて、とても
貴重な体験だ。
 
 

                        
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