1999年8月16日

< ねぐすり・2 >

お酒って不思議だ。
旅行先でとても美味しくて、口に合って、大のファンになってしまって、沢山買い込んで持ち帰り、「サア、あの美味しさをもう一度…」
と思っても、同じ感激は味わえない。
やっぱりその土地土地の気候風土に合った飲み物が良いということだろうか?

麦の産地ではビールやウイスキー、ぶどうの産地ではワインやブランデー、とうもろこしの産地ではバーボンウイスキー、そしてお米の産地ではお酒 ということになるのだが…
 

最初やみつきになったのは、「カルーア」「ティア・マリーア」
ニュ−ヨ−クに住んでいる時、一度友達にすすめられて飲んで以来、そのデザ−ト的味わいが好きになった。 氷だけ入れて、あるいはミルクで割って飲むのだが、カカオの味がして食後の一服時や、睡眠前のくつろぎにぴったり。毎晩これを一杯飲まないことには、落ち着かなかった。

メキシコではやはりテキーラ。延々と続く竜舌蘭の畑をみると、やはり食後にはマルガリ−タがなければしまらなかった。テキ−ラとライムを合わせ、グラスのふちにきれいに食塩をつける。これもクセになった。しかし日本で試みるにも、上手に塩をつけるのは難しく、かといって塩が付いてないとカッコがつかない。

ギリシャのメタクサ。これは松ヤニ入りのワイン。新鮮な魚料理やオリ−ブ漬けを味わいながら、何故かこのクセのある味がぴったり合った。新しい味を知った嬉しさに、重いのに数本も買って帰ったが、日本で味わうと何故か拒絶状態…

香港の紹興酒、これは何といっても上海ガニの季節には絶対不可欠、どうしても欲しくなる。しかし家では欲しくならない。

ドイツで好きになった黒ビール。陶器のジョッキで飲むそれは、いかにも「本場の味!」という気がした。これは好い!と思って、きれいな模様の陶器のジョッキまで買って帰った。しかしやはり一度限り。

沖縄の泡盛。アルコ−ル度数にすごく種類があって、面白い。これが叉なぜか、ちょっと油っぽい沖縄の料理に良く合う。あんなに杯を重ねたこの泡盛も、家で飲むと魅力がない。

ハワイではやっぱり浜辺で飲むマイタイが懐かしい。ラム酒にジュ−スをまぜて砕氷がいっぱい入ったのをゴクゴク飲む。

そりゃま、ヨ−ロッパの行く先々では毎日ワイン。これはもうお茶代わりだし、安いし、これしかないという感じで食事ごとに色々頂く。好みではイタリアのが気に入った。これもやはり何日も車中から美しいブドウ畑を眺めていたせいもあると思う。

そして結局の所、いくら飲んでも飽きないのが日本酒(吟醸酒)、この暑い盛り、冷蔵庫でツメタ〜〜〜クしておいたいっぱいを片手に、読書するこの幸せよ!!!

 
* 改めて申し上げるが、私はお酒に強くない。ただ好きなだけ。そしてここに記したことも単なる私個人の好みである。本当の酒豪が御覧になればお笑いぐさかも知れない。
私の個人的嗜好と、偏見であることを附記します。
 


                      
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