ナーちゃんの息子チャトラン達       
 

 
1999年8月17日

< ねぐすり・3 >

私の家の近くに有名な酒造りが2つある。
一つは『呉春』 江戸中期の創業。車の多い西國街道(R176)から一筋入った、池田市の住宅街の中に、昔ながらのたたずまいがある。
<呉>は池田の旧称呉服(クレハ)から、<春>は中国唐代の言葉で酒の事。

その香りと上品な味わいに人気は高いが、量は限られている。いくら隣町といってもなかなか手に入らない。

がしかし、大阪曽根崎の酒亭「呉春」へ行けば、いつでも一升ビンからなみなみと注いでくれる。注文しなくても出てくる嵯峨森嘉の豆腐を味わいながら、幸せ〜〜なひととき!
お料理も美味しいが、それはまた「食べ歩き」のコーナーに書きましょう。
 

もう一つは『秋鹿』、我が家からちょっと北の能勢町にある。
昔からこの辺りは良いお米の産地として知られ、また栗や松茸の産地としても有名なことから<秋>の字を、創業者の名前<奥鹿之介>から鹿を取って名付けられた。

数年前、機会があってこの酒蔵の中をくまなく見学させて頂いた。その時まさしく「絞り立て」のお酒を樽からひしゃくで直接味わった時の感激は今なお鮮烈だ。好い香りがして、もう「おいしくて、おいしくて、ヤメラレナイ…」の世界!  私の一生で一番美味しく思ったお酒である。
 

とはいってもこのふたつ、家から近いとはいえ、どちらも大阪府。
我が兵庫県では、伊丹、灘五卿、が有名だ。
人(杜氏)、米(山田錦など)、水(酒造りに適した宮水)、それに気候と条件が四拍子そろっていて室町時代から酒造業が栄え、未だに酒蔵の町の風情が色濃く残っている。

伊丹の白雪酒造の酒蔵あとは、レストランに改造されていてなかなか良い雰囲気である。
2階は、昔の酒造りの様子が再現されていて、一見の価値がある。

灘の白鶴は、お酒の評判はもちろんの事、立派な白鶴美術館も値うちがある。

沢の鶴、富久娘、菊正宗、金盃…
西宮の大関、白鷹、白鹿、多聞…

数え上げればキリがない。
しかし我が兵庫県! 特別に、みんなみんな書いてみよう。
 

    金鹿、櫻正宗、福徳長、富貴、瀧鯉、酒豪、富久錦、八重垣、大黒正宗、

    梅乃樹、灘菊、菊川、老松、龍力、金露、小鼓、香住鶴、高徳、倭小槌、

    神鷹、福鶴、千鳥正宗、ツル正宗、空の鶴、葵鶴、高徳、神結、金正宗、

    喜一、日本盛、剣菱、國冠、大手柄、赤石、菊日本、冩楽、乙女、名城、

    竹泉、吉野、銀仙、玉つるぎ、萬歳、秀月、南長、都美人、山陰美人、

    福寿、鳳鳴、灘泉、貴娘、長春秋、此の友、虎臥城、白影泉、播磨王、

    白鷺の城、惣盛、神立

       ひとつひとつ、名前のいわれを記したいけれど………………


 

                        
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