とちゅうの田園風景                 曽爾高原
 
1999年9月20日(月)
 

<室生・赤目・青山国定公園>

4人の年齢を足すと272歳。
その仲良し4人で、一泊ドライブ旅行に出かけた。

運転手は1番若い私、2番目のおセツは会計、3番目のヨシコは、おやつと飲み物係り、そして82歳のヤエノは、もっぱらおしゃべりと食べるばかり。
何時もそういう組み合わせで年に3回程旅行する。
おセツもヨシコもやさしく、母の手となり杖となってくれるので助かる。

日帰りでも行ける距離の所へ一泊で行き、温泉とお料理を楽しみ、あと時間の許す限りその近辺の名所旧跡を訪ねる」というのんびりスケジュール。しかも足の悪いヤエノちゃんのために、歩くコ−スは避け、どこでも車を横づけすることができるという条件付き。

前回は5月に岐阜の中津川温泉に泊まって、その近辺をドライブし、島崎藤村の家も訪れた。
 

さて今日は、「奈良の奥香落山荘の予約だけして、あとは途中で目についた所に寄って行こう。」というだけのスケジュール。
第2阪名で奈良まで行って、あとはゆっくり田園風景を楽しみながら一般道路をドライブ。
黄色く色付いたたんぼ、遠くに霞む山々、側を流れる小川のせせらぎ…
4人で「きれいやね!、ええねェ!!」「デンエンやわ〜〜」を連発しながら、進む。

フト見かけた道路標識に誘われて『仏隆寺』へ。
途中で出合った人に鈍なお寺かと聞けば、「桜の頃はきれいだけど今はあんまり…」と云われて、全く期待せずに「通り道だからマァちょっと…」という気持ちで立ち寄った。ところが何とすばらしかったこと!!

まず細長い石段がステキ! しっとりと苔がついていてとても情緒がある。その両側には、彼岸花がズーーと並んで咲いている。まだつぼみの方が多いが、緑ばかりの中に真っ赤な彼岸花はとても良いアクセント。

しかも行く程に、白い彼岸花、黄色い彼岸花、何と薄ーいぼかしのピンクの彼岸花まで咲いている。
きれいだ。パチリ、パチリ(カメラのシャッターを切る音)。遠方からこの白い彼岸花を求めてわざわざ来られる人も多いようだ。
こんなお寺に偶然出合えて皆大満足。

その少し先で、『門僕神社』(カドフサジンジャ)を見かける。交互にヤエノちゃんの手を引いて皆で階段の上まで上がる。やはり、しっとり苔がステキなのと、樹齢何年か分らぬ杉の大木がいっぱい!

そして何年ぶりかの曽爾高原。曇天が残念だが、一面のススキは以前と同じように風になびいていた。歩いても歩いてもススキがいっぱい。
 

宿に入って、まず温泉。とても気持ちの良いお湯だ。おハダにとっても良い感じ。
うだる程つかったあと、美味しいお料理の数々に舌鼓を打つ。

鯉の洗い、川鱒塩焼き、あめのうお(魚偏に完)の唐揚、鱧.海老の入った松茸土瓶蒸し、猪・鴨・雉の鍋、ナドナド野趣豊か。
特に柔らかいアマゴはとってもおいしかった!!


                        
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