局地予報の方法論 「三角測量による雲の追跡」(応用例) 

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基礎資料 考え方、計算式 位置ぎめ、直線距離
シミュレーション  METAR  ヘニングの公式 応用例           

Originated 2003-9/20, Last updated 2003-9/20, 2005-10/06, 2006-2/21, 4/06, 5/25, 2007-8/14, 2011-6/13

■雲の雲底、雲頂の3次元的位置を目視で継続的に観測する。  気流および雲の立体構造の現況把握および、局地的な天気の予測に資する。 ■応用例 1.環八雲の追跡と移動先の推定→大気汚染の状況の継続的観測に資する 2.積乱雲の追跡と移動先の推定→局地予報およびナウキャストへの予想援助資料とする 3.積雲の追跡による海陸風の変化の観測 4.観測を体験することにより、雲の高度・速度の目視訓練の一助とする      たとえば、飛行場における気象観測要員の雲の測高訓練、           災害時における災害現場におけるヘリ等の有視界飛行可能高度推定用 5.高層雲、中層雲の高度推定、風速推定、エマグラムとの対比を行なう 6.火山噴火の噴煙の高度推定、気流の方向と速度推定 7.煙突の煙の高度推定、気流の方向と速度推定→局地的な気流の推定 8.積乱雲の雲頂の上昇速度の推定→降水との対応を調べる 9.積雲列の観測→その下の地表の状況との対応観測→         →局地予報に役立つ資料が得られるかも知れない 10.寒冷前線通過時の雲の高度、速度の観測 11.寒冷前線通過後の雲の高度、速度の観測 12.台風の目の直径の推定 13.ネットワークを張り巡らせることによる雲分布の実況図の作成→局地予報援助資料    (20Km 四方を1人で受け持てば、10x10=100人で関東平野の雲分布図ができる。)    (観測者は、気象予報士 + 学校の児童生徒の協力を得て行うとよい。)    (気象予報士が、教育委員会の協力・援助を得て、各学校に、説明、観測指導に当たる。)    (合同観測の実施により、生きた理科教育になる。)    (全国的に、また世界的に、精密機器なしに、簡単に行なうことが可能である。) 14.特定の雲の立体的な運動(形の変化)の研究ができる(写真撮影を含む) 15.山岳波の波長および振幅の推定→流速の逆推定 16.レンズ雲の高度推定 17.山や島にかかる雲の高度推定 18.上層雲、中層雲の高度の識別。雲の層厚の推定 19.雲の各層の風向・風速から移流の推定 20.斜めから撮影した写真を正面から見た写真に変換する技術の開発に資する 21.日光と雲による地上に投影された影→何かの役にたつかも知れない 22.風向に対する雲の張り具合(伊藤洋三、雲の表情、P.112) 23.自分の頭上の雲の動き(速度、方向)を実測し、天気変化の予想を修正する。 24.午前中風も無く、かつ快晴だったが、昼前積雲が広がった。    このときの、大気の上昇速度を求める。 25.十種雲級などの知識を増やすことにつながります。 26.観測機器を自作し、雲を観察し、自然の変化を目の当たりにし、観測の困難さと    楽しさを体得し、自然に親しむキッカケとなるかも知れない。 27.隣近所の学校と連携して「理科の教育」に資することが出来そうです。   ■観測の準備および組織化 1.観測を成功させるためには、最低2人の参画が必要である。   できれば、10Km 四方に1人の観測者がいることが望ましい。 2.仰角、水平角をある程度正確に測定する必要があるため、何らかの簡単な機材を   開発する必要がある。勿論、創意、工夫ある手作りでかまわない。 3.観測対象とする雲を遠隔地間で特定するための通信手段が必要である。   携帯電話やアマチュア無線、インターネットを最大限利用することを考える。   可能ならば、画像の撮影、相互送受信を行なうことにより、観測対象物の特定化   をスムーズに行なえるようにする。 4.面的広がりの観測体制をしく場合は、十分な事前計画および、   観測実施時点での全体的な統御が必要となる。 ■下の図は、モデル図です。 1.A、Bは観測場所の2つの地点。Qは、上空の雲Pの真下の地上の点です。 2.観測2地点の位置を定め、地図上の位置(できれば、緯度、経度)、直線ABと   子午線の成す角度、およびAB2点間の距離を予め調べておく。 3.後は、AB2点において、雲を特定した後、仰角および方位角を測定し、   計算により高度を算出する→シミュレーション・プログラムを使う。
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